梅田 英春

バリ島の影絵人形芝居ワヤン

[バリ島の影絵人形芝居ワヤン」表紙

梅田 英春[著]

めこん 2020年3月
ISBN 978-4-8396-0320-5

著者からのメッセージ

本書は、ユネスコ世界文化遺産にもなっているインドネシア、バリ島の影絵人形芝居ワヤンに関する書籍です。

筆者は、このバリ島のワヤンの実践を1984年から始め、大学卒業後には、インドネシア芸術大学のワヤン学科に2年留学し、ワヤンの実技とともにさまざまな理論を学びました。またその後は、大学院で文化人類学を専攻し、ワヤンと儀礼との関わりを研究してきました。この本は、実践者、研究者という二つの視点から描かれたものです。

この本は大きく二部構成になっており、第一部はワヤンの概論の部分です。単に伝統的なワヤンだけに限らず、変化しつづけるワヤンの動態に注目しています。また人形の図像に関する分析も加えています。第二部は、人形の図録です。バリのワヤンに用いられる重要な人形約180体をすべて網羅し、物語の概観、各人形の物語の位置づけ、キャラクターなどを細かく掲載しました。本書は、インドネシア芸能の研究者のみならず、バリ芸能を愛する多くの方々に楽しんでいただけると思います。