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出版助成


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農の6次産業化と地域振興

熊倉功夫[監修] 米屋武文[編集]
春風社
2015年3月刊行

【日本図書館協会選定図書】
「農業ビジネスマガジン2015 SPRING vol.9」掲載

著者からのメッセージ

近年、農の6次産業化ということばを目や耳にすることがよくあると思います。
6次産業とは、農業や水産業などの第1次産業が第2次産業(製造・加工)や第3次産業(卸・小売・観光等)にも業務展開している経営形態のことで、このような経営の多角化を6次産業化といいます。
そもそも農の6次産業化の必要性がいわれるようになったのは、農業が儲からない・生活していけない産業になってしまったからです。食品消費総額に占める各部門別の帰属額の割合を比較すると、農水産業15%、食品加工製造26%、輸入加工品7%、外食産業18%、食品流通業34%(2005年度)です。ちなみに1980年度の農水産業の帰属額は30%弱でしたが、これだけ見ても第1次産業の衰退と儲からない産業の実態をうかがうことが出来ます。結果として若者の第1次産業への参入が進まず、農業従事者の減少と高齢化という事態に至っています。農の6次産業化とは、農水産業の第1次産業が単に生産・収穫して出荷するだけではなく、他部門にも業務展開して、儲かる産業に構造転換していこうというものです。
一方、農業は食料生産だけでなく、田んぼや畑、農村のまわりの自然は、私たちの生活に大切な役割を持っており、このことは、「農業の多面的機能」と呼ばれています。
農の6次産業化を進めていくには、生産効率を上げるという経済合理性に加えて農業の持つさまざまな機能を有効に活用していくことも忘れてはいけない重要なことであると考え、本書では、経済・経営から食文化、食品科学、産業考古学、心理学にいたる幅広い専門分野の研究者がそれぞれの視点から6次産業化を考察し、6次産業化実践者の事例を紹介したものです。日本農業のあるべき姿を考え、6次産業化に関心のある多くの人におすすめの一冊です。
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