ゼミ紹介

PICK UP SEMINAR 09

民族と宗教から中東地域の近現代の経験を問う

德増 克己 准教授  研究分野:中東と旧ソ連の境界地域研究
德増 克己 TOKUMASU Katsumi
普段のゼミでは中東地域のいずれかの国/地域についての近現代史について学びます。(年度によっては、旧ソ連や東欧を対象とすることもあります。)どの国について取りあげるかは、ゼミ生の希望を聞いて決めています。

卒論に取りかかる前に身につけておくことが望ましいトピックを扱った研究文献を教員の側で用意し輪読する形でゼミを進めています。入学の時点では中東の国はどれも似通った代わり映えのしない国だと思い込んでいる人が大部分ですが、国ごとに民族構成、主流となっている宗教・宗派の教義、国家体制とそれを支えるイデオロギー、西洋列強など外部勢力との関連の仕方、経済状況などが大きく異なり、それぞれの特徴と歴史的経験について知らないとひどく的外れな見方に陥ってしまいます。

中東の主要国同士を比較すると日本と中国よりも違いは大きいともいえ、これに比べればドイツとフランスの差などはむしろ瓜二つといってよいぐらいです。高校まで学んだことやマスコミ報道から得られる知識はほぼ役に立ちません。頭を柔らかくして、次々に現れる未知の事柄にその都度立ち向かっていく姿勢が大切です。
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