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次世代発想型新聞制作プロジェクトNewspaper produced by next generation

はじめに

「次世代型新聞制作プロジェクト」について

「いまの新聞には圧がある」
学生のこんなひとことから、今回のプロジェクトは始まりました。

新聞制作プロジェクト打合せの様子

2022(令和4)年9月2日、中日新聞(東海本社版)・静岡新聞の両新聞に、次世代型新聞制作プロジェクトとして本学(静岡文化芸術大学)の学生によって制作された紙面が掲載されました。当該の紙面は、昨年の2021(令和3)年9月2日に中日新聞(東海本社版)・静岡新聞の両新聞に掲載された実際の紙面を学生が再構成し、一部、当日の新聞にはなかった読み物を加えて、新たなデザインを試みたリメイクの紙面となります。

このリメイクの紙面を制作したきっかけは、本学において中日・静岡の両新聞社が連携して開講する特別共同授業C「メディアとしての新聞/社」でした。この授業は両新聞社より記者や社員の方を講師として迎え、新聞が社会に果たしてきた役割について講義するものです。2019(令和元)年度に本学と両新聞社が協定を結び、翌年の2020(令和2)年度から毎年15回の講義を実施しています。今回の紙面は、昨年度、本授業の中で実施したグループワークでのアイデアがもとになっています。

グループワークのテーマは「これからの新聞のあり方について」でした。その中で、ある学生から「いまの新聞には圧がある」との意見がありました。「圧がある」とはどういうことか。逆に「圧を感じない」新聞とはどのようなものか。その問いをもとに「圧を感じることなく読みやすい」新聞を、大学生自身が作ってみたらどうか。ここから「次世代型新聞制作プロジェクト」はスタートしました。学生にとって「手に取りやすい」「読みやすい」新聞を目指し、これまでの新聞とは異なる新たな紙面デザインの制作に取り組みました。

印刷工場見学の様子

プロジェクトには、授業を受講していた学生を中心に、本学の2つの学部、文化政策学部とデザイン学部の両学部から5名がメンバーとして参加しました。プロジェクトは昨年の9月に始まり、そこから約1年にわたり調査、議論、そして制作を続けてきました。完成したリメイク紙面のデザイン、見出しや記事のリライト、実際の新聞には掲載されていなかった占い、目次、キーワードの執筆は、全てプロジェクトメンバーの学生が行なっています。ただし一連の作業に関して、中日・静岡の両新聞社から監修を受けています。特に両新聞社の整理部の皆様には、多くのご指摘やご支援をいただきました。改めてここに感謝いたします。

本プロジェクトが始まるきっかけとなった特別共同授業C「メディアとしての新聞/社」では、今後も講義に加え、学生とのワークショップなどを通じて「これからの新聞のあり方」を考え、また、さまざまなプロジェクトを通じて、ジャーナリズムとアカデミック、そして地域社会とのつながりを探求していく予定です。

今回掲載した「次世代型新聞(リメイク紙面)」の特徴について

昨年度(2021年)9月2日の紙面を選定した理由

21世紀に入ってすでに20年以上が経過し、インターネットも日常のメディアとなった現在、私たちは日々、大量の情報と接しています。それゆえに、私たちは1年前に何があったかなど、すっかり忘却してしまう時代を生きています。そのため今回のプロジェクトメンバーは、半年から1年前の新聞記事を読み返し、その頃、何がどう語られていたのかを思い出していく作業をおこないました。
その際、昨年の夏にはコロナ禍の中で、東京オリンピック、パラリンピックが開催されるという大きなニュースがあったことに目が向きました。なかでも、メンバーが関心を寄せたのは、伊東市出身の杉村英孝選手がパラリンピックのボッチャで金メダルを獲得したことでした。この出来事は、中日・静岡の両新聞で1面に掲載されました。
また、同日の中日新聞の紙面では、第五福竜丸の元乗組員家族を描いた絵本が米議会図書館に収蔵されるというニュースが掲載されました。さらに熱海市伊豆山で発生した土石流災害の影響が続くなか、運休していた路線バスが約2ヶ月ぶりに運行するという、日常を取り戻す第一歩の出来事があった日でもありました。
このように、この日は静岡県にとって大きな意味を持つ記事が、数多く掲載されていました。さまざまな候補日を検討しましたが、最終的に紙面を新たにデザインするのに相応しいのはこの日ではないかとの結論に至り、リメイクする紙面として選定しました。

リメイクした紙面デザインの特徴

今回の新たにリメイクした紙面のデザイン面での特徴や工夫は以下の通りです。
  • 4等分にできる紙面レイアウト
  • 余白を多くとることで圧迫感を軽減
  • 文字数を減らし簡潔に、さらに知りたい人のための二次元コード
  • 左端に大きく配置した日付
  • メインニュースが一目でわかる目次
  • 目を惹く飾り枠 ・イラストや吹き出しの活用
  • #(ハッシュタグ)を用いたインタラクティブなトピック
  • 毎日の楽しみになる星座占い
  • ASAPを叶える用語解説
  • 見やすく、読みやすいフォント
こだわりポイント
モデル紙面
中日新聞(2021年9月2日付朝刊)
中日新聞(2021年9月2日付朝刊)
静岡新聞(2021年9月2日付朝刊)
静岡新聞(2021年9月2日付朝刊)
読者アンケート

このアンケートは、静岡文化芸術大学・次世代発想型新聞制作プロジェクトが実施する、静岡新聞・中日新聞に掲載されたリメイク紙面に関するアンケート調査です。
アンケートは匿名方式であり、回答いただいた内容は統計的に処理するため、個人が特定されることはありません。また、アンケート結果は、本プロジェクトを構成する静岡文化芸術大学、中日新聞社、静岡新聞社以外の第三者に提供することはありません。

【回答受付期間】
2022年9月2日(金曜日)から9月9日(金曜日)

【アンケートについてのお問い合わせ】
静岡文化芸術大学 文化政策学部文化政策学科 加藤研究室
E-mail: y-kato@suac.ac.jp

お問い合わせ

お問い合わせ先: 静岡文化芸術大学 文化政策学部 加藤研究室

E-mail: y-kato@suac.ac.jp

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