教育・研究

2022年03月29日

国際文化学科二本松ゼミ(伝承文学)の学生が編著した書籍『春野の山のふしぎな話』が刊行されました

文化政策学部国際文化学科の二本松康宏ゼミ(伝承文学)では、浜松市北部の中山間地域で、お年寄りから聞き取った昔話や伝説を採録し、書籍として刊行する活動に取り組んでいます。
今年度は、ゼミ生3名の編著による『春野の山のふしぎな話』が刊行され、浜松市長及び横山学長にそれぞれ報告と献本が行われました。

文化政策学部国際文化学科の二本松康宏ゼミ(伝承文学)では、浜松市北部の中山間地域で、お年寄りから聞き取った昔話や伝説を採録し、書籍として刊行する活動に取り組んでいます。
今年度は、ゼミ生3名の編著による『春野の山のふしぎな話』が刊行され、浜松市長及び横山学長にそれぞれ報告と献本が行われました。

今回編著者として調査・編纂にあたったのは、二本松ゼミに所属する小田ありささん、奥村宗明さん、澤田駿佑さんの3名(いずれも文化政策学部3年)。全員が静岡県外出身で、調査を進めていくことで新たに知った山間地の暮らしや文化があったといいます。

2021年度の活動は、可能なかぎりの感染防止対策を講じながら、調査対象を春野町気田地区全域でなく、杉・川上地区とし、期間は2021年7月4日から12月26日まで、計26回に及びました。また、採録の対象をいったん「山の怪異」に限定、聴き取りの対象を「山の伝説や言い伝えに詳しい人」に絞ったうえで進めてきました。
限られた時間と多くの制約の中にあって、「あらゆる手段を模索し、最善を尽くす」というゼミのモットーとともに、書籍の刊行までたどり着けました。

横山学長への献本(3月15日)

学長への献本
横山学長に出版の報告と献本が行われました。
学生たちは出来上がったばかりの書籍を横山学長に手渡し、調査から発刊までの思い出と苦労を語りました。

浜松市長表敬(3月22日)

学生を代表して、小田ありささんから浜松市長に献本が行われました。学生3名が思い出に残ったエピソードなどを述べると、鈴木市長からは採録調査や編集に至る地道な活動に対する労いと、出版へのお祝いの言葉をいただきました。
浜松市長への献本

監修・二本松教授からのコメント

二本松ゼミ(伝承文学)では、2018年度から春野町において民間口承文化財(民話)の採録調査を実施してきました。それらの成果は年度ごとに書籍として刊行され、日本昔話学会等においても高い評価を受けています。
2021年度は春野町のうち杉・川上地区において調査を実施し、42名の方から145話を採録。新型コロナウイルス禍における採録調査は困難が予想されましたが、行政(春野協働センター)と地域(自治会)のご協力をいただきながら、考えられるかぎりの感染防止対策を講じて調査に臨みました。
採録された民話は学術的な位置付けや記録価値を検証し、「民間口承文化財」としての保存と継承を目的として「方言のまま」「語り口のまま」に翻字・記録。伝承地域の解説などを書き添えて、書籍として編集。89話を掲載した『春野の山のふしぎな話』を刊行することができました。

書籍情報

『春野のふしぎな話』書影

監修:二本松康宏
編著:小田ありさ、奥村宗明、澤田駿佑
発行:三弥井書店
発行日:2022年3月15日
ISBN 978-4-8382-3392-2 C3039
定価:1000円(税抜)
表紙 画:川嶋結麻(本学国際文化学科4年)

書籍は全国の書店をはじめ、各オンラインショップで購入可能です。

発行部署:企画室