二本松 康宏
諏訪信仰の変奏
―中先代の乱から甲賀三郎神話へ―
二本松 康宏 [著]
三弥井書店 2024年1月ISBN 978-4-8382-3413-4
著者からのメッセージ
「大祝をもって我が神体とせよ」―かつて諏訪の大祝は諏訪大明神の現し身にして、至潔の神そのものであった。しかし、大祝は北条時行を擁して中先代の乱を起こし、以来、戦火に身を投じてゆく。戦場の塵と血にまみれた大祝は、そのカリスマ性を喪失した。大祝を盟主としていた諏訪信仰は各地に散らばり、そして変容してゆく。
新たな風景の中で生まれた新たな諏訪大明神たちの神話―
伝承文学の視点からフィールドワークを駆使し、甲賀三郎神話の生成を解き明かす。