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2023年10月11日

静岡国際オペラコンクール開催に関連した展示について

静岡国際オペラコンクールの開催にあわせ、当館の蔵書からオペラに関する資料と、
静岡ゆかりのオペラ歌手、三浦環(みうら たまき (1884年 [明治17年]~1946年 [昭和21年]) )に関連する資料を
2部構成で紹介します。

第1期 三浦環と『世界のオペラ』10月10日(火)~10月17日(火)

三浦環の著書や伝記とあわせ、オペラに親しみ、楽しんでいただくための対訳本や作曲家に関する書籍、
鑑賞法、紀行、歌劇場や舞台の仕組みを解説した資料を展示します。

柴田環(三浦環)が上梓した書籍『世界のオペラ』(1912年 [明治45年] 5月発行)は、
日本語で書かれた初期の歌劇の梗概として評価され、音楽雑誌などで紹介されました。
対訳本は、この『世界のオペラ』に掲載されている70作品のなかから10作品を選びました。
日本で最初に録音された洋学レコード「NIPPONOPHONE」(ニッポノホン 1912年録音)も展示しています。
あわせてぜひご覧ください。

第2期 日本のオペラと『蝶々夫人』10月18日(水)~11月6日(月)

三浦環の資料の他に、明治期から昭和初期に上演され、
日本のオペラの先駆けとなった作品に関する資料を紹介します。

彼女の代表的演目となった『蝶々夫人』については、原作の他に、作品の元になったジャポニズム文学、
オリエンタリズムとジェンダー論、物語の背景となる芸者や遊郭と異国の人々との関わりに関する
資料を展示します。
当時の日本社会や風俗・習慣が外国人の目にどのように映っていたのか、
オペラ『蝶々夫人』の作品背景を知る手がかりになれば幸いです

三浦環が海外公演から帰国後、日本で『蝶々夫人』を演じた際の公演資料には、舞台人としての心情が
綴られています。
彼女の病没後に書かれた志賀直哉の随筆、音楽雑誌での追悼特集など、彼女を悼み功績をたたえた文章にも
ご注目ください。

展示にあたり、関係機関のみなさまには多大なるご助力を賜りました。
記して感謝を申し上げます。

協力: 故田辺久之氏ご遺族 静岡国際オペラコンクール実行委員会事務局 静岡文化芸術大学事務局情報室

■展示場所
図書館・情報センター エントランス

■展示期間
2023年10月10日(火曜日)から 11月6日(月曜日)まで [予定]

発行部署:図書館・情報センター