高木 邦子 TAKAGI Kuniko
学歴名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程(後期課程)単位取得後退学(2005) 学位博士(教育心理学) 経歴聖隷クリストファー大学助教(2007) 担当授業分野教育心理学、人間発達と環境、青年心理学など 研究分野教育心理学、パーソナリティ心理学 研究テーマ青年期に特徴的な「仮想的有能感」の機能と形成 研究業績論文・解説・「現代の学生気質とその対応」(単著,『作業療法ジャーナル』4(4),2010) ・「専門職養成課程の職業的社会化における現場実習経験の効果2 自尊感情と他者軽視傾向に注目して」(単著、『聖隷クリストファー大学社会福祉学部紀要』、8,2009) ・「社会福祉学部における実習期待の規定因 ―職業意識および福祉現場経験との関係について―」(単著、『聖隷クリストファー大学社会福祉学部紀要』、7,2008) ・「専門職養成課程の職業的社会化における現場実習経験の効果1 ―社会福祉援助技術現場実習の影響の探索的検討―」(単著、『聖隷クリストファー大学社会福祉学部紀要』、6,2007) ・"Effects of age and competence type on the emotions: Focusing on sadness and anger"(Japanese Psychological Research, 49(3),2007) 所属学会・団体日本心理学会、日本教育心理学会、日本社会心理学会、日本パーソナリティ心理学会(国際交流委員) メッセージ質問紙を用いた調査により、主に3つの側面から研究を行っています。 ひとつ目は、「ひとを苦手と感じる」という対人関係のネガティブな側面についてです。誰でも、苦手な人のひとりやふたり、思い浮かべることはできるでしょう。でも、苦手だからといってその人との関係を完全に断ち切れる関係ばかりではありません。職場の同僚やクラスメイトのように“苦手でも、つきあわねばならない人”との関係は、私たちの生活の中にはいくらでも存在します。そして、だからこそ私たちは、苦手な人との関係に悩むのです。こうした興味から、学生時代より「人を苦手になるとはどういうことなのか、どんな感情なのか」「苦手な人との関係をいかに改善するか」などのテーマで研究をして来ました。このような対人関係のネガティブな側面への関心は現在も続いており、近年は青年期の対人関係にしばしば見られる“好きではないが(ひとりにはなりたくないから)一緒にいる”といった消極的に維持される友人関係についても研究をすすめています。 ふたつ目は、有能感、特に仮想的有能感についてです。“自分は能力のある人間であるという自覚”ともいえる有能感は、自信を持った行動や人間関係のもち方など、私たちの行動に広く影響することが知られています。こうした有能感は、一般的には、良い成果を示したり誰かに誉められたり、他の人に勝ったりといった「成功経験」により高められると考えられています。ところが近年では、本当は自分の能力に自信がないのに、周囲の人たちを見下すことで自分の有能さを意識する「仮想的有能感」と呼ばれる有能感の側面があることも指摘されています。この仮想的有能感について、その特徴や影響、形成要因などについての研究も行っています。 三つ目は、職業的社会化、つまりある職業に就こうと努力し、職に就いてからも職業に適応していく過程についてです。前任校は医療や福祉の専門職者を育てる大学だったことから、専門職を目指す人たちが学校での学びや実習経験を経て職業への志向性をどのように変化させてゆくのかに関心を持つようになりました。この大学では教職科目を担当しますが、教員に限らず、職業選択とその職へ就く意欲を高める方法を模索してゆきたいと考えています。 |