イベントレポート

2021年09月14日

デザイン学科・匠領域の学生作品展「てこころ展」が開催されました(7月22日から25日まで開催)

本学のデザイン学科、匠領域3年生13名による作品展「てこころ展」が、浜松市天竜区にある国登録有形文化財「旧田代家住宅」を会場に7月22日から25日まで開催されました。学生たちは天竜川の歴史・文化、人々の暮らしに想いを巡らせ、「てこころ」をテーマに金工、染、織、木漆芸、陶芸の5分野から新たなしつらいをデザインし制作しました。作品は主屋1階の土間や台所、座敷、庭などに展示され、訪れた人々は文化財の魅力を味わいながら、それぞれの空間に溶け込んだ学生たちの工夫溢れた作品を鑑賞し、縁側に座ってくつろぐなど心安らぐ時間を楽しみました。
「てこころ展」ポスター画像
国登録有形文化財 旧田代家住宅の画像
展覧会概要

【会期】2021年7月22日(木曜日)から7月25日(日曜日)
【時間】午前10時から午後4時(最終日25日は午後2時まで。午後0時から公開講評会)
【会場】旧田代家住宅(浜松市天竜区二俣町鹿島489)
【料金】無料
【出品】 作品:匠領域3年生13名
         展示計画:建築・環境領域4年生2名、大学院デザイン研究科1年生1名

今回の展覧会は浜松市と本学が連携し、文化財建造物の教育普及と展示活用の共同研究として「旧田代家住宅」を会場に実現したもので、匠領域3年生にとって「場」にふさわしい作品制作と、はじめての学外発表の機会となりました。学生たちは事前の授業で、天竜川、二俣城・鳥羽山城、田代家等について理解を深め、現地へむかいました。天竜川を渡りながら感じたこと、屋敷地に足を踏み入れた時の感覚、薄暗い土間の先に広がる空間、座敷と庭のつながり、光と風の心地よさ、それぞれの想いを、それぞれの手を用いて「てこころ」として表現した展覧会を開催しました。

少子高齢化による文化財の継承が課題となる昨今、浜松市は、地域総がかりで浜松市の文化財を守る取り組みをまとめた「浜松市文化財保存活用地域計画」を策定し、今年の7月に国の認定を受けました。文化財の活用が推進される中で、「てこころ展」のような地域文化財を会場にする「ユニークベニュー」活動にも期待が向けられます。
「旧田代家住宅」とは
天竜川の畔に建つ「田代家」は江戸時代に北鹿嶋村の名主と渡船場の船越頭も務めた旧家で、筏問屋として栄えた歴史があります。南北の重要な交通路でもあった天竜川は、古くから木材の搬出を筏流しに頼っており、田代家は戦国時代に徳川家康から朱印状を下されたことをきっかけに、天竜川を上下する舟や筏に課税する役所の請負をしていたことで大いに繁盛しました。安政東海地震後の安政6年(1859)に建てられた木造2階建ての主屋は2015年に国の登録有形文化財に登録されました。1階正面の大戸を入ると土間が広がり、帳場、居間と続きます。主屋の南に広がる庭に面して式台玄関を構え、接客空間である座敷は二方向を開放して、庭と一体化した心地よい空間を創り上げています。2階にも小座敷が造られ、天竜川の筏場を眺望できたと言われています。木造瓦葺きの大型民家「田代家」は、良質な木材で組み上げられた筏問屋としての姿と、遠州地方の日本家屋の特徴、さらに日本の生活文化を今日まで伝え続けています。
展示計画
展示イメージパースの画像
イメージパース
展示計画模型の画像
起こし絵図(展示計画模型)
作品展示の様子
てこころ展作品画像
南庭の池に浮く作品(金工)
てこころ展作品画像
座敷上の作品(金工)
てこころ展学生作品画像
式台上の作品(陶芸)
座敷から南庭を見る 
学生作品の画像
作品(染) 
学生作品画像
作品(織) 
てこころ展学生作品画像
作品(織) 
作品展示画像(庭から)
座敷から土間を見る
作品展示画像
土間の梁組と作品(織)

発行部署:企画室