イベントEvent

開催

2025年3月22日(土)

「みんなの電話」

静岡文化芸術大学では、一見複雑で難しいと思われがちな「サイエンス」や「テクノロジー」に関する話題を「デザイン」の工夫によって分かりやすく伝える試みを、イベントとして実施してきました。これまでに「電磁波」「視覚」「照明」「太陽系」のテーマを扱い、5回目となる今年度は「電話」をテーマとするイベント「みんなの電話」を開催します。

現代では、みんながそれぞれの電話を持っています。少し以前、昭和の頃は、一家に一台だけ電話があり、家族みんなで同じ電話を使っていました。さらにそれ以前の、電話回線を引ける順番がなかなかまわってこない時代には、電話はみんなのあこがれでした。大昔の人から見たら、友人や家族とすぐに連絡を取ることができる現代の電話は、魔法のような仕組みに思えるでしょう。この仕組みを実現するために、多くの人が努力し、苦労を重ねてきました。そして、現在でも電話は進化を続けています。我々自身も、そう遠くない将来に、今の常識から考えると魔法のような機能を備えた電話に出会うことになるのでしょう。

 

「みんなの電話」では、電話の歴史を、プロダクトの観点、使い勝手(UI/UX)の観点、そして建築の観点等、様々な方向から紐解いていきます。皆さんと、過去の電話を振り返り、これからの電話について考えていきたいと思います。

 

 

ミニレクチャー&ワークショップ

みんなの電話チラシ

日程:3月22日(土曜日) 午後2時から午後5時

会場:本学 西エントランス ギャラリー前のスペース

(参加人数に応じて会場が変わる可能性があります)
 

(1)ミニレクチャー

・昭和の電話機の進化 ― 600形から601形へ
講師:芝浦工業大学名誉教授、元電信電話公社通信研究所 大賀寿郎
内容:昭和の電話を象徴する黒電話は、多くの技術者が関わり、世代を重ねて進化してきました。その最終形である601形(1978年に実用化)は、性能と経済性の面で、世界的に最高水準の電話機でした。黒電話が600形から601形に変わる際の、社会的条件、設計思想、苦労した点等について、研究者として開発に携わった大賀寿郎氏に解説していただきます。

・電話事業を支えた「逓信建築」
講師:静岡文化芸術大学デザイン学部特任助手 西山雄大
内容:戦前から戦後にかけて郵便や電信・電話等の逓信事業を扱っていた逓信省は、「電話」のための装置や要員を収容するために多くの施設を整備しました。逓信省営繕課によって設計されたそれらの建物は、当時の最先端の技術を支えるのにふさわしい様式で建てられ、一般に「逓信建築」と呼ばれています。ここではとくに、大正後期から昭和戦前期を中心に、電話事業を支えた個性的な建築家と建築物について解説します。

(2)ワークショップ

・昔の電話の使い勝手の疑似体験等
講師:静岡文化芸術大学デザイン学部教授 的場ひろし
内容:ダイヤルをまわして電話を掛ける黒電話、交換手を介して通話していた時代のデルビル電話機、携帯電話やスマートフォンが普及する前に外出中の相手への連絡に使われていたポケットベル等、過去の電話の使い勝手を疑似体験できるシステムと、電話機やスマートフォンの新しい楽しみ方を提案するユニークな発想のゲームを用意しました。これらのシステムについて解説を行い、実際に体験していただきます。

なお、ミニレクチャー&ワークショップでは、参加をご希望される方は、お座席の確保のため、3月21日正午までに下記フォームより登録していただけますと幸いです。

「みんなの電話」ミニレクチャー&ワークショップ参加申込フォーム
 

展示

電話の歴史に関する図表の展示
日程:3月24日(月曜日)~3月31日(月曜日)
場所:本学 図書館 展示スペース
※図書館での展示は、本学図書館の開館日、開館時間のみとなります。

【問合せ先】
静岡文化芸術大学事務局地域連携室  Tel.053-457-6105 (平日午前8時30分から午後5時まで)
【交通アクセス】
本学には駐車場がありませんので、自家用車でのご来場はご遠慮ください。
公共交通機関または近隣の有料駐車場をご利用ください。
 

発行部署:地域連携室