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2026年08月03日

【授業紹介】「広報・広告論」にて本学卒業生をゲスト講師に迎えた講義を実施しました

学部間共通科目「広報・広告論」(担当:文化政策学科加藤裕治教授)では、現代社会における広報と広告のそれぞれの役割と機能、そしてその両者の関係性について考察し、広報・広告の送り手としての役割を担える能力と方法を身につけ、広報・広告の受け手として消費社会に対応できるリテラシー能力を高めることを目標としています。

7月24日に行われた講義では、北條雅也氏(ヤマハ発動機株式会社 ブランド統括部 統括部長)をゲスト講師としてお迎えしました。

北條氏は静岡文化芸術大学の第1期生であり、ヤマハ発動機グループ会社に入社後、ヤマハ発動機へ移籍し、国内営業を経てベトナム、インド、中国での勤務を経験し、現在は世界180を超える国・地域で展開する同社のブランド戦略を統括しています。本学で学んだ卒業生が、グローバル企業のブランドづくりの最前線で活躍する姿を、在学生に伝える貴重な機会となりました。

講義では、「ブランドとは何か」をテーマに、ブランドは単なるロゴやデザインではなく、「選ばれる理由」であり、「なりたい自分を実現するための価値」を提供するものであると解説がありました。学生自身にも好きなブランドとその理由を考えてもらうワークを交えながら、ブランド形成の考え方を分かりやすく紹介されました。

北條氏登壇の様子
北條氏登壇の様子

さらに、北條氏が6年間勤務したインドでのブランド戦略事例も紹介されました。当時、ヤマハ発動機は市場シェアがわずか3%という状況でしたが、若者の憧れを喚起するブランドイメージを構築するため、広告、販売店、イベントなどあらゆる顧客接点を一貫したコンセプトで再設計。SNSを活用したコミュニティ形成も進めた結果、販売単価や収益を大きく向上させた実例は、マーケティングや広報戦略の実践例として学生に強い印象を与えました。

また、企業理念やブランドを社外へ発信するだけではなく、「ブランドをつくるのは社員一人ひとり」であるという考えのもと、社員が製品やサービスを自ら体験し、その価値を理解することでブランド力を高める取り組みについても紹介されました。ブランドは広告だけで築かれるものではなく、企業活動全体を通じて形づくられることを、具体例を交えながら学ぶ機会となりました。

講義後の質疑応答では、グローバルブランドを展開する上で変えてよいもの・変えてはいけないものや、ヤマハ株式会社とのブランド連携、就職活動における企業理念への向き合い方など、多くの質問が寄せられました。北條氏は、自身が本学で学び、海外での経験を積み重ねて現在の仕事に至った歩みも交えながら、学生へ「企業理念に共感するだけではなく、その先に自分がどのような価値を生み出したいのかを考えることが大切」とメッセージを送りました。

講義の後半には、ヤマハ発動機が開発する電動化ユニットを搭載した、電動アシスト車椅子や電動車椅子のデモンストレーション・体験会も実施されました。学生たちは製品に実際に触れながら、ブランドが目指す「感動創造」を体感し、製品開発とブランディングが密接につながっていることを学びました。

製品のデモンストレーション・体験会の様子
製品のデモンストレーション・体験会の様子
今回の講義は、世界を舞台に活躍する本学卒業生から、企業ブランドの本質やマーケティング戦略、そして社会で求められる視点を直接学ぶ、実践的で大変有意義な機会となりました。

 

発行部署:企画室