Case Study事例集

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職員=地域住民の目線で
地域と関わる

公益財団法人 真庭エスパス文化振興財団
1997年に設立され、「久世エスパスランド」の指定管理者として芸術文化事業とケーブルテレビ事業等を行う。「久世エスパスランド」は、1997年開館のエスパスセンター(ホール、会議室等の貸室、公立図書館等)、1995年開局のケーブルテレビである真庭いきいきテレビ(MIT)、国指定重要文化財の旧遷喬尋常小学校等から成る、施設群の総称。
公益財団法人 真庭エスパス文化振興財団が指定管理する「久世エスパスランド」は、管弦楽団、合唱団、和太鼓クラブなど、現在6つのアマチュア団体と教室を運営している。これらは全て同施設を利用する地域住民の声から生まれた。2001年に少年少女合唱団を立ち上げたことをきっかけに、大人の合唱団も立ち上げたいという声が届き、現在に至っている。同施設ではボランティア活動も盛んである。国の重要文化財に指定されている旧遷喬尋常小学校では「なつかしの学校給食」という学校給食を再現するプロジェクトがボランティアによって担われ、観光資源としても多くの関心を集めている。
財団は「地域住民との協働」と「真庭市にないものをつくる」という方針のもと、アマチュア団体の創設やオリジナリティの高い事業の創出に取り組んできた。財団職員は、日頃から地域住民との会話を大切にし、公演や団体の練習時には必ず挨拶をし、合間に声をかけたり立ち話をしたりする。地域住民との公式的な情報交換の場はないが、地域住民が気軽に話せる日常生活で情報収集することに努め、それが事業につながっている。
Point
  • 職員のほとんどは真庭市在住である。決して大きくはないまちのため、職員と利用者は同じ地域住民として近い距離で接することができる。まちの特性を生かした、地域住民との関係構築の方法といえる。
  • 地域住民の声から事業が立ち上がることは、財団が地域住民の声を大切にしていることの証である。住民の声が形になるからこそ、地域住民と財団職員は密接な関係を構築できていると考えられる。