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各種文庫

和田文庫

和田文庫は静岡県磐田郡龍山村西川(たつやまむらさいかわ)で山林業・酒造業・回船問屋を生業とした和田家が三代(江戸時代中期から後期)にわたり収集した歌書、史書、漢籍、遠州国学関係の古書千百余冊をいう。遠州国学の基礎を築いた内山真龍との交流も窺える。

蔵書は「万葉集」・「古今集」・「新古今集」・「金葉和歌集」・「千載和歌集」・「夫木和歌集抄」等の和歌集、「八雲御抄」(歌学書)、「土佐日記」・「伊勢物語」・「源氏物語」・「徒然草」等の古典類、「都名所図会」・経典・風土記・謡曲本・占い・作庭や香道の本と幅広く収集されている。「円機活法」等の漢籍類も多数ある。中でも「本草綱目」(明の李時珍著)、「和漢三才図会」(江戸時代の絵入り百科事典)が保存状態もよい。

また、絵図「日明御綱絵図」1枚を含む。

昭和55年に旧静岡女子短期大学(浜松市)に寄贈され、静岡県立大学短期大学部浜松校の閉学に伴い、平成13年度から本学に所蔵されるようになったものである。

目録として「静岡女子短期大学蔵和田文庫目録」がある。

日明御綱絵図

(写真)日明御綱絵図

「日明御綱絵図」(ひやりおつなえず)は、作成年代不明の1枚ものの絵図である。

縛木(くれき)という板材を天竜川下流に送る際、流れが緩やかとなる日明(ひやり)から船明(ふなぎら)の間に留綱(とめづな)を張ってさえぎり、ここで一旦水揚げをおこなった。その後、筏組されて掛塚に運ばれ、そこで船積みして江戸を始め所々に配送された。留綱は藤や小藤の蔓を原財として村民が綯った。留綱を張った期間(11月から1月頃)は、天竜川の通船は禁止され、農民達は不便な生活を余儀なくされた。なお、日明御綱役(ひやりおつなやく)は江戸時代の北遠諸村の人々に課された夫役で、年貢のかわりに上納された。

この絵図は、留綱(とめづな)を張った光景を絵図にしたもので、天竜川や木材について語る際には欠かすことのできない貴重な資料である。(龍山村村史編纂委員会編「龍山村史」1980.参照)

※和田文庫を利用する場合は、センター長にあらかじめ貴重書利用願を提出し、承認を受けなければなりません。また、閲覧は指定された場所でおこない、閲覧中は火気又は湿気等に十分注意し、筆写する場合は鉛筆を使用します。また、複写もできません。

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