教員紹介

羅 沢宇

羅 沢宇LUO Zeyu

特任講師

  • 多文化・多言語教育研究センター
E-mailアドレス r-takuu@suac.ac.jp
キーワード:
言語接触、言語習得、中国、中国語
出身地 中国 上海市
学歴 (中国)上海交通大学日本語学科卒、同大学院日本言語文学専攻修士課程修了
北海道大学大学院教育学院教育学専攻博士後期課程 単位取得満期退学
学位 修士(文学)(上海交通大学、2009年)
経歴 (中国)新世界教育グループ上海本部 契約講師(2005年から2010年)
北海道大学 外国語教育センター/教育学院 TA(2012年から2014年)
静岡文化芸術大学 英語・中国語教育センター 特任講師(2014年から)
担当授業分野 中国語コミュニケーションⅠab-Ⅳab、中国語応用ⅠⅡ
研究分野 言語学、言語接触、言語習得
研究テーマ 若者言葉、外国語との接触が母語に与える影響、外国語学習
研究業績 著書
  • 『日語能力考試3、4級文字詞彙精解』(単著、華東理工大学出版社、2008年)
  • 『日語能力考試解題分析与実践演練(1級語法)』(単著、上海教育出版社、2008年)
  • 『日本語能力考試常用詞彙辨析』(共著、上海交通大学出版社、2009年)
論文
  • 「若者言葉の形と心」(『同済大学日本研究国際シンポジウム予稿集』、2007年)
  • 「若者言葉の形態と言語意識」(『日本学研究17』、北京日本学研究センター、2007年)
  • 「試談敬語五分類対敬語掌握及教学的影響——以“謙讓語Ⅰ、Ⅱ”的区別為中心」(『当代外語研究:上海交通大学外語論叢(第2輯)』、上海交通大学、2010年)
  • 「若者言葉の体系性に関する一考察」(『日本学研究22』、北京日本学研究センター、2012年)
  • 「『若者言葉』らしさを考える――2008年調査の結果から」(『日本学研究23』、北京日本学研究センター、2013年)
  • 「量詞“匹”特殊義項的生成與消亡――從日語對漢語影響的角度」(『日本学研究24』、北京日本学研究センター、2015年)
  • 「目標言語から母語への逆向転移の実例――日本語から中国語へ」(『静岡文化芸術大学研究紀要』第15巻、静岡文化芸術大学、2015年)
  • 「逆向干渉の度合いと被調査者の社会的属性について――調査の結果から」(『静岡文化芸術大学研究紀要』第16巻、静岡文化芸術大学、2016年)
  • 「外国語学習者の『逆向転移』に対する評価と認識――インタビュー調査の結果を踏まえて」(『静岡文化芸術大学研究紀要』第17巻、2017年)
  • 「『逆向転移』に関する研究の展望」(『静岡文化芸術大学研究紀要』第18巻、2018年)
  • 「中国語の唇音と母音oの組み合わせについて――教育上の問題を中心に」(『静岡文化芸術大学研究紀要』第20巻、2020年)
その他の活動
  • 「『SUAC外国語履修のためのブックレット』改訂に関する学内共同研究」(静岡文化芸術大学教員特別研究費(その他研究)、2019年度、研究代表者) 

    研究成果[PDF:25.4MB]

  • 「『日本語履修のためのブックレット』(仮称)の作成に関する共同研究」(静岡文化芸術大学教員特別研究費(その他研究)、2020年度、研究代表者) 

    研究成果[PDF:4.4MB]

所属学会・団体 日本中国語学会、日本中国語教育学会、社会言語科学会、第二言語習得学会

メッセージ

外国語を勉強することは自分の母語を学ぶことであり、外国について理解を深めることは自分の国を知ることである

外国語を習得するなら、留学したり、現地で暮らさないといけないと思っている人が多いようです。あるいは、CMで言っているように、ただひたすら外国語を聞けば外国語は身につく(ちょっと胡散臭い)とか、母語を一切使わない環境こそ外国語習得に一番と考える人もいます。

どんな言語も一から習得して自由に使いこなせるようになるのは大変なことです。特に、日本人の方から見て、英語や中国語は発音が難しくてマスターするのが難しい(?)ので、つい、上記のように考えがちです。

しかし、外国語を習得する過程において、自分がもともと使っている母語が実はとても大事な役割を持っています。母語は外国語習得の妨げになることもあれば、役に立つこともあるのです。そして外国語を習得することは、この母語にも変化をもたらすことがあります。私は、この変化のメカニズムについて研究しています。

中国語という皆さんにとって新しい言語を学習することを通して、母語である日本語と向き合う機会を持ってほしいと思っています。そして、中国語を使って自分の専門分野や自国のすばらしい文化を発信するスキルを身につけてください。外国語を勉強することは自分の母語を学ぶことであり、外国について理解を深めることは自分の国を知ることなのです。