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高島 知佐子
アートマネジメントの基礎
Fundamentals of Arts Management

高島 知佐子 [著]
美学出版 2025年3月ISBN 978-4-902078-85-5
著者からのメッセージ
アートマネジメントという言葉が日本に広がり30年以上が経った。欧米のアートマネジメントである「芸術団体の経営」という考え方は、日本の文化・芸術をとりまく社会には馴染まず、日本独自の概念であるカタカナの「アートマネジメント」として発展してきた。
1990年代以降、戦後の日本社会で当たり前と考えられていた価値観が問い直され、日本的経営の特徴である終身雇用が崩壊する中、日本の芸術団体はどのように変化したのか。
日本のアートマネジメントの当初の関心であった公立文化施設の事業を担う人材は一定数育った一方、補助金の削減や打ち切りで事業継続が困難になるケースは少なくない。日本の芸術団体が制度に振り回されず、文化・芸術の現場に関わる人々の意思が尊重され、自律的に事業を展開し、安心して働ける環境を作り出すことを考える一助として、経営学の緒理論を紹介しつつ、日本の芸術団体の特徴と課題を検討した。