舩戸ゼミが佐久間町浦川地区の集落でアンケート調査の報告会を開催しました(舩戸修一)

舩戸ゼミでは、昨年6月3日(日)、浜松市天竜区佐久間町浦川地区の「地八集落(5世帯)」において「集落から転出した子ども(=他出子)」やその子ども(実家の親から見ると孫)の実態について調査し、その結果をもとに8月下旬から9月中旬にかけて他出子や孫を対象としたアンケート調査を実施しました。
 このアンケート調査の結果を2月11日(月・祝)、地元集落において地域住民の方々の前で報告しました。
今回の調査では、この他出子や孫に対していずれ親の実家や祖父母の家に戻って来て居住する意志――「帰郷意志」――の有無を尋ねました。ほとんどの実家の親は「子どもは将来的に実家には戻ってこない」と話しているにもかかわらず、実家の親は、子どもにその意志を確認すべく、直接尋ねることをしていません。そこで、このようなアンケート調査を実施し、子ども本人の意志を探ろうとするのが、この調査の狙いです。
今回の調査によって、地八集落において実家への帰郷意思を有している他出子や孫がおり、実家でなくても、佐久間町への将来的な居住を考えている他出子や孫も存在することも分かりました。また、このような帰郷意志を実家の親には全く伝えていないと回答する他出子も多数存在することも分かりました。以上のように親世代と子ども世代には帰郷をめぐる意思疎通がうまくいっていないと思われます。
さらに帰郷意思の有無にかかわらず、実家への帰省頻度を増やすことができると回答する他出子や孫が半分以上いました。ただ他出子は、実家の親とのつながりが強いものの、隣近所も含めた集落の人たちとの接点をあまり持っておらず、その人間関係は薄い可能性があります。このような他出子や孫が、集落の人たちとの関わりをさらに持つようになれば、佐久間町への帰郷意志を有する他出子や孫が増えるかもしれません。
すでに今年度の舩戸ゼミでは、佐久間町の羽ヶ庄集落において「盆道つくり」――集落の共同作業としての草刈り――の開催チラシを他出子や孫に配布し、他出子や孫が佐久間町への帰郷意志を醸成させていく仕掛けづくりに取り組んでいます。実際、今年度の羽ヶ庄集落の「盆道つくり」には、他出子2名が参加してくれました。次年度は、このような仕掛けづくりを地八集落でも実施していきたいと考えています。
今回の調査報告会の後には、地八集落の祭礼に参加しました。舩戸ゼミでは、このような集落行事にも参加していくことは、地域住民の方々との信頼関係を構築し、ともに地域づくりを進めていくうえで必要だと考えています。

「地八集落」での2回目の調査報告会ならびに祭礼への参加(2月11日)