Case Study事例集

人材育成

研修の成果は職員みんなで共有

公益財団法人 千葉県文化振興財団
1986年3月に財団法人 千葉県文化振興財団として設立され、2012年に公益財団法人 千葉県文化振興財団として新たなスタートをきった。千葉県文化会館、千葉県東総文化会館の指定管理を担っている他、都道府県レベルでは全国初の少年少女によるオーケストラとして結成された「千葉県少年少女オーケストラ」の運営を行っている。
設立以来、プロパー職員中心の体制を続けている公益財団法人 千葉県文化振興財団では、職員の専門性を高めるための研修に力をいれている。2015年度は、文化庁のプログラム(劇場・音楽堂等スタッフ交流研修事業)を活用し、職員がイギリスでの短期研修会に参加した。現地スタッフとの交流やロンドンオリンピックにおけるカルチュアルオリンピアードの継承事例等を学び、東京オリンピック・パラリンピックに向けての貴重な知識を得た。帰国後は、その成果を職場に還元するために報告会を開催し、海外研修には参加しなかった他の職員と情報共有する機会を持った。同財団では、研修成果を広めるためにこのような報告会を普段から実施している。
多忙で人が足りない中、多くの職員を研修に派遣するのは難しいのが多くの自治体文化財団の現状だ。こうした中、研修を受けた職員がその成果を職場で広める機会を持つことは、研修に行かなかった職員への知識の普及をはかれるだけでなく、研修に参加した職員にとっても人に説明することで理解が深まるとともに、自覚とモチベーションを高めることにつながるだろう。
Point
  • 研修に参加しても参加した職員だけで完結してしまう団体が多いが、比較的無理なく開催できる報告会の取り組みは、限られた時間と予算の中で人材育成の効果をあげるための有効な方法といえる。