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ポルトガル語での討論会

ポルトガル語での討論会の様子
ポルトガル語での討論会
2012年度からの「多文化子ども教育フォーラム」につながるもう一つの流れが「ポルトガル語での討論会」です。これは、その名の通り、進行、報告、質疑応答、討論の全てをポルトガル語で行うもので、日系ブラジル人の教員や准研究員がいることではじめて可能になる本学独自の企画です。
地域のブラジル人を対象とした調査結果や活動成果等をブラジル人コミュニティにポルトガル語でダイレクトに還元し、報告内容をめぐって集まったブラジル人(及びポルトガル語を理解する日本人)と意見を交わします。その討論会の全貌をポルトガル語と日本語のバイリンガル報告書にまとめ、ブラジル人にも日本人にも理解できるように公表しています。
2008年10月の第1回を皮切りに、リーマンショックによる雇用環境の激変を挟んで2009年度、2010年度と、その時々の重要な課題について討論の機会を持ちました。
(2014年1月の第4回は第6回多文化子ども教育フォーラムとして開催したため、多文化子ども教育フォーラムの部分で紹介)

第1回 ポルトガル語でのディベート~浜松市におけるブラジル人の生活~

日時:2008年10月11日(土曜日)
場所:静岡文化芸術大学 南280中講義室
主催:大学ネットワーク静岡、静岡文化芸術大学、静岡県
内容:移民パネル写真展の関連企画として開催された第1回は、2006年度に本学が浜松市から受託して実施した「浜松市における南米系外国人の生活・就労実態調査」の結果報告の後、アンジェロ・イシ武蔵大学准教授のコメントを受けて、教育・労働・社会保障・日本での生活等について、約80名の参加者がポルトガル語で活発な討論を展開しました。

第2回 ポルトガル語での討論Ⅱ~経済危機下で私たちブラジル人は日本でいかに生きるか~

日時:2009年6月7日(日曜日)
場所:静岡文化芸術大学 南176大講義室
主催:静岡文化芸術大学、静岡文化芸術大学大学院文化政策研究科
内容:2008年秋以降の景気後退に伴う雇用環境の急激な悪化のなか、2007年度に本学が静岡県から受託して実施した「静岡県外国人労働実態調査」の結果を報告した上で、4名のブラジル人市民(うち1名は本学デザイン学部の学生)が日本社会で安定した生活を送るために必要なことについて自らの意見を述べ、その後約100名の参加者がポルトガル語で活発に意見を交わしました。

第3回 ポルトガル語での討論Ⅲ~在日ブラジル人家族の状態と心の健康~

日時:2010年8月1日(日曜日)
場所:静岡文化芸術大学 南176大講義室
主催:静岡文化芸術大学、静岡文化芸術大学大学院文化政策研究科
内容:経済危機の影響が色濃く残るなか、日本に留まったブラジル人のメンタルヘルスに焦点を当て、まず2009年度に本学が静岡県から受託して実施した「静岡県多文化共生アンケート調査」と浜松市から受託して実施した「経済状況の変化とこころの健康に関するアンケート調査(浜松市における外国人市民のメンタルヘルス実態調査)」の結果の要点を報告しました。その後、ブラジル人研究者2名の報告と静岡県のブラジル人国際交流員のコメントを受け、約60名の参加者が日本での生活とメンタルヘルスについて活発に討論しました。

多文化子ども教育フォーラム

多文化子ども教育フォーラムの様子
多文化子ども教育フォーラム1

【2012年度】

浜松市には外国人児童生徒の学習支援に携わる関係者が継続的に集う機会はほとんどなく、団体間の連携や学校と団体との間の連携の不十分さが課題として指摘されていました。そこで静岡文化芸術大学は、地元の公立大学としての地域貢献活動の一環として、多文化子ども教育フォーラムを立ち上げました。
これは外国人児童生徒の教育環境改善に資する研究を進めるためのフォーラムであり、主として浜松市内をはじめとする静岡県西部地域で支援活動を展開する市民団体の関係者、学校教諭、支援員(市教委に雇用される外国人スタッフ等)らが参集できる場として機能しています。
2012年6月の第1回には約100名の関係者が集まり、2012年度中は計4回のフォーラムが開催されました。2012年度中のフォーラムでは市や市教委が教育をめぐる取り組みを紹介すると共に、市民団体も支援状況の分析に基づいて「望ましい支援体制」のモデルを提示し、グループ討論を重ねた結果、2013年2月の第4回フォーラムでは「浜松市・浜松市教委への提言」を採択することができました。
 
多文化子ども教育フォーラム円グラフなど含めた様子
多文化子ども教育フォーラム2

【2013年度】

2013年6月の第5回フォーラムは「教育支援策をめぐって当事者学生が物申す」と題して、本学に在籍する外国人学生たち(ブラジル人学生8名、中国人学生1名)が日本で義務教育を受けた経験を踏まえ、教育支援策のあり方について提言し、その内容をめぐって参加者と討論する機会となりました。とくに自身の家庭を振り返り、親のサポートが決定的に重要なので親に教育の大切さを伝える機会を設けてほしいとした提言項目は、説得力を持って参加者の胸に響きました。
多文化子ども教育フォーラム 質問をしている様子などの画像
多文化子ども教育フォーラム3
2014年1月の「第6回多文化子ども教育フォーラム」兼「ポルトガル語による討論会IV」では、バイリンガル絵本プロジェクトの概要と家庭訪問調査結果を同時通訳付きでポルトガル語で発表しました。日本で大学進学を果たした本学のブラジル人学生たちと会場のブラジル人来場者が、日本における教育達成をめぐる課題について直接意見を交わす機会となりました。
多文化子ども教育フォーラム 教授が本の説明している様子など
多文化子ども教育フォーラム4
2014年3月の第7回フォーラムでは、「これからの日本語指導を考える」と題して、豊橋市教育委員会の外国人児童生徒教育相談員が講演しました。文部科学省の省令改正により、日本語指導が必要な児童生徒を対象とした「特別の教育課程」の編成・実施が制度に位置づけられ、2014年4月からスタートするタイミングを捉え、制度の概略と学校現場で必要とされる対応の在り方について学びました。

【2014年度】

2014年6月の第8回フォーラムは、2013年度に実施した「バイリンガル絵本プロジェクト」をめぐる日本語での討論機会でした。本学のブラジル人卒業生が作成した学校生活導入絵本が媒介となって、ブラジル人大学生たちによるとブラジル人児童の家庭訪問が実現しました。准研究員による調査概要の報告の後、実際に訪問調査を行った本学のブラジル人学生による報告が続き、さらにブラジル人保護者の経験が紹介されました。それらをめぐって報告者たちが約50名の参加者と日本語で意見交換を行いました。
 
2014年12月の第9回フォーラムは、「ブラジル人カウンセラーによる子どもと保護者の心理分析」と題して静岡県との共催で行われました。JICA事業の研修員として静岡県が受け入れたブラジル人カウンセラーが、2014年9月からの3ヶ月間、県内のブラジル領事館やブラジル人学校、日本の公立小学校でカウンセリングに従事した結果を聞きました。この時のフォーラムの全貌はポルトガル語と日本語のバイリンガル報告書にまとめられています。

【2015年度】

2015年7月の第10回フォーラムは、「ブラジルと日本の学校文化の比較」と題して開催されました。JICA日系社会ボランティアとしてブラジルの小学校に派遣された豊橋市の教諭、ブラジル人保護者2名(ブラジルの大学に子どもが進学した保護者と日本の大学に子どもが進学した保護者)の報告を受けて、約70名の参加者が両国の学校文化の違いや大学進学に必要なサポートについて意見交換する機会となりました。
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