ゼミ紹介

PICK UP SEMINAR 16

昔話から文化を学ぶ

美濃部 京子 教授  研究分野:イギリス口承文芸
五十嵐 南々帆 IKARASHI Nanaho
4年生
ゼミでは主に、3年生はアメリカで伝承されてきたイギリス系の昔話の翻訳を行い、4年生はイギリスとアイルランドの妖精物語の歴史を英語で読みながら学んでいます。ゼミ生は分担して翻訳を担当し、自分の訳を発表した後、先生も含め全員で意見交換をします。

卒業論文のテーマは、3年生から考え始めます。テーマに沿って選んだ文献の内容をレジュメにまとめながら卒業論文の大枠を作成していきます。作成したレジュメはゼミで発表し、それについての意見交換もします。
こうした意見交換を通して、自分では気づかなかった疑問や新たな着眼点に気づき、視野が広がります。例えば、物語の翻訳を終えた後の意見交換では、英語の解釈についても様々な意見が出てくるので、一つの物語でも様々な捉え方をすることができることがわかります。また、文学は読む人の内面を映し出すものでもあると感じました。卒業論文の執筆で行き詰まった時も、周りの人の視点を取り入れることで新たな考えが生まれ、刺激になります。

現在、ゼミ生は、イギリスの食・喫茶文化、教育、結婚、児童文学、物語などあらゆるテーマに興味を持っており、ゼミを通して様々な側面からイギリス文化を学んでいます。
英語や欧米に興味があり、主体的に学びたいという人にとって有意義な学びができるゼミです。
美濃部 京子 MINOBE Kyoko
ゼミでは、英語の昔話を読み、日本語に翻訳しています。英語を正確に読み、日本語らしい日本語にすることは、やってみると思っていたよりも難しく、学生たちは思わぬ苦労をしています。初めて読んだ昔話に似た話が世界中にあり、それぞれの話に伝承された地域の特徴を見ることができることを知った時の驚き。そこから興味を広げて、伝承の世界の面白さと奥深さを感じてもらえることを願っています。

卒業論文では、イギリスの食文化や教育制度、文学や伝承文化など、各自が自由に興味のあるテーマを選びます。子どものころから親しんできたお話に、今まで知らなかった背景があることを知り、もっと深く調べたいという学生が多くいます。興味を持って、調べ始めると、今まで思いもしなかった問題がそこから見えてきて、興味の幅がどんどん広がっている学生も少なくありません。調べたことを発表し、他のゼミ生と意見交換をすることでも、視野が広がります。学生だけでなく教員も日々新しい刺激をもらっています。
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