審査委員

ライナー・トロースト
ドイツ/テノール、ウィーン国立音楽大学教授
ドイツのシュトウットガルトに生まれたライナー・トローストは、ミュンヘン音楽大学にてアダルベルト・クラウスに師事し声楽を学んだ。ドイツ・ハノーファー州立歌劇場で4年間在籍した後、26歳という若さでション・エリオット・ガーディナー指揮のモンテヴェルディ管弦楽団のツアーに参加し、モーツァルトの歌劇『コジ・ファン・トウッテ』のフェルランド役を演じ、同世代を代表する国際的なモーツァルトのテノール歌手としての地位を確立した。
以来、ミュンヘンのバイエルン州立歌劇場、ロシアのボリショイ劇場、バルセロナのリセウ大劇場、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場、パリリバスティーユ歌劇場およびガルニエ宮、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウス・コヴェントガーデン、マドリードのテアトロ・レアル、アン・デア・ウィーン劇場、ウィーン国立歌劇場など、世界各地の主要な歌劇場、バイロイト音楽祭、ブレゲンツ音楽祭、エディンバラ国際フェスティバル、工クサンプロヴァンス音楽祭、フィレンツェ五月音楽祭、ミュンヘンオペラフェステイバル、ザルツブルク音楽祭など、主要な音楽祭に出演している。
また、国際的なコンサート歌手としても活動し、これまでに共演した指揮者には、クラウディオ・アバド、アラン・アルティノグル、ミヒヤ工ル・ボーダー、アイヴァー・ボルトン、フランス・ブリュッヘン、ウィリアム・クリスティ、アルフレッド・エシュヴェ、ダニエレ・ガッティ、カルロ・マリア・ジュリー ニコラウス・アーノンクール、ハルトムート・ヘンヒェン、フリードリヒ・ハイダー、ルネ・ヤーコプス、ジュリア・ジョーンズ、フィリップ・ジョータン、コンラート・ユンゲネル、ローター・ケーニヒス、トン・コーブマン、ニコラ・ルイゾッティ、チャールズ・マッケラス、ズービン・メータ、インゴ・メッツマッハー リッカルド・ ナージ、クリストファ ・モールス、リッカルド・ムーティ、ケント・ナガノ、大野和士、小澤征爾、キリル・ベトレンコ、トレウ ァー・ピノック、サイモン・ラトル、ヘルムート・リリング、シェレミ ・ロール、クリストフ・ルセ、ジャン=クリストフ・スピノジ、フランツ・ウェルサー=メストなどが名を連ねている。
2013年にはオーストリア音楽劇場賞の「ゴールデン・シカネーダー賞」最優秀男性助演俳優賞を受賞し、2023年には、「最優秀男性主演俳優」部門にノミネートされた。
2016年より、ウィーン国立音楽大学において声楽の教授として教鞭を取る。
