モーツァルトとお金の話

【ふじやまのぼる先生のオペラ講座(28)】
モーツァルトのイラスト
今日1月27日は、モーツァルトの誕生日1756年生まれですから、今から266年前、日本は江戸時代が始まって150年余り過ぎた、宝暦(ほうれき)6年に当たります。暴れん坊将軍こと徳川吉宗の子、第9代将軍徳川家重の治世の時代でした。ちょっと変わったモーツァルトのお話をしましょう。
モーツァルトとお金と言うと、贅沢三昧の生活の結果、年中周りから借金をしまくっていたというエピソードがありますが、今日はその「お金」の話ではありません。モーツァルトと通貨のお話です。

モーツァルトは、今のオーストリアザルツブルクに生まれました。オーストリアは2001年まで通貨の単位は「シリング」でした。2001年12月31日のレートでは1シリング約8.4円。当時の最高額面の紙幣は5000シリングで、日本円で4万円以上の高額紙幣でした。この紙幣の肖像画にモーツァルトが採用されており、背景は、ザルツブルクの街並みが描かれています。裏面にはウィーン国立歌劇場が描かれています。1988年1月から使われ始めました。先生は、高額紙幣を持つような身分ではないので、実際に使用したことはありませんが、見せてもらったとき、とてもきれいなお札だった記憶があります。
5000シリング紙幣サンプル
5000シリング紙幣サンプル裏

1ユーロ硬貨サンプル
2002年1月1日、ヨーロッパの統一通貨ユーロが現金で流通するようになりました。先生はその日ウィーンにおり、ユーロに両替をしてもらったことを覚えています。その時の20ユーロ紙幣は、いまだに保存しています。統一通貨なので、ユーロが通貨の国がみな同じデザインのお金かというと実は、ちょっと違うのです。5ユーロから500ユーロまでの7種類の紙幣は各国共通で、表に窓裏に橋が描かれています。これは、他国に開かれている、あるいは他国とつながっているという意味が込められているとのことです。対して硬貨は、片面は共通ですが、もう片面は各国で自由にデザインされています。オーストリアで発行されている1ユーロコインは、モーツァルトがデザインされています。
2002年1月1日の新聞に、ユーロ特集が組まれていましたので、ご紹介しますね。
新聞記事通貨サンプル
※【紙幣】両面とも共通 【硬貨】数字の部分は共通 模様は様々