Case Study事例集

ネットワーキング

大学との連携:地域の特性を活かす

公益財団法人 野々市市情報文化振興財団
市庁舎の移転に伴い庁内に併設された情報交流館カメリアの運営のために、2004年に設立される。情報交流館カメリアおよび野々市市文化会館フォルテの指定管理者として、主に市民の情報通信技術の活用推進に関する事業、芸術文化振興に関する事業を行う。情報交流館カメリアは、市民の情報発信の拠点となっている。
公益財団法人 野々市市情報文化振興財団の立地する野々市市内には、金沢工業大学と石川県立大学が立地しており、同財団とこれらの大学は密な連携関係を保っている。同市内には多数の大学生が居住しており、同財団の管理している施設が午後10時まで開館していることから、多くの学生が夜遅くまで利用に訪れる。同財団にとって、地元の大学生は施設の主要な利用者であるとともに、事業の重要な担い手でもある。大学生たちは、自らの専門を活かして小学生向けの科学教室事業に参加したり、こども向け農業体験などを手伝ったりする。また、同財団の管理する施設を支援するボランティアグループにも大学生が加わっている。大学生たちにとって、同財団の事業に関わることは、自らのアイディアを形にする実践の機会でもあり、世代を超えた交流ができるという意義を持っている。
こうした多彩な大学生の活躍により、同財団の事業は極めて多様化・専門化している。同財団の職員が数名であるにも関わらず、年間70本もの事業展開が可能になっているのは、地元の大学生たちの存在が極めて大きい。
Point
  • 同財団の事例は、大学生が多い土地柄という地域的特性を活かし、事業の多様化・専門化を実現している。
  • 自らのおかれている環境を見渡し、財団にとっての強みとなる特色を見出すことが肝要である。