学生・卒業生の活躍

2026年10月15日

本学学生が、インドネシアで日本語教育活動に取り組んでいます

修了証を持ったインドネシアの学生に囲まれた中山さんの画像

本学では、学内外で学生による自主活動が行われており、様々な活動実績をあげています。

国際文化学科4年の中山佳奈さんは、日本語教育の質の改善に関する活動に取り組んでおり、現在、インドネシアにて調査・実践活動を行っています。
その活動実績は学外でも高く評価され、公益財団法人静岡イノベーション奨学事業団(SIS)の2026年度奨学生にも採択されています。

これまでの活動内容や取り組みを通じて得た経験、今後の展望等についての、中山さんへのインタビュー記事を紹介します。

インドネシアの学生に囲まれた中山さんの画像
インドネシアの学生に囲まれた中山さんの画像

中山さんインタビュー

Q&A

Q1.現在、どのような調査・実践活動に取り組んでいますか?
A:私は今、インドネシア、中部ジャワのスマランというところにある職業訓練校「LPK Jiritsu Gakkou」で、日本語教師としてインターンシップに取り組んでいます。その活動の中で、LPK(職業訓練校)と送り出し機関と受け入れ機関、そして企業の関係に着目しながら、日本語教育の質の改善に力を入れています。
半年の活動期間の中で、実際に教壇に立って、1-2ヶ月という短い期間での会話能力の向上を目指した授業を行っています。他にも、カリキュラムの提案や面接練習、キャリア支援などの改善などにも取り組んでいます。

Q2.今回の活動に取り組もうと思ったきっかけや、活動を通して明らかにしたいこと・実現したいことを教えてください。
A:インドネシアでLPKを訪問した際に目にした教育内容に、大学の授業で受けたものとの大きなギャップを感じたこと、また、技能実習制度が厳しくなり、より高度な会話力が求められる現状に現地の教育が追いついていないために、企業と生徒のミスマッチが多く起こっており、途中で契約を切り帰国する人もいることを知ったことで、少しでも現状を改善することができないかと考えたことがきっかけです。
渡航前は「どうして技能実習生等の人が帰国してしまう中、文法中心の教育が継続され、改善されないのか」という課題について明らかにしたいと考えていました。この時は、教員を観察し、ミクロな視点で調査することを想定していたんです。
しかし、現場に入り、話を聞くと、日本語だけでなく、制度やキャリア教育、企業や組合等、様々なアクターや要因が重なった、想像以上に複雑で構造的な問題であることが分かりました。
問いの主軸はあまり変化していませんが、初めは教員にだけフォーカスしていたものを、制度全体といったマクロの視点からも問題を捉えるようになったと思います。

Q3.現地で活動する中で、特に印象に残っている出来事や、発見・気づき、学びなどがあれば教えてください。
A:これまで活動を続けてきた4ヶ月間では、たくさんのショックを受けてきました。上手くいかないことはとても多いですが、生徒と楽しく勉強して、生徒の会話力が上がっているのを実感したときはとても嬉しかったです。
また、活動の中では、様々な要因が複合的に重なって技能実習生や特定技能の制度が成り立っていることが分かりました。もちろん、インドネシア独特の考え方も関係していますが、受け入れる私たちがこの日本語教育における現状を引き起こしていると感じることも多くあります。
さらに、パダンへの出張や、オンラインでの聞き込み調査などを通して、様々な教え方やカリキュラムがあり、学校それぞれで教育の質や方法が異なることも分かりました。

Q4.これまでの活動を通して、これまでにどのような成果や変化がありましたか?
A:生徒のキャリアプランに合わせた面接練習を行うことで、技能検定の合格率を上げることができたうえ、生徒が積極的に話してくれるようになりました。
日本語教育の在り方については、現在も引き続き調査を進めています。

Q5.今回の活動で得た経験や学びを、今後どのようにつなげていきたいと考えていますか?
A:残りの大学生活で、特定支援機関等の受け入れ機関や継続的な送り出し機関との連携など、引き続き、教育の在り方の改善に取り組みたいと考えています。
また、現在所属しているNPO法人ESUNE「日本語サロンいろり」の、日本語会話を通じたオンラインでの国際交流の機会を提供する活動を続け、日本語を勉強したい人が誰でもアクセスできるプラットフォームを継続させていきたいと思います。

発行部署:戦略企画室