Greetingご挨拶

公立大学法人 静岡文化芸術大学 理事長 有馬朗人の写真
本学は2000年(平成12年)に、豊かな人間性と的確な時代認識を持ち、社会の様々な分野で活躍できる人材を養成するとともに、「開かれた大学」として社会の発展に貢献することを目的に開学しました。当初は、公設民営方式の私立大学として運営されましたが、2010年に静岡県設置の公立大学法人が運営する大学となり、2020年には大学創立20周年を迎えることとなりました。これもひとえに浜松市などの地元自治体、産業界のほか、地域の皆様方のご理解とご支援の賜物と、心より感謝しております。

本学を巣立った学生も6,000人近くとなり、開学間もない時期の卒業生は、既に社会の様々な分野で中堅として活躍していると伺っております。また、地元産業界はもとより地域自治体との共同・受託研究や受託事業、審議会委員等への参画の機会などを与えていただき、大学の使命である社会貢献も着実に果たしつつあります。

今後も現状に甘んずることなく、優れた人材の育成や研究により社会の要請に応える大学となるよう、大学創立20周年を機に改めて教職員が力を合わせ努力してまいる所存です。引き続き皆様方には、ご支援、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
 

公立大学法人 静岡文化芸術大学 理事長 有馬 朗人

静岡文化芸術大学 学長 横山俊夫の写真
“21世紀を文化とデザインの時代に”との思いをこめ、静岡文化芸術大学が浜松に生まれましたのが2000年。いま20周年を迎えようとしております。1990年代から創設準備にご尽力をたまわった皆様、開学以来、本学を学内学外からお支え下さった皆様に、あらためて篤く御礼申し上げます。卒業生は今や6,000名に近く、県内から海外まで、各地の困難な課題に、本学で培った実践力と協調精神で臨み、“感動をともなう解”をもたらす専門家として、それぞれに存在感をたかめております。

20周年にあたり、式典をはじめ、卒業生シンポジウムや記念出版のほか、初代学長に就任予定であった国際政治学者 髙坂正堯氏旧蔵全冊を揃えた新生・髙坂文庫の開設などを準備しております。さらに、この周年を機に始めようとしている大きな事業があります。それは、滞在し対話を深める場「遠州学林」を、学内とその近傍に開くことです。これまで本学は、地域貢献を願い、さまざまな教育研究を展開してきましたが、そのなかでしだいに結晶化してきた考えは、“天地文明の創出”です。天と地が文、アヤをなし、人も他をむさぼらず、全体が明るく輝く世をめざすこと― 遠くともこれが目標である、と。このことをさらに強く意識し、それに向かう道について、文化や分野の違いを超えて対話し、あらたな考えをふくらませ、分かち合う場があればと願い、この2年あまり、地域の方がたとも議論しつつ、「遠州学林」構想を練りあげてきました。

学林とは学ぶ人が“林立生長”するところです。そこに集えば、個々の考えが背丈を伸ばし合い、やがてつながりあう力が働くでしょう。学内学外にあって遠州および本学との縁を大切に思う人びとに開かれた場にしたいのです。かつて、家康公、真淵翁、佐吉翁をはじめ、あまたの創造者を育てた遠州の風土の輝きに、本学も貢献できればと思っております。どうか、よろしくお願い申し上げます。
 

静岡文化芸術大学 学長 横山 俊夫