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2024年11月06日

名品公開 源氏物語絵巻

 当館所蔵の貴重資料「源氏物語絵巻」徳川本・五島本全4巻(1968年複製)を紹介します。
 国宝「源氏物語絵巻」は、12世紀前半、宮廷で制作されたとみられる、現存最古の源氏絵です。この絵巻は、『源氏物語』の各帖より1~3場面を選び、物語本文を書写した「詞書」(ことばがき)と「絵」を交互に繰り返す形式の、当初は10巻程度の巻物でした。現在、阿波蜂須賀家に伝来した1巻分が五島美術館(東京都)に、尾張徳川家に伝来した3巻分が徳川美術館(名古屋市)に所蔵されています。
 本展覧会では、「源氏物語絵巻」のなかから秋にちなんだ名場面の2点を選び、『源氏物語』の現代語訳や注釈とともに、物語絵と詞書について鑑賞の理解を促す資料を展示します。当館和田文庫所蔵の貴重資料『源氏物語年立』とあわせ、ご覧ください。
 また、紫式部の生涯にも着目し、平安貴族の暮らしや文化、信仰に関する書籍も紹介します。
 『源氏物語』は、文学の分野にとどまらず、能楽や絵画、工芸のデザインなどにも影響を与え、それぞれの時代に多彩な作品が生み出されました。
 本展を通じて、『源氏物語』の新たな世界を見出し、「源氏物語絵巻」の魅力を感じていただければ幸いです。

 開催にあたり、本学文化政策学部芸術文化学科 教授 片桐弥生先生にご助言を賜りました。記して感謝を申し上げます。

■展示場所
図書館・情報センター エントランスフロア

■展示期間
2024年11月5日(火曜日)から 11月25日(月曜日)まで [予定]

■絵巻展示場面
・ 「鈴虫」二 『源氏物語』第38帖 五島本 11月 5日(火曜日)から11月14日(木曜日)まで
・ 「橋姫」 『源氏物語』第45帖 徳川本 11月15日(金曜日)から11月25日(月曜日)まで

※展示期間中、絵巻の場面と展示資料の一部を入れ替えます。

発行部署:図書館・情報センター