審査委員

加納 悦子
日本/メゾソプラノ、国立音楽大学教授
東京藝術大学大学院を修了後、ドイツ国立ケルン音楽大学で学び、ケルン市立歌劇場のオペラスタジオから専属歌手として契約。W.A.モーツァルトの 「フィガロの結婚」などの多くのオペラ公演に出演するかたわら、ザルツブルク音楽祭、シュトゥットガルト州立歌劇場、ベルギー・フランドルオペラ、オランダ・ ライスオペラなどにも客演し、バロック作品から現代オペラまで幅広い演目に登場している。
日本国内でも新国立劇場やびわ湖ホールなどのオペラに度々登場し、NHK交響楽団等の主要オーケストラで、マーラーやベートーヴェンの交響曲で共演を重ねている。
ドイツ歌曲を主軸としたソロリサイタルにも積極的に取り組み、川口リリアホール『歌の花束』シリーズでのシューベルト・シューマン歌曲による「辞世の歌」が 2015 年度文化庁芸術祭参加公演となった。また 2018 年3月のソロリサイタル、「ヘルダーリンの詩による 20世紀歌曲」に続き、 2019 年の「ドイツ・バロック歌曲」などでリサイタルを重ねるほか、CD「メアリ・スチュアート女王の詩/シューマン後期歌曲集」は第 51 回レコード・アカデミー賞声楽部門を受賞。2021年には、2 枚目のアルバム「アルバン・ベルク 若き日の歌」をリリースした。近年ではシューベルトの歌曲によるリサイタルを継続している。演奏と並行して NHK・FM『オペラ・ ファンタスティカ』でナビゲータを務めるなど活動の幅を広げ、また、日本音楽コンクールをはじめ、2023 年韓国のソウル国際音楽コンクールの審査員を務めるなど、新人歌手の支援にも力を入れている。
令和 1 年芸術選奨文部科学大臣賞受賞。
国立音楽大学・大学院教授。お茶の水女子大学非常勤講師。
