教育・研究

2025年06月16日

「演劇文化論」にてゲストを迎えた特別講義を実施しました

文化政策学部学部科目「演劇文化論」(担当:芸術文化学科・永井聡子教授)では、講堂を教室として、演劇と劇場の歴史や本質的な視点を多角的に講義しています。
舞台芸術の現場で活躍する一流アーティストによるゲスト回では、6月5日に日本舞踊家の花柳源九郎さん、篠笛・能管演奏家の藤舎推峰さんにお越しいただきました。
 
「演劇文化論」ゲスト講義の様子
「日本舞踊家としての活動」「篠笛・能管演奏家としての活動」「昨今の劇場事情」をテーマに永井教授との鼎談が行われたほか、花柳源九郎さんの「勧進帳」より「滝流れ」、藤舎推峰さんの「笛一管 朱鷺」(作曲・藤舎推峰)の実演、学生との質疑応答などあわせて90分の講義が実施されました。
 
日本舞踊「滝流れ」

永井教授より

花柳源九郎さんによる日本舞踊「滝流れ」の静と動の表現力、藤舎推峰さんの笛の繊細で力強く美しい響きに、劇場空間でしか経験できない貴重な機会とコメントする学生が続出しました。各界の古典とコンテンポラリーを融合した表現と劇場の専門的なお話とともに、プロフェッショナルな世界を目の当たりにし、講堂というシンプルな空間ながら、聴覚、視覚、触覚まで刺激した実演でした。劇場空間とパフォーマンスの関係性は、なにもないことが良いのではなく、選りすぐり再構築するシンプルさが舞台芸術の真骨頂と改めて感じる回となりました。

学生のコメント

「実際に生でしか感じることができない体験をし、迫力と空気感を体感することができました」
「花柳源九郎さんの身体のなめらかさ、藤舎推峰さんの笛はとても響いていて感動しました。お二人のパフォーマンスから劇場ならではの空気の流れが伝わってきました」
「時代によって上演時間が変化したり、体型の変化によって音程が低くなったり、変化する部分もあれば、変わらない部分もあるというお話が興味深かったです」

集合写真
7月10日には、企画・永井教授、花柳源九郎さんの舞踊、藤舎推峰さんの笛による紫式部『源氏物語』より「葵の上」を題材にした新作舞踊作品「葵の鏡」を上演予定です。

なお、各講義では、制作アシスタントに永井ゼミの学生(3年生、4年生、大学院生)が参加しています。

制作アシスタントを務める永井ゼミ生

発行部署:企画室