教育・研究
2025年07月25日
「観光ビジネス論」にて文化財研究の専門家によるゲスト講義が行われました
7月15日、文化政策学部科目「観光ビジネス論」(担当:宮崎千穂准教授)にて、独立行政法人国立文化財機構・奈良文化財研究所 副所長加藤真二先生をお招きし、研究所の事業を通して文化財調査・保護・活用のあり方について学ぶ特別講義が行われました。

奈良文化財研究所は、主に遺跡や建造物、庭園等土地に結び付いた文化財に関する調査研究の中核的拠点としての役割を担う国の研究機関です。講義では副所長の加藤真二先生から研究所の沿革、使命、体制について、概略を説明いただくとともに、「木の文化」における文化財は保存性が良くないため、復元・整備が必要かつ、適切な保存処理を行う必要があるという日本の文化財管理上の課題も示されました。

また、研究所による調査研究活動の結果、文化財が新たに国宝に指定された事例や、水中遺跡プロジェクトチームによる沈没船の調査事例に加え、調査・計測・分析手法の技術開発、文化財情報の集積と発信、国際協力など国の研究機関としての大きな役割を担っていることもお話しいただきました。
本授業では、ヘリテージマネジメント論、文化遺産論の一環としてお話しいただきました。本学の文明観光学コースの学びにおいても、文化財や文化遺産の保護・保存・継承について考えることは重要です。今回、文化財に関する中核的な研究機関での調査活動について学ぶことができ、貴重な機会となりました。
発行部署:企画室