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公開講座


公開講座は、毎年前期と後期にテーマを決めて、開催しています。
毎回、多くの市民の方が受講しています。最近の開催状況は次のとおりです。(講師の職名は開催当時のものです)

公開講座の開催状況

平成30年度(2018)
【前期】トルコの魅力 第1回 6月16日(土曜日)、第2回 7月21日(土曜日)、第3回 9月22日(土曜日)
トルコの魅力チラシ画像
第1回 6月16日(土曜日)
タイトル 講師 内容
トルコの食文化・歴史と魅力 鈴木 董
東京大学名誉教授、トルコ歴史学協会名誉会員
トルコは、アジアとヨーロッパの交わるところ、かつてイスラム世界の超大国オスマン帝国の栄えたところです。トルコの食文化は、中央アジア以来の遊牧騎馬民族の食の伝統、イスラム世界の食文化、そして地中海世界の文の世界が融合して生まれたものです。本講では、トルコの食文化の歴史と、今日も我々を惹きつけてやまないその魅力を、画像もまじえながら、ご紹介したいと思っています。トルコの食文化の魅力を楽しんで頂ければ幸いです。
講座の様子(6月16日)
講座の様子(6月16日)
お話をされる鈴木董先生
お話をされる鈴木董先生
第2回 7月21日(土曜日)
タイトル 講師 内容
トルコの花々と美術 ヤマンラール水野 美奈子
元 龍谷大学教授
オスマン帝国(1299年頃から1922年)の首都イスタンブルで政治・文化の中心として栄えたトプカプ宮殿の宮廷工房からは、様々な名品が誕生しました。美術品の多くに花を愛でたオスマン人の芸術観を読み取ることができます。本講座では、特に好まれたチューリップ、ヒヤシンス、カーネーション、バラ、野花などが巧みに表現された美術作品を紹介しながら、トルコの花の文化についてお話します。
お話をされるヤマンラール水野美奈子先生の画像
お話をされるヤマンラール水野美奈子先生
質疑応答の様子画像
質疑応答の様子
第3回 9月22日(土曜日)
タイトル 講師 内容
トルコ・人々の魅力 遠山 敦子
静岡県富士山世界遺産センター館長、公益財団法人トヨタ財団理事長
東西文明の交差点トルコは、中東の大国といわれ、脈々とした歴史とその遺跡、豊かな伝統文化、独特の美しい自然とともに、人々のもてなしの心が訪れる者を魅了する。エルトゥールル号事件以来日本に対して格別な親愛の情を抱いてくれているこの親日国とは、アジアの西と東の端に位置しながらも共通する文化も多い。この講座では、大使時代に触れた親日国トルコの魅力を紹介し、そこから見えてくる日本そして静岡についても考えたい。
遠山敦子先生の講演
遠山敦子先生の講演

たくさんの受講者が参加されました

【前期】静岡文化芸術大学・トルコ イズミル経済大学産学共同国際デザインワークショップ5周年展
9月22日(土曜日)から27日(火曜日)
静岡文化芸術大学・トルコ イズミル経済大学
産学共同国際デザインワークショップ5周年展
静岡文化芸術大学
トルコ イズミル経済大学
2014年より交流を深めてきた静岡文化芸術大学とイズミル経済大学の5回にわたる産学共同国際ワークショップの成果を一堂に展示します。

産学共同国際デザインワークショップ5周年展

学生によるプレゼンテーション
平成29年度(2017)
【後期】浜松が危ない…地球編、生物編
イブニングレクチャー浜松が危ないチラシ画像
第1回 12月8日(金曜日)
タイトル 講師 内容
イブニングレクチャー「浜松が危ない…地球編」 菅原 大助
ふじのくに地球環境史ミュージアム 准教授・博士(理学)
「地震津波をはじめとした自然災害」:菅原大助准教授
浜松地域は、南海トラフで起こる地震・津波のリスクに直面しています。巨大地震のとき、街はどのような影響を受けるのでしょか?東日本大震災の教訓を踏まえ、地質学・水理工学的観点から分かりやすく解説します。
山田 和芳
ふじのくに地球環境史ミュージアム 教授・博士(理学)
「地球温暖化、人類の環境破壊」:山田和芳教授
地球温暖化の影響は浜松にも押し寄せ、100年前を比べて平均気温が1℃以上上昇しています。地球温暖化が進行するとわたしたちの暮らしにどのような影響がでるのでしょうか?温暖化のしくみからその付き合い方までわかりやすく解説します。
第2回 12月15日(金曜日)
イブニングレクチャー「浜松が危ない…生物編」 渋川 浩一
ふじのくに地球環境史ミュージアム 教授・博士(水産学)
「静岡レッドデータブック」:渋川浩一教授
「ヒアリをはじめとした外来生物」:岸本年郎准教授
話題となった「ヒアリ」をはじめ、様々な外来生物が日本に侵入し、問題を起こしています。一方で、多くの日本産の生物が絶滅の危機にさらされ。ニホンウナギも絶滅危惧種に挙げられています。今年は13年ぶりに静岡県のレッドリストが改定され、多くの生物が新しく絶滅危惧種に加わりました。なぜ、増える生物や減る生物がいるのでしょうか?浜松で起きている地域的な問題をみることで、地球全体の問題を浮き彫りにします。
岸本 年郎
ふじのくに地球環境史ミュージアム 准教授・博士(農学)
岸本准教授 壇上で話す画像
岸本准教授
イブニングレクチャーの様子壇上プレゼン画像
イブニングレクチャーの様子
【後期】メディアデザインウィーク イブニングレクチャー
メディアデザインウィーク イブニングレクチャー画像
第1回 2月7日(水曜日)
タイトル 講師 内容
イブニングレクチャー「実感力と、決断と、実行。」 松永 真
グラフィックデザイナー
資生堂のサマー・キャンペーン、一連の平和ポスターから、ベネッセ、ISSEY MIYAKE、国立西洋美術館などのCI計画。そして、スコッティ、カンチューハイ、国際コンペ優勝の仏たばこジタン、資生堂ウーノのパッケージデザイン等々、数々の著名なデザインを手掛けられた松永真氏をお招きして、氏の広範囲なクリエイティブ活動についてお話していただきます。
メディアデザインウィーク イブニングレクチャー画像
第2回 2月20日(火曜日)
タイトル 講師 内容
イブニングレクチャー「楽器とデザイン」 川田 学
ヤマハデザイン研究所 所長
ヤマハ(株)デザイン研究所にてスポーツ用品デザインを皮切りに、多様な電子楽器、オーディオ機器、音楽制作ソフトのインターフェイス・デザイン等を幅広く担当した川田学氏より、楽器のデザイン、コンセプトデザイン、伝え方とデザインという内容でお話をしていただきます。
松永真 プレゼン画像
松永真さん
イブニングレクチャーの様子壇上プレゼン画像
イブニングレクチャーの様子
川田学 プレゼン画像
川田学さん
平成29年度(2017)
【前期】 ラトビア文化ウィークス
ラトビア文化ウィークスチラシ画像
第1回 6月16日(金曜日)
タイトル 講師 内容
イブニングトーク
「超入門!ラトビア」
四方田 雅史
文化政策学部
准教授
ラトビアに滞在した経験のある本学講師3名が、写真などをお見せしながらラトビアの雰囲気や体験をお伝えすることで、翌日のシンポジウムの予習になれれば幸いです。西ギャラリー前にて展開する学生制作パネルと併せてお楽しみ下さい。
山本 紗知
文化政策学部講師
天内 大樹
デザイン学部講師
第2回 6月17日(土曜日)
シンポジウム
「ラトビア、生活と文化」
堀口 大樹
岩手大学 人文社会科学部准教授
 
「ラトビアに根付く歌う文化」
ラトビアには古くから伝わる民謡や、ユネスコの世界無形文化遺産でもある歌の祭典があります。また歌の力により民族の団結を図り、ソ連からの再独立を勝ち取りました。本日はラトビアに根付く歌う文化をご紹介します。
溝口 明子
神戸雑貨店SUBARU 店主
 
「ラトビアの伝統工芸と暮らし」
 緑豊かなラトビアにはバスケットや編み物、織物、木工品といった伝統の技が織りなす品々があります。自然を敬い四季の移ろいと共に暮らしてきたラトビア人の生活を、美しい工芸品が持つ意味と併せてご紹介します。
天内 大樹
デザイン学部講師
「リガの発展と建築」
ラトビアと首都であるリガが発展した歴史的・地理的な背景についてご紹介します。リガの風景をおもに3つの時代─中世、19世紀末から20世紀前半、ソビエト時代─から解説することで、建築展「ラトビア、融合の建築」の予備知識となれば幸いです。
同時開催 6月9日(金曜日)から23日(金曜日)
ラトビア大使館企画展示
「ラトビア、融合の建築」
駐日ラトビア共和国大使館 提供 独立回復後の現代建築を扱った映像の上映およびパネルの展示
作成したパネルを説明する学生の画像
作成したパネルを説明する学生
対談する堀口氏、溝口氏、天内講師画像
対談する堀口氏、溝口氏、天内講師
来校したラトビア駐日大使夫妻画像
来校したラトビア駐日大使夫妻
学生が調理したラトビア料理画像
学生が調理したラトビア料理
平成28年度(2016)
【後期】 国際文化都市としてのパリ
第1回 10月8日(土曜日)、第2回 10月15日(土曜日)、第3回 10月22日(土曜日)
第4回 10月29日(土曜日)
国際文化都市としてのパリチラシ画像
日付 タイトル 講師
10月8日 (1)絵画と外国人芸術家 立入 正之
文化政策学部准教授
10月15日 (2)パリ国際大学都市の経緯と現状 松本 茂章
文化政策学部教授
10月22日 (3)モードの都の誕生 永井 敦子
文化政策学部教授
10月29日 (4)エスニックシティ・パリ 石川 清子
文化政策学部教授
松本教授が話をしている画像
松本教授
教壇で話をする石川教授の画像
石川(清)教授
20世紀初頭のパリは欧州を主に世界各地から芸術家が集ま り誰もが知る名画の数々がこの都市で製作された。ダリ、ピカソ、モジリアニ、シャガール、フジタ… 外国人が形成していった芸術都市としてのパリを採る。
パリ市最南端の14区に設けられたパリ国際 大学都市は、広大な敷地に各国や仏国の留 学生望書 40が建ち並び、世界中から集まった研究者や学生たち約 1万人余りが暮らす。第 一次世界大戦後、平和を求めた当時の仏文部大臣が提唱し、1925年には最初の館(メ ゾン) が竣工した。学術の場だけでなく文化交流も踏んで、きわめて国際色豊かな ところ である。1929年には民間寄付によって日本館( メゾン・ドゥ・ジャポン)も開館した。このような大学都市の理念、設立経緯、現状につ いて報告してみたい。
17世紀から18世紀にかけてのフランス王と宮廷は、芸術だけでなくモード産業の保護者にして顧客であった。フランス宮廷の最新流行についての情報が、国内外にばらまかれ、それを追い求める人々が増えるとともに、パリはモードの都としての名声を確立 していく。このようにパリが「ブランド化」される経緯を、当時の社会状況や諸外国との関係も見ながら考察する。
フランス革命と植民地支配の歴史をもつフランスは亡命・移民・難民として外国人を受入れ、パリは欧州でも最大の移民都市にな っ ている。華やかな観光都市と して世界各地 の観光客を集めているだけがパリではない。 さまざまな人種や宗教の出自をもつ人々が日々活動しているダイナミックな都市でもある。ガイドブックにはないエスニックなパリを紹介しつつ 、そこから生まれる文化の豊かな融合や衝突を紹介。昨年起きた二度のテロ襲撃事件の背景についても、エスニツクシティという文脈から考えてみたい。
【前期】 オリンピック・パラリンピック関連講座 リオデジャネイロ大会から東京大会へ
第1回 7月9日(土曜日)、第2回 7月16日(土曜日)、第3回 7月23日(土曜日)
リオデジャネイロ大会から東京大会へのチラシ画像
日付 タイトル 講師
7月9日 (1)リオデジャネイロ大会とブラジル事情 イシカワ エウニセ アケミ
文化政策学部教授
7月16日 (2)オリンピック・パラリンピックの過去→2020年TOKYO→未来 玉木 正之
招聘客員教授
溝口 紀子
文化政策学部教授
7月23日 (3)オリンピック・パラリンピックの「文化プログラム」と今後の文化政策 片山 泰輔 
文化政策学部教授
玉木氏と溝口教授の画像
玉木氏と溝口教授
教壇で話をする片山教授の画像
片山教授
2016年のリオデジャネイロオリンピック・パラリンピック大会は、ブラジル及び南米においてはじめてのオリンピック開催になります。ブラジルのスポーツといえば、サッカーのイメージが強いですが、本講座ではオリンピックの開催地になるブラジルの社会情勢とスポーツ事情の関係を紹介します。そのなか、スポーツと社会階層は関係しているのか、世界規模イベントであるオリンピック開催が、ブラジル社会にどのような影響を及ぼすのか、考察します。
明治時代に欧米よりスポーツが伝播して以来約150年。我々日本人は、今尚スポーツに対して無知な状態が続いている。バレーボール、サッカー、サウスポー・・・・・といった言葉の意味すら知らず、それらが生まれた歴史的背景も知らず、学ぶ機会もなく、ただ身体を動かすことがスポーツと誤解し、「体育」という誤訳を使い続けてきた。が、2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催が近づく今、スポーツ基本法も生まれ、体育の日をスポーツの日と改める動きも出て、スポーツに対する考えが改められる時が到来した─ ─と言えよう。
政府はリオ大会後、2020年までの間に、全国で20万件の文化プログラムを実施することを宣言しました。日本の多様な文化を発信する絶好の機会といえますが、単なる打ち上げ花火に終わってしまう懸念もあります。これらが「レガシー」となり、2020年以降の日本の持続的な文化振興の基盤となるためには何が必要なのでしょうか。昨年、閣議決定された「文化芸術の振興に関する第4次基本方針」とそこに掲げられた「文化芸術立国」実現のための道筋について考えます。
平成27年度(2015)
【後期】 世界情勢の現在を読み解く
第1回 10月31日(土曜日)、第2回 11月14日(土曜日)、第3回 11月28日(土曜日)
第4回 12月12日(土曜日)
世界情勢の現在を読み解くチラシ画像
日付 タイトル 講師
10月31日 (1)国際関係の変動と地政学 佐藤 優
作家・元外務省主任分析官
11月14日 (2)アジアの相互理解のために 崔 学松
文化政策学部 文化政策学科 講師
11月28日 (3)多様性のある創造的共同体に向かって
注)事情により講師及び講義テーマが変更となりました。
崔 学松
文化政策学部 文化政策学科 講師
12月12日 (4)アジア半球の時代をどう生き抜くか インテリジェンスを武器に 手嶋 龍一
外交ジャーナリスト・作家
佐藤優さんが話をする様子
佐藤 優氏
手嶋 龍一氏画像
手嶋 龍一氏
【前期】 榮久庵憲司とデザインの世界
第1回 7月4日(土曜日)、第2回 7月11日(土曜日)、第3回 7月18日(土曜日)
榮久庵憲司とデザインの世界チラシ画像
日付 タイトル 講師
7月4日
 
西洋のデザイン・日本の飾り 熊倉 功夫
静岡文化芸術大学学長
シンポジウム
「食文化と生活のデザイン」
田島 康正(キッコーマン食品株式会社プロダクトマネージャー)
熊倉 功夫(静岡文化芸術大学学長)
佐井 国夫(デザイン学部教授)
黒田 宏治(デザイン学部教授)
7月11日 もの文化のデザイン 伊坂 正人
静岡文化芸術大学名誉教授
道具から空間へ 磯村 克郎
デザイン学部教授
7月18日 浜松とデザイン インダストリアルデザインとパブリックデザイン 高梨 廣孝 元デザイン学部教授・
元ヤマハ株式会社取締役デザイン研究所所長
日中デザイン文化交流を振り返る 佐井 国夫
デザイン学部教授
榮久庵氏代表作 しょうゆ瓶の画像
榮久庵氏代表作 しょうゆ瓶
榮久庵先生デザインの世界についての講座の様子
講座の様子
「イスラム国」、難民、ウクライナ紛争、中央アジア地域の不安定化、中国の自己主張強化、沖縄と日本の中央政府の緊張激化など、現下の国際情勢は激しく変化している。国際情勢をトータルに分析することが難しくなっているのは、モダン、プレモダン、ポストモダンのパラダイム(位相)を異にする変化が同時進行しているからだ。ここで地政学という切り口から、3つのパラダイムを通底する構造をつかむことを試みてみたい。
近代国家の持つシステムや制度的壁を乗り越えるだけではなく、近代国民国家の形成過程で創られてきた人々の心の中にある内面的壁(内なる壁)から卒業する。とくに東アジア国際関係が円滑でない今日だからこそ、もっと積極的に周辺国と関りながら、国ありき視点よりは、むしろ個人の問題をどのような立場からどのように対応し、そのような立場の違いを自分で選び取っていく知恵が求められるのではないか。
グローバル化に象徴される今日の社会では、国際社会において多様なアクターが登場し、主権国家の役割にも大きな変化が見られる。例えば、平和・人権・安全保障・エネルギーなどについては、既存の国民国家の単位ではどうすることもできない状況に直面している。主権国家内での自律的な意思決定が国境を越えて周辺地域のみならず、地球村全体に破滅的な影響を及ぼすことさえ可能となっている。このことは国民国家を超えて地域協力・連帯を考えていかなければならないという警鐘を全世界の人々に鳴らしているように思える。講座では、人間の根源的な問題からスタートして、なぜいま、私たちは環境や人間の生命に配慮することを躊躇し、経済的効率性のみを追求してきた社会構造や価値体系など社会のあり方から、新たな方向を模索していくべきかについて考えたい。
アジア半球にいま世界の熱い視線が注がれている。日本、中国、ASEAN、そしてインドを擁するアジア半球こそ欧米を遥かに凌ぐ世界経済の推進エンジンになったからだ。しかし、この成長センターは、危機の芽を孕んだ動乱の地域でもある。海洋強国を呼号して南北シナ海に攻勢をかける中国に我々はどう向き合っていくべきか。インテリジェンスを武器に現下の情勢を読み解き、光輝く民主主義を拠り所に新たな安全保障の在り方を探っていく。
ヨーロッパを中心として生まれてきたデザインと、日本の飾りと、どこが違うのか。かつて榮久庵憲司は名古屋デザイン博で「レオナルド・ダ・ヴィンチと千利休」というテーマを掲げたことがあります。レオナルドには自己の内面を表現する強烈な意識がありますが、千利休には直接に自らを語るものは何もありません。しかし表現されたものは独創的で多面的であったことは共通しています。その両面について考えてみたいと思っています。
榮久庵慶司氏が手がけた生活日用品の代表作とも言える「しょうゆ卓上びん」。50年を過ぎた今も、世界中の人々に愛され利用されています。「モノの民主化」「美の民主化」をスローガンとした榮久庵氏の功績を紹介しながら、企業が生活に寄り添うデザインを通して顧客の支持を獲得してきた背景を探ります。
人類はヒト(人間)となって今日の文明に至ったのは、言葉を獲得し、物を作り・使うようになったからと云われます。この人類史とともに作られた物の世界を、榮久庵憲司は「道具」という考え方で括り、それを研究する「道具学」を提唱し、本学でもその講座を開設しました。物の世界でつくられる生活文化を「もの文化」としてとらえ、その文化的価値、社会的価値、経済的価値をつくるデザインについて展望します。
しょうゆ卓上びんや電車のデザインで知られている榮久庵憲司ですが、彼が率いるGKの出発点の一つが駅前広場のデザインという事実があります。道具という視点を持ってインダストリアルデザインに取り組んで来た活動は、道具とひとの関係、道具と道具の関係、道具がかかわる環境へと展開し、公共空間や地域のデザインに至る必然性を持っていた。そのようなデザイン現場で何が発想され実現されて来たか、様々なプロジェクトを紹介する。
東西の要所にある浜松は、古くからものづくりの町として栄えてきました。太平洋戦争後の廃墟の中から産声をあげたモーターサイクル産業、楽器産業は、日本を代表する産業のひとつとして世界市場に進出します。世界進出に当たって、時の経営者が最も注目したのはデザインの力でした。そのデザインの分野で、浜松に大きな足跡を残したのが、榮久庵憲司率いるGKグループでした。
世界有数の家電メーカーであるハイアール(中国青島)のデザイン戦略は榮久庵憲司との出会いに始まりました。1994年に日中合弁のデザインセンターを設立、今日では世界水準のデザインを次々と生み出す企業と高く評価されています。榮久庵は北京オリンピックや上海万博のデザインに携わるなど、中国と日本のデザイン交流にも情熱を傾けてきました。ここでは榮久庵が両国のデザイン交流で目指したもの、遺したものについて考えみたいと思います。
平成26年度(2014)
【後期】 創造都市「ボローニャの魅力を探る」
第1回 12月6日(土曜日)、第2回 12月20日(土曜日)
ボローニャの魅力を探るチラシ画像
タイトル 講師
(1)「ものづくり」都市ボローニャの秘密 根本 敏行
文化政策学部 文化政策学科 教授
(2)本のまち ブックフェアとIBBY(国際児童図書評議会) 林 左和子
文化政策学部 文化政策学科 教授
(3)7世紀ローマとボローニャ派の画家たち 小針 由紀隆
文化政策学部 芸術文化学科 教授
(4)大学都市ボローニャの歴史と現在 武田 好
文化政策学部 国際文化学科 准教授
(5)ボローニャの文化と文化政策 高田 和文
文化政策学部 芸術文化学科 教授
本のまち ブックフェアとIBBY 講座の様子
本のまち ブックフェアとIBBY(国際児童図書評議会)
7世紀ローマとボローニャ派の画家たちの話をする教授
7世紀ローマとボローニャ派の画家たち
【前期】 和食の世界
第1回 6月21日(土曜日)、第2回 6月28日(土曜日)、第3回 7月5日(土曜日)
第4回 7月12日(土曜日)、第5回 7月19日(土曜日)
和食の世界チラシ画像
タイトル 講師
(1)世界無形文化遺産となった和食 熊倉 功夫
静岡文化芸術大学 学長
(2)和食とユニバーサルデザイン 小浜 朋子
デザイン学部 空間造形学科 准教授
(3)日本史と食文化 磯田 道史
文化政策学部 国際文化学科 教授
(4)家庭の和食 後藤 加寿子
料理研究家
(5)日本食文化の変遷と今後の展望 米屋 武文
文化政策学部 文化政策学科 教授
話をされる熊倉学長画像
世界無形文化遺産となった和食
ユニバーサルデザインのグッズを見る参加者達の画像
和食とユニバーサルデザイン
世界最古の大学や劇場、図書館など文化施設が充実したボローニャですが、『ものづくり』の都市としても非常に興味深いものがあります。絹の紡績や機織産業からオートバイやパッケージの機械工業、自動車関連産業を発展させました。同市は浜松市が目指すユネスコ創造都市ネットワーク(音楽)にも加盟しています。地元浜松市と比較しつつ、同市のユニークな都市計画や「秘密の運河」などについて紹介していきます。
IBBYが画家賞を創設したのが1966年、ボローニャ児童図書フェアで国際絵本原画展が始まったのが1967年と同じ時期に世界レベルの絵本評価の取り組みが始まりました。IBBYはボローニャ児童図書フェアに初回から参加しており、関係の深いこの2つの団体の絵本への取り組みをたどることで、1960年代以降の絵本の発展を取り上げます。
ボローニャ派と呼ばれる画家たちは、1600年前後にローマに出て、ファルネーゼ宮殿の装飾をはじめとする活発な制作活動で、大きな成功をおさめました。地方流派であったボローニャ派は、一躍国際的な評価を獲得したわけです。しかし彼らは一枚岩ではなく、中傷と紛争を繰り返していました。本講座では、ボローニャ派が絵画史に残した功績を探るとともに、さまざまな欲望や感情のもつれも話題にしていきます。
世界最古とされる大学を有するボローニャの街。大学都市の全体像を俯瞰しつつ、その歴史をたどります。今から約500年前にこの地を支配したベンティヴォリオ家と教皇軍総司令チェーザレ・ボルジア、さらにマキァヴェッリとの関係にも焦点を当てます。「学び」に対して鋭敏で、自由な気風を重んじ、急進的な面をも見せるボローニャの形を探ります。
イタリア中北部に位置するボローニャは、中央政府とは一定の距離を置いた独自の政策を掲げて文化活動を発展させてきました。そして、2000年以降、いわゆる創造都市の先駆的な事例として世界的に注目を集めつつあります。ボローニャの豊かな文化活動の現状とその背景にある文化政策の基本理念を明らかにするとともに、同じく創造都市政策による街づくりを推進している浜松との接点を探ります。
2013年12月、ユネスコ(国際連合教育文化機構)の無形文化遺産条約の代表一覧に、日本から提案していた「和食:日本人の伝統的食文化」が登録されました。ここでいう和食とは一つひとつの料理を指しているのではありません。和食の文化的要素やその環境、また機能など多面的な性格をもって登録されたのです。登録の経緯、登録の内容、登録後の課題などについてお話し致します。
古から受け継がれ、国際的にも評価されている和食は、究極のユニバーサルデザインの一つだといえるのではないでしょうか。皆さんが感じてきている『和食』を、『色彩』『空間』『メディア』など、デザインの論理をちょっと加えた視点から分析していきます。
日本史の中における食べ物について論じる。江戸時代に、煮売りなどから屋台そして屋内での料理の提供へと展開していく外食業の発展を論じる。料理屋とよばれるものの淵源が、京都東山に室町時代に生じ、18世紀後半に、江戸深川で発達することや、浜松が鰻で有名であることから、この国における鰻蒲焼の歴史については、とくに詳しく触れておきたい。また西郷隆盛・徳川慶喜など歴史上の人物が鰻蒲焼にかかわって残している楽しいエピソードも紹介したい。
日本の食卓に並ぶお料理といえば高度成長期以前は和食が中心で、どこの家庭のお母さんも日常的に和食を作っていました。しかもお祖母さんからお母さん、娘へと自然に伝わり各々の家庭の味がありました。ところがそれ以降恐ろしい勢いで家庭の和食は崩壊し、今日に至っています。何故でしょう。この事を考えながら家族皆で頂く和食の美味しさ、楽しさ、豊かさをお話しさせて頂きたいと思っております。
日本人の食はこれまで海外の影響を受けつつも、地理的条件もあって、独自の変化を遂げてきました。一般には食生活は経済の発展とともに、①色のついた穀物(トウモロコシなど)→②白い穀物(米、小麦)→③肉、魚の量が急進→④簡便化が進んだり、逆に伝統食が復活(外食、レトルト食品)、の順に変遷するといわれています。今の日本は、④の成熟期にあります。本講座では、農耕生活に入る前の狩猟・採取の時代から現代までの日本人の食生活を振り返りながら、将来の食生活に思いを馳せたいと考えています。
平成25年度(2013)
【後期】 デザインの最先端
第1回 11月16日(土曜日)、第2回 11月30日(土曜日)、第3回 12月7日(土曜日)
第4回 12月14日(土曜日)、第5回 12月21日(土曜日)
タイトル 講師
(1)これからのプロダクトデザイン 峯 郁郎
デザイン学部 生産造形学科 教授
(2)メディア・デザインの進展とその未来 長嶋 洋一
デザイン学部 メディア造形学科 教授
(3)建築・環境デザインの新たな試み 亀井 暁子
デザイン学部 空間造形学科 講師
(4)広がるデザインワールド 伊豆 裕一
デザイン学部 生産造形学科 教授
(5)国内外におけるユニバーサルデザインの近年の動向 古瀬 敏
デザイン学部 空間造形学科 教授
【前期】 文化の接触と変容の現場へ-『国際文化学への第一歩』をめぐって-
第1回 6月8日(土曜日)、第2回 6月15日(土曜日)、第3回 6月22日(土曜日)
第4回 6月29日(土曜日)、第5回 7月6日(土曜日)
タイトル 講師
(1)インターカルチュラル? - 国際文化学の構想と射程 馬場 孝
文化政策学部 国際文化学科 教授
(2)日本語における言語文化の型の発見―CMに見る日本語のおもしろさから 広瀬 英史
文化政策学部 国際文化学科 准教授
(3)マンガとアニメのグローバル化を考える 白石 さや
岡崎女子大学子ども教育学部教授
前東京大学大学院 教授
(4)フェアトレードは世界を変えるか?-国際文化学の実践性 下澤 嶽
文化政策学部 国際文化学科 教授
(5)柔道からJudoへ-女子柔道強化選手の告発を「国際文化学」から読み解く 溝口 紀子
文化政策学部 国際文化学科 准教授
急速に変革が起こっている産業構造とモノやコトの創造プロセス。
今、デジタル・IT社会におけるデザイナーの役割は国の内外、多方面のプロフェッショナルとのコミュニケーション力が益々求められています。時代を牽引する魅力ある製品(モノ+コト)を美的感性を活かし、創出し続ける為のデザイナーに求められる情報分析、思考、提案、造形、表現等の各能力とそれらを取り巻く環境の最新動向に迫ります。
人間の五感のうち視覚(ビジュアル)・聴覚(サウンド)・触覚(体感)は、コンテンツを構成する重要な感性メディアです。グラフィック(印刷/掲示)・映像(アニメーション/実写/CG)・サウンド/音楽/初音ミク、などのマルチメディアコンテンツの領域で、日本は世界に貢献しています。さらに人間と対話的に生成する「インスタレーション」「パフォーマンス」「ゲーム」等の新しい表現形態の最新状況を含めて、科学的な考察とともにその未来について紹介します。
建築は元来、環境や地域との関係を切り離しては存在し得ないものです。しかしながら、こんにち、改めて環境や地域に関する関心が高まる中、建築界のノーベル賞と称されるプリッカー賞受賞者の作品や若手による最新プロジェクトにおいて、環境・地域との関わりを問い直した新たな試みの萌芽をみることができます。これらの作品における環境・地域との新たな関わりの在り方を通じて、建築・環境デザインの最先端に迫ります。
デザインと聞くと、ファッションやクルマなどを思い浮かべがちです。しかし、近年デザインの対象領域は、駅や病院などの公共施設から都市計画まで広がっています。そこでは、利用者が安心・安全に使用でき、そこで働く人たちにとっては、快適で確実な操作が可能となるシステムやインターフェースの提案が求められています。今やデザインは、人とシステム、人と社会、人と人をつなぐインタラクションへと広がりを見せています。
2006年の国連障害者権利条約にはユニバーサルデザインへの言及があり、目指されていることは障害者のみに必要とされるものではないとの共通理解が醸成されています。それを受けて、各国でもさまざまな動きが出てきています。ここではそういった流れを見据えつつ、超高齢化への移行が避けがたいわが国において、暮らしていく場から排除されないための今後のありようを考えてみます。
国際文化学の対象は、文化と文化の「間」を意味する「インターカルチュラリティ」という概念に集約されます。「インターカルチュラル」―文化と文化のはざまで起きる現象を解き明かすための手法が「文化触変論」です。初回のこの講座では、この文化触変論のあらましに触れ、その適用事例を本書のさまざまなテーマに求めて説明することで、国際文化学の中心部分の理論を理解し、本書ならびに本講座全体を見渡すことを目的とします。
1 広告表現に見る「音」のおもしろさ
2 広告表現に見る「文字」のおもしろさ―漢字を中心に 
「おもしろい、興味深い、便利」は「物」を異なる場所へと流通させるキーワードです。流通するのは実は物そのものではなく、一つの「型」なのです。だからこそ、類似したものが次々と広がっていくのです。これは文化も同様です。文化の一つである日本語を取りあげ、おもしろさ・言葉の広がりとその要因についてお話ししていこうと思います。
マンガとは何でしょうか。マンガとアニメとを一括りに論じる根拠は何でしょうか。マンガというイノベーションと、そのグローバルな普及の実態を紹介し、その普及の過程を説明する学問的な枠組みを探求します。この画期的な現象は、出発点においては「これ、面白いよ」という親しい友人の一言に大きく依拠し、次いでグローバルな情報コミュニケーション技術の展開の一翼となり、今やマンガは世界の新世代の若者文化へと変貌を遂げています。
開発途上国の商品を公正な価格で取引する「フェアトレード」運動は、慈善活動と違い持続性が高く、生産者との距離感が身近になる利点があります。「フェアとは何か」という考え方の変化や、運動が地域に根差してゆく過程は、文化の接触と変容の実践でもあります。静岡にその運動はどれほど広がっているのでしょうか。はたして、どのくらい世界を変える可能性を秘めているのでしょうか。具体的な事例を含めてわかりやすくご紹介します。
「15人」による暴力告発は「日本スポーツ史上最大の危機」として社会に大きな波紋を投じました。しかし「事件」は一組織の内部抗争ではなく、人間の尊厳、人権尊重、非暴力という、日本スポーツ界における思想の大転換と軌を一にするものです。東京五輪招致運動中に起きたこの事件は、一過性でない真のオリンピックムーブメント胎動の現れなのです。「Judo=グローバル化した柔道」という国際文化学の視点からこの問題に迫ります。
平成24年度(2012)
【後期】 文化とデザインの時代IV ~ミュージアムの時代~
第1回 9/29(土)、第2回 10/6(土)、第3回 10/13(土)、第4回 10/20(土)、第5回 10/27(土)
タイトル 講師
(1)日本のミュージアムの現状と課題について 尾野 正晴
文化政策学部 芸術文化学科 教授
(2)博物館からエコ・ミュージアムへ 四方田 雅史
文化政策学部 文化政策学科 講師
(3)メディアアートとミュージアム 的場 ひろし
デザイン学部 メディア造形学科 教授
(4)ヨーロッパ型とアメリカ型のミュージアム 立入 正之
文化政策学部 芸術文化学科 准教授
(5)ミュージアムの空間とデザイン 海野 敏夫
デザイン学部 空間造形学科 教授
【前期】 イタリアの創造力 ~デザイン、芸術、産業~
第1回 5/26(土)、第2回 6/2(土)、第3回 6/9(土)、第4回 6/16(土)、第5回 6/23(土)
タイトル 講師
(1)イタリアの大学と都市―最古の大学を擁するボローニャの例から 土肥 秀行
文化政策学部 国際文化学科 准教授
(2)イタリアのデザイン―魅了する造形美、もの作りの心を探る 谷川 憲司
デザイン学部 生産造形学科 教授
(3)現代都市ローマ―“永遠の都”のさらなる変貌 高田 和文
文化政策学部 芸術文化学科 教授
(4)日伊の恋愛詩―愛を叫ぶイタリア人、恋を思う日本人 エドアルド・ジェルリーニ
東京大学外国人特別研究員
(5)イタリアの産業と都市―北イタリアの工場都市と第三のイタリア・ボローニャvs浜松 根本 敏行
文化政策学部 文化政策学科 教授
日本のミュージアムのうち、主として地方の公立美術館の現状と課題について考えます。具体的な内容としては、導入されてから10年になる「指定者管理制度」の大きな問題点や、大きな規模の美術館の優位性に焦点を当ててみたい。また、世界の主要な美術館に見られるひとつの動向(増築や分館の設置など)にも触れたいと思います。
博物館はもともと建物の中で展示物を見せるものでした。しかし、「博物館」を巡って、その枠組を越えようという動きが見られます。そのひとつが野外博物館、そして町をまるごと博物館と考えるエコ・ミュージアム(エコ・ミュゼ)という流れであり、その動きは特に産業遺産などの分野に顕著でした。この講義では、国内外の動きを画像などを使って紹介しながら、その動きを概観し、博物館について新たな視点を持ってもらいたいと思います。
まずメディアアート作品の特徴について簡単に説明します。さらに、一般の人々がそれらを鑑賞するための枠組みとして、ミュージアム及びその他の形態について、いわゆるファインアート作品の場合との違いを含めて説明を行いたいと思います。
パリのルーヴル美術館、ロンドンの大英博物館など、長い歴史を誇るヨーロッパのミュージアムは、その多くが歴代の王侯貴族のコレクションに由来します。一方、ニューヨークのメトロポリタン美術館やワシントンDCのスミソニアン博物館群など、アメリカの巨大ミュージアムの多くは、アメリカン・ドリームを実現した大富豪たちの貢献によります。ヨーロッパとアメリカのミュージアムの成立や現在の運営について比較・考察します。
ミュージアムを建築空間として捉えると、美術作品の変遷とともにその作品を収容し、展示する空間も大きく変わっていることが分かります。平面絵画はキャンパスに納まらなくなり、映像を絵画に投影するインスタレーションやメディア・アートは、建築空間そのものを作品のなかに取り込もうとしているかのようです。急激に変化しつつあるミュージアムの世界を、建築空間とそのデザインの視点から見てみましょう。
900年以上の歴史をもつといわれるボローニャ大学、そこに今日の「大学」の原型があります。ボローニャ大学は、常に街との連携を図り、創造性ある文脈作りに貢献してきました。それは静岡文化芸術大学と地域の関係を考える場合にも示唆を与えるでしょう。中世から現代にいたるイタリアの歴史から、いかに「大学」が生まれ、そして今日どのような姿をしているか明らかにしていきます。
プロダクト、自動車、インテリア、ファッションなど分野を超えて私たちを魅了するイタリアンデザイン。ユニークな発想、美しい造形、心地よい作り込み、物語性などが生活に彩りを与えてくれます。それらの魅力はどこから生まれてくるのでしょうか。心に響くデザイン、世界観の移り変わり、日本との関わりなどを見ながら、イタリアのデザイン・もの作りの考え方とプロセスについて探っていきます。
「永遠の都」と呼ばれるローマは歴史的都市としてのイメージが圧倒的に強く、ここを訪れる多くの旅行者は過去の文化遺産の素晴らしさに目を奪われます。けれども、しばらく滞在すると、ローマには現代都市として全く別の一面があることに気付きます。この講座では、レンゾ・ピアノ設計のコンサートホール「オーディトリアム」、2010年に開館した国立21世紀美術館などを紹介し、文化・芸術における現代都市ローマの魅力を探ります。
『万葉集』に始まる日本詩、「シチリア派」の歌人に始まるイタリア詩、どちらもその始原における主たるテーマは間違いなく「恋愛」です。当時の詩人たちにとっての恋愛は、日常生活の一部から、人生の理念に昇華し、はては高尚な表現で歌うべきものとなりました。こうした普遍性をそなえた感情はどのような文学を創造し、どのような伝統を作り上げたのか探りながら、イタリアと日本の恋愛詩の相違点を見出します。
19世紀末、理想主義的な経営者によりユートピアとしての工場都市が建設されました。イタリアにも世界遺産クレスピ・ダッダ等があります。これらを取り上げ、イタリアの近代化と都市計画、そして文化資源としての活用を概観します。また、第三のイタリアとも呼ばれる創造都市ボローニャは、近世の機織から始まってオートバイ、機械工業へと発展し、文化芸術を重視した将来発展を目指す経緯が浜松とよく似ています。比較してみましょう。
平成23年度(2011)
【後期】 文化とデザインの時代Ⅲ
第1回 9月24日(土曜日)、第2回 10月8日(土曜日)、第3回 10月15日(土曜日)
第4回 10月22日(土曜日)、第5回 10月29日(土曜日)
タイトル 講師
(1)バリアフリー、ユニバーサルデザイン、そしてインクルーシブデザイン 古瀬 敏
デザイン学部 空間造形学科 教授
(2)感性マーケティングと色彩戦略 宮内 博実
デザイン学部 メディア造形学科 教授
(3)「創造都市・浜松」の実現に向けての課題 片山 泰輔
文化政策学部 芸術文化学科 教授
(4)自動車の歴史とデザイン文化の変遷(デザイン表現に見る普遍性と革新性) 吉村 等
デザイン学部 生産造形学科 教授
(5)これからの中小企業経営~フランチャイズ・ビジネスに学ぶ 小本 恵照
文化政策学部 文化政策学科 准教授
【前期】 フランス ~豊饒なる六角形~
第1回 6月18日(土曜日)、第2回 6月25日(土曜日)、第3回 7月2日(土曜日)
第4回 7月9日(土曜日)、第5回 7月16日(土曜日)、第6回 7月23日(土曜日)
タイトル 講師
(1)セーヌとパリを描いた画家たち 立入 正之
文化政策学部 芸術文化学科 准教授
(2)日本とフランスにおけるパティスリー、その伝統と進化
La pâtisserie , tradition et évolution en France et au Japon
Héberlé Bernard (エべルレ・ベルナール)
外部講師
(3)近世の宮廷文化 永井 敦子
文化政策学部 国際文化学科 准教授
(4)ベトナムにおけるフランス文化の影響 岡田 建志
文化政策学部 国際文化学科 准教授
(5)スポーツから読み解くフランス社会 溝口 紀子
文化政策学部 国際文化学科 准教授
(6)南仏という神話 石川 清子
文化政策学部 国際文化学科 教授
ブルゴーニュ地方を源とするセーヌ川は、古くから歌に歌われ芝居や映画の舞台にもなりました。セーヌの風景を描いた絵画作品も昔からありましたが、特によく知られているのがモネやシスレーら印象派の画家たちでしょう。フォンテーヌブローの森からル・アーヴルの港まで、印象派とその周辺で同時代に活躍した画家たちが描いたセーヌ川の情景をたどりながら、19世紀後半の大改造でその景観を美しく変えたパリの移ろいも楽しみます。
ショーケースに可愛らしく並ぶケーキ、色とりどりのマカロン、そしてチョコレート−−パティスリー、いわゆるケーキ屋さんのお菓子はフランスで長い伝統をもって培われてきました。その世界は日本の人々も魅了し、日本独自の文化に合わせて定着し変化してきました。フランスそして日本でパティシエとして活動してきた経験から、パティスリーの魅力と、これまで、そして今後の日仏における展開をさまざまなエピソードを交えて紹介します。
レオナルド・ダ・ヴィンチを招いたフランソワ1世、フィレンツェ出身のカトリーヌ・ド・メディシスを妃としたアンリ2世から、ヴェルサイユ宮殿を造営したルイ14世、革命で処刑されたルイ16世と妃マリ・アントワネットの時代までの、宮廷文化の歴史をたどります。例えばルイ14世は、豪奢な生活ぶりを見せびらかすことで自らの威光を示しました。華やかな宮廷の裏には、君主は君主らしく、廷臣は廷臣らしく、外観を装う人々の文化があります。
「ガー ga」「ファイン phanh」「フィン phin」※・・・これらは現代のベトナム語で用いられる単語です。発音はベトナム語化していますが、いずれもフランス語に由来する外来語です。フランス語の単語がベトナム語に入ってきた背景には、フランスの植民地とされていたベトナムの歴史があります。植民地期以前のことも含め、フランスとの関わりがベトナムに何をもたらしたのかを文化の諸側面から考えます。 ※原語はそれぞれgare、frein、filtre
1998年7月12日。フランスがサッカーワールドカップで優勝しました。この勝利は移民選手の活躍が目立ったこともありフランスの歴史的勝利として称賛を浴びました。しかし2010年の南アフリカ大会では一転、1勝もできずに敗退しこれまで活躍した移民選手が非難を浴び、社会政治問題まで発展しました。これは一例ですが講座では、サッカーだけでなく様々なフランスのスポーツ事象を取り上げ、スポーツから現代のフランス社会を読み解いていきます。
芳しいハーブや色鮮やかな野菜が溢れるマルシェ、泉のある小広場、蝉しぐれの林と山々−−南仏、とりわけプロヴァンスは、太陽の光に溢れる豊かな自然に根ざした土地のイメージを私たちに与え、人気の観光地、休暇先として国内外の多くの人を引き寄せています。19世紀半ばから南仏はどのように表象され、そのイメージはどのように創出されてきたのでしょうか。主に文学、映画のなかの南仏をたどり、固有の風土と文化を探ります。
身体障害者のための特殊解ではなく、すべての人のためのデザインを、というのがこれまでの流れでした。しかし、東日本大震災が起こってみると、じつは最低限のことすら確保できていない状況が目の前に出現しました。いずれ来ると言われて久しい東海地震を意識すると、これは人ごとではありません。われわれはいったい何を準備すべきなのでしょうか? 防災(減災)文化という視点から、デザインをもう一度考えてみたいと思います。
高度に成熟しきった段階からさらなる変革期に向けて、どのようにマーケットを捉え、そのデザインを戦略として打ち出すべきか。色とイメージの研究から生み出された「感性的な評価基準」を活用、実践的な研究成果として紹介します。改善、改良にとどまらず、新たなイメージの方向性を、「感性マーケティング」を通じて、客観的に導き出す手法を中心テーマとしています。
浜松市は、鈴木康友市長就任以来、「創造都市」を掲げ、今年の3月にはユネスコのクリエイティブ・シティーズ・ネットワークの音楽部門加盟への申請も行っている。これまで製造業を中心に発展してきた浜松市が、音楽をはじめとした創造的産業を中心とした産業構造に転換し、人々の創造性が社会経済の持続的発展を促すような魅力ある都市づくりを推進していくための課題とその展望について概観する。
イギリスに起こった産業革命は、その後の技術や文化にとって大きな転換点となったが特にエネルギーを動力として使用する移動機器には大きな影響を与えた。
中でも人々の日常生活に密着した自動車は驚くべき発達を遂げ、今日の社会にとって無くてはならない存在となっている。ここでは技術革新や社会変化に伴う自動車デザインの推移を追い、エポックメイキングな製品の背景にある、地域、文化、技術、社会等を紹介しつつ「変わらない本質」や「変化する価値観」について考えていきたい。
創業あるいは中小企業の成長のための有力な手段として、フランチャイズ・システムがある。たとえば、コンビニエンス・ストアやファスト・フード産業はフランチャイズ・システムを活用することによって急速な成長を実現してきた。この講座では、フランチャイズ・システムの仕組みや効果的な運用などについて、研究成果を交えながら解説します。
平成22年度(2010)
【後期】 中国の“今”を知る ~社会・経済・民族~
第1回 11月27日(土曜日)、第2回  12月4日(土曜日)、第3回 12月11日(土曜日)、第4回 1月22日(土曜日)
タイトル 講師
(1)中国経済発展の光と影 ~格差社会の実態~ 兪 嶸
文化政策学部 国際文化学科 講師
(2)中国の対外経済交流と日中経済関係 馬 成三
文化政策学部 国際文化学科 教授
(3)県内企業の中国ビジネス ~現状と展望~ 長村 敏孝
財団法人静岡経済研究所 主任研究員
(4)現代中国の民族問題 ~伝統と現代の狭間~ 孫 江
文化政策学部 国際文化学科 教授
【前期】 文化とデザインの時代II
第1回 9/4(土)、第2回 9/11(土)、第3回 9/25(土)、第4回 10/9(土)、第5回 10/16(土)
タイトル 講師
(1)新たなデジタルディバイドの時代 池村 六郎
文化政策学部 文化政策学科 教授
(2)公共空間のデザインの新しい領域 ―公と私の間のデザイン― 磯村 克郎
デザイン学部 生産造形学科 准教授
(3)メディアアート ―「メディア」で作る「アート」とは?― 的場 ひろし
デザイン学部 メディア造形学科 准教授
(4)ジャポニズムの隆盛 ―世界に認められた日本の美― 立入 正之
デザイン学部 芸術文化学科 准教授
(5)現代空間の美的解体 中山 定雄
デザイン学部 空間造形学科 講師
30年以上続けてきた中国の高度経済成長は、中国企業による海外有名企業の買収、中国人の海外旅行の爆発的な増加など、輝かしい一面をもたらす一方、所得格差の拡大といった影の一面も伴っている。格差の進行に歯止めがかからないなか、大部分の人に経済成長の恩恵が十分行きわたっていないのが現状である。本講座は格差の実態を沿海地域と内陸地域、都市部と農村部の間の格差から捉える。格差是正の動きを紹介し、打ち出された数々の政策について、その有効性を検討していく。
WHO加盟(2001年)を受けて、中国の対外経済交流はますます盛んになり、昨年、中国の輸出規模は世界一、輸入規模は米国に次ぐ世界2位に浮上した。日本は「アジア経済戦略」や「観光立国戦略」などを主な内容とする「新成長戦略」を掲げているが、そのいずれも中国との連携の強化が不可欠とされている。富士山や温泉などの観光資源を豊富に有する静岡県にとっては、貿易と投資のほか、中国人観光客の誘致にも大いなる可能性がある。
静岡県の資料によれば、中国へ進出している県内企業は、事業所ベースで、1999年の207所から2009年は395所とほぼ倍増している。かつては中国進出といえば、製造拠点としての目的がほとんどだったが、最近ではサービス業の進出もみられるようになっている。また、進出地域も、長江デルタや珠江デルタだけでなく東北地方などへの進出もみられるようになっている。ここでは、最近の県内企業の進出状況を概観するとともに、具体的な企業事例を踏まえ、今後の展望について解説する。
中国は56もの民族を有する多民族国家である。本講座では、近代中国のチベット自治区・新疆ウイグル自治区で起きた暴動を手がかりに、中国が抱える民族問題の「真相」を通時的に考察しつつ、日本を含む海外のマスコミで表像された中国の「民族問題」の虚実を検証していく。日本語・中国語のなかの「民族」という言葉は、いずれもヨーロッパに起源をもつnationの訳語である。「人民」、「国民」、「公民」、「県民」、「市民」、など「○民」のような言葉がたくさんあるのに、なぜ「族民」でもなく「民族」であるのか。本講座では、近代に生まれた「民族」概念の問題点についても分析する。
かつて、IT機器を利用できない階層と、そうでない階層の分裂が警告された。実際には、分裂=ディバイドは別な現象として先鋭化している。この講座では、IT機器やネット環境への適応/過剰適応者に見られる、知的伝統やドミナントな文化への侮蔑・無視・離別という面について論じる。
私たちの生活は、様々にデザインされた「モノ」や「空間」で満ちています。豊かさを享受する反面、混迷した部分もあるようです。そんな状況に、公共性という視点を取り入れると、新しい生活をデザインすることができます。いくつかの実例と考え方を紹介します。
メディアアートは、最新のテクノロジーを使って新しい表現を創造するアート活動と捉えることができます。この「技術」と「芸術」という一見すると別々のものが自然に融合している「メディアアート」についてお話ししたいと思います。そして数々の作品(著名な作品、自分自身の作品、学生の作品等)についても触れたいと思います。
フランスのみならず、ヨーロッパの周辺諸国とアメリカの芸術にまで強い影響を与えたジャポニズム(日本趣味)において、京都、日光、箱根などとならび、静岡の風景や文化が果たした大きな役割を紹介し、豊かな郷土文化を再評価する。
空間の美しさの法則や建築家、デザイナーの意図をさまざまな事例をもとに紐解く。一般的に空間は動かないが、心を動かす空間や躍動感、流れる雰囲気を表現するテクニックをわかりやすく解説する。また作家として経験豊富な講師が自らの作品も紹介する。
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