オペラって何だろう?

【ふじやまのぼる先生のオペラ講座(1)】

簡単に言ってしまうと、「歌で語られる劇」です。普通の芝居は、言葉をしゃべりながら演技を行いますが、オペラは言葉を歌いながら演技するのです。全部歌われるものもあれば、歌をしゃべり言葉でつなぎながら進行するものもあります。もちろん、歌のほうが分量的に多いですね。
 
イタリア語で「オペラ」というと、私たちが思い描いている「オペラ」とは、厳密には違う意味になります。イタリア語辞典で「オペラ(opera)」を調べてみると、上位に来るのは、働き、労働、作業を意味する名詞として出てきます。「オペラ」を意味する項目もありますが、先生が持っている辞書では、11番目にありました。イタリア語で、はっきり「オペラ」と意味したいときは、「オペラ・リリカ(opera lirica)」と言うと良いでしょう。「リリカ」は「リリック」と同じ意味で、歌詞とか抒情詩を表します。直訳すると、「歌詞の作業」とでも言いましょうか。
 
初心者の方がとっつきやすいオペラは、いろいろありますが、まずはイタリアオペラの2作品とフランスオペラの1作品をお勧めします。
 ・プッチーニ作曲「ラ・ボエーム」
 ・ヴェルディ作曲「椿姫」
 ・ビゼー作曲「カルメン」
3作品とも、筋書きはそう難しくなく、どこかで耳にしたことのあるメロディーがたくさん登場します。言葉の問題はありますが、まずは意味など考えず音楽に耳を傾けてみてはいかがでしょうか。
 
次回はどんなふうにオペラが誕生したかお話ししましょう。