ゼミ紹介

PICK UP SEMINAR 08

イタリア文化を知り、世界の文化を考える

武田 好 教授  研究分野:イタリア語、イタリア文化
舛屋 千真 MASUYA Cisana
4年生
私が所属するイタリアゼミでは、3、4年生それぞれが興味や関心を持った事柄について毎月報告し、合同演習の形で各自の研究テーマを深く掘り下げていきます。調べたことをただ単に発表するのではなく、質疑応答や討論の時間が設けられるので、ゼミ生全員に共通する論題について意見を交わします。そこで互いの考えの問題点を発見することもあります。自分のテーマとは異なる発表を聞くことで、自身の研究や時代背景についての見方が変わり、よい影響を与えてもらっています。何より、自分の好きなことをデータとともに存分に話せる一番の場所はゼミであると私は思っています。

私は古代ローマ帝国、特に5代目皇帝ネロの人物像について研究しています。高校生のときからずっと研究したいと思っていたテーマで、暴君と呼ばれる歴史上の人物が実は暴君ではなかったかもしれない、ときには、むしろ名君と呼ぶに相応しかったのではないか、そんなことを考える時間が楽しくて仕方がありません。

ゼミでは基本文献を輪読するだけでなく、定期的にお出かけや、オペラ鑑賞、イタリア映画鑑賞なども計画します。楽器博物館でパイプオルガンの演奏を聞いたこと、浜松城美術館のイタリア絵本原画展を訪れたことは、イタリア文化に直接触れるすばらしい機会でした。見学のあとはレポートをまとめて互いに読み合うので書く力がつきました。こんなふうに日々イタリアを感じながら研究活動を進めています。
武田 好 TAKEDA Yoshimi
古代ローマの時代から16世紀中葉までヨーロッパ文化の中心的存在であったイタリアは、実に多様です。EUの主要国、観光立国、NATO加盟国であり、現在に至るまでその文化的影響力は計り知れません。また、過去一世紀にわたる移民送出国の経験を持つ移民受け入れ国でもあります。世界最多の世界遺産(2021年時点で58)を有し、EFPによって日本との貿易量は増加傾向にあります。

ゼミでは基礎文献を深く読み込み、自分の意見を述べ、イタリア語文献を講読し、論文を書く力をつけていきます。オペラ観劇、イタリア映画鑑賞は恒例行事で、イタリア関連のイベントへ積極的に参加するほか、ゼミ合宿も企画されます。
本学との交換留学提携校であるボローニャ大学への留学や語学研修など、各自の研究計画に沿って「イタリア文化」との接触を図ってください。イタリアと日本の2つの視点からグローバリズムを問いつつ、「よく生きる」意味を考え、教養を身につける2年間をともに過ごしましょう。
ページの先頭へ戻る