Case Study事例集

ネットワーキング

地域の文化振興の実績と
ネットワークを
指定管理者維持の競争力に

公益財団法人 千葉県文化振興財団
1986年3月に財団法人 千葉県文化振興財団として設立され、2012年に公益財団法人 千葉県文化振興財団として新たなスタートをきった。千葉県文化会館、千葉県東総文化会館の指定管理を担っている他、都道府県レベルでは全国初の少年少女によるオーケストラとして結成された「千葉県少年少女オーケストラ」の運営を行っている。
公益財団法人千葉県文化振興財団は、県立の千葉県文化会館等の指定管理者を務めているが、指定管理業務とは別に、千葉県からの補助を受け、1996年以来、千葉県少年少女オーケストラの運営を行っている。都道府県レベルでは全国初の取り組みであり、指揮者の井上道義氏をはじめとする国内外の一流音楽家の指導のもとに、海外演奏を含む活発な活動を行っており、全国有数のジュニアオーケストラとして高い評価を受けている。また、同オーケストラには、支援組織「支える会」があり、2016年3月末の会員は、一般会員490件、維持会員128件、賛助会員20件にのぼっている。同オーケストラの拠点は、千葉県文化会館であるが、このオーケストラの存在は文化会館の対外発信の重要な一翼となっており、少年少女オーケストラの存在しない文化会館は考えられないというのが県民のイメージだろう。首都圏においては、指定管理者の選定をめぐる競争は民間企業の参入もあって激しさを増しているが、20年にわたり少年少女オーケストラ運営を通じた文化振興を担ってきた実績は、ライバルにとっての大きな差別化となっている。
Point
  • 指定管理業務とは別に地域の文化振興における実績と支援組織のようなネットワークをつくることが、指定管理者の地位を維持するうえでの競争力にもつながる。