中村 美帆

文化的に生きる権利
―文化政策研究からみた憲法第二十五条の可能性

中村 美帆[著]

春風社 2021年3月
ISBN 978-4-86110-724-5

著者からのメッセージ

本書は、日本国憲法第25条第1項「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」の「文化」についての研究です。

「憲法第25条の文化って何なの?」
「どうして文化という言葉を使っているの?」
日本国憲法全103条のうち、「文化」という言葉が含まれるのは、この第25条のみです。
文化政策の研究者として、この第25条「文化」の可能性を大切に考えてみたいと思ったのが、本書の研究のきっかけでした。
本書の第一部「憲法第二十五条における「文化」」では、従来の研究を整理し、第25条の「文化」という言葉が、きちんと検証されてこなかったことを明らかにしました。
第二部「日本国憲法と「文化」」では、そもそもなぜ第25条に「文化」という言葉が用いられたのか、歴史をさかのぼって考察しました。
そして第三部「生存権と「文化」」では、憲法第25条に「文化」という言葉が入ったことの意義について、生存権の思想史と、文化政策における文化権(cultural right)の理念をふまえて、論じました。
本書は、何のために文化政策をするのかという、根本的な問いに対する1つの回答でもあります。憲法第25条の生存権に「健康」「最低限度」に加えて「文化」が入っていることの意味を、本書をきっかけに改めて考えていただけたらうれしいです。
詳しい目次等は、出版社の内容紹介もご参照ください。
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