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出版助成


美術史への旅 本の表紙画像

美術史への旅―文化と芸術の再考

立入 正之[著]
インターパブリカ 2016年1月
ISBN 978-4905438038

著者からのメッセージ

先史から現代までの長い時間の西洋美術の歴史を記すことは容易ではない。時代、地域、民族といった、いわゆる美術を生み出す要因要素と、さらに美術そのもの多岐にわたるジャンルを適切に把握しなければならないためである。
これまでの西洋美術史学研究においては、絵画・彫刻等の美術作品の様式史を辿ることが多く、それぞれの作品に対する知識と理解を深める機会を我々に提供した。本書の対象は西洋美術を中心とするが、ヨーロッパのみならず、同文化に大きく影響を与えた北アフリカおよびオリエントについても説明する。歴史における縦軸の影響と同時代における横軸の連関についても、出来る限り広範に触れ、より広い視野の獲得を目的としたい。
社会史、政治史、経済史などの、ほとんどの歴史分野は、いずれも過去の「事象」を対象とする研究であるのに対し、美術史の場合は、対象となる「作品」の多くが現存しているという点で、極めて特殊な分野であるといえよう。その事象と作品を結びつけるのが文化成立論(学)である。そのさまざまな歴史研究を連動させる上で、現存する史実となる作品は極めて重要な位置を占める。その作品の研究結果に高度な正確さが求められることは当然のことである。
なお、本書は美術が誕生した社会と環境を複合的横断的に俯瞰する文化成立論の視座から、美術のみならず、同時代のその他の芸術との影響関係、社会文化史における美術史の意義に触れながら、古代から最近の人類の芸術史について概観するという試みである。
また、美術、音楽、演劇などといった芸術分類ではなく、広義での芸術における各ジャンルの相互関係、さらには社会との影響関係について学んで欲しい。
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