ホーム > 研究活動 > 重点目標研究領域 > 多文化共生 > アンケート調査


焼津市団地調査2002

2002年度には(財)静岡総合研究機構の学術教育研究推進事業費補助金を得て、静岡県島田土木事務所と焼津市、地元自治会の協力の下、焼津市内でもっとも多くの外国人が集住する県営住宅で日本人住民と外国人住民を対象とした大規模調査を実施しました。この調査の目的は、日本人住民と外国人住民双方の視点から現状把握を行い、異なる言語、異なる文化的背景を有する人々が団地で生活する際の課題を抽出し、その解決に向けて提言することでした。この調査では全戸訪問の戸別調査に学生たちが多数参加し、外国人住民の生活実態に触れる機会を得ました。

浜松市外国人調査2006

2006年度には浜松市国際課からの委託により「浜松市における南米系外国人の生活・就労実態調査」を実施しました。この調査は、浜松市が南米系外国人市民の生活や就労の実態を把握し、地域共生に関する施策の参考とするために実施されました。それと同時に、この調査は、浜松市における国際化の指針である「新・浜松市世界都市化ビジョン」を2007年度末までに策定するにあたっての基礎資料となるものでした。
浜松市では1992年から3、4年おきに外国人市民を対象にした調査を実施してきましたが、この調査がこれまでの調査と異なるのは次の3点でした。すなわち、①従来の調査と比較して回収数が多い点、②外国人登録原票からの無作為抽出、外国人雇用企業経由、外国人学校経由、公立小学校経由など、多様な経路で調査票を配布・回収した点、③従来の調査票を参照しながらも、質問形式や選択肢をより精緻化し、ストレスや社会的ネットワークなど、これまであまり着目されてこなかった新たな調査項目を盛り込んだ点です。
翌2007年度には、文化政策学部長特別研究「多文化共生社会の実現に向けた静岡県西部地域からの情報発信」の一環として、2008年3月に本学でシンポジウム「浜松市民が考える多文化共生-浜松市外国人調査をもとに-」を開催しました。このシンポジウムは2006年度の調査結果及びそこからの知見を広く市民に還元することを目的にしながらも、単なる研究成果の報告にとどまらず、日本語教育、医療や保健、地域社会、外国人市民コミュニティなどの分野で市民活動に関わっている方々が、調査の分析結果と日頃の活動経験をもとに、多文化共生のあり方について多様な角度から政策提言する機会となりました。
浜松市調査の様子
浜松市調査

静岡県外国人労働実態調査2007

2007年度には、静岡県多文化共生室からの委託により「静岡県外国人労働実態調査」を実施しました。この調査は静岡県全域を対象範囲とする初めての外国人労働実態調査で、外国人労働者とその家族を対象とする「外国人調査」と外国人を雇用する企業や外国人が就労する企業を対象とする「企業調査」の二本立てで行いました。労働者側、企業側双方の実態を把握することにより、県等が行う多文化共生施策の基礎資料を得ることが目的でした。
このうち外国人調査では、外国人県民のほぼ52%を占めるブラジル人に対象を絞り、外国人登録原票からの無作為抽出による郵送法と、小中学校や高等学校を経由する配布法でポルトガル語の調査票を配布・回収しました。企業調査では、派遣元・受託事業所(いわゆる“ハケン会社”)と派遣先・注文事業所(製造業の工場等)のそれぞれに別々の調査票を用いて、郵送法により配布・回収しました。
なお、2008年度には、文化政策研究科長特別研究「静岡県における多文化共生の実証的研究」の一環として、この調査のデータを詳細に分析し、雇用・労働面、健康保健加入状況、日本での滞在意識、第2世代のアイデンティティ、教育機会の不平等、大人の日本語能力等についてまとめた報告書を作成しました。

静岡県多文化共生アンケート調査2009

2009年度には、2007年度に引き続き、静岡県多文化共生室からの委託により「静岡県多文化共生アンケート調査」を実施しました。これは静岡県が2010年秋を目処に策定する「ふじのくに(静岡)多文化共生推進基本計画」の基礎資料とするため、日本人県民と外国人県民の双方を対象に、その生活実態や多文化共生に関する意識等を把握するために行われたアンケート調査です。
この調査の特色は、①2008年のリーマン・ショック以降の雇用環境激変下にある外国人の就労・生活実態を捉えていること、②ブラジルだけでなく、中国、フィリピン、ペルー、韓国・朝鮮、インドネシア、ベトナム国籍の多様な外国人県民を対象としたこと、③外国人登録台帳から無作為抽出した16歳以上の県民を対象として郵送法で行う大規模調査で、調査方法によるバイアス(偏り)がないこと、④日本人の意識と外国人の意識を対比して分析できる質問項目を盛り込んだことです。

浜松市外国人メンタルヘルス実態調査2009

2009年度にはもうひとつ、浜松市精神保健福祉センターの委託事業として「健康状況の変化とこころの健康に関するアンケート調査(浜松市における外国人市民のメンタルヘルス実態調査)」を実施しました。これは、2008年後半から深刻化した経済状況の悪化に伴う、浜松在住ブラジル人市民のメンタルヘルスの実情や傾向を把握し、こころの健康の維持や自殺予防など総合的な自殺対策を推進するための基礎資料として活用することを目的に実施されました。経済危機後の状況下でメンタルヘルスに焦点を当てたブラジル人集住都市での大規模調査は類例がなく、さらにアンケート調査と個別面接調査により、量的データと質的データの両方を分析している点で貴重な資料となりました。
このうちアンケート調査部分は外国人登録原票からの無作為抽出の郵送法調査で、学生たちは発送や返送後の取りまとめの作業に関わり、実態の片鱗に触れることができました。また、面接調査部分ではブラジル人のメンタルヘルス専門家が、アンケート回答者から募った26名を対象に、ポルトガル語を用いて詳細で緻密なインタビューを行いました。

磐田市団地調査2014

磐田市調査 アンケートを集計する学生の様子など
磐田市調査
2014年度には、学長特別研究「多文化共生分野の地域課題解決に向けた実践的研究」の一環として、磐田市にある外国人集住団地(県営住宅、UR住宅)で全世帯を対象とする大規模な調査を実施しました。これは磐田市長からの要請に応える形で実施した調査で、県営住宅の管理部局、UR都市機構、磐田市、地元自治会の協力によって実現しました。
全戸訪問のアンケート調査では、20名の学生実行委員会が調査票の配布・回収を担当しました。20名のうち半数は外国につながる学生たちで、外国人世帯訪問時には、学生たちだけでポルトガル語、スペイン語、中国語、英語での対応が可能でした。
アンケート回答者から募った10世帯に対して、さらに詳細なインタビュー調査を実施しました。このインタビューでも本学のブラジル人学生たちがブラジル人世帯ではポルトガル語で、フィリピン人世帯では英語でインタビューを行いました。
ページの先頭へ戻る