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2022年07月19日

全学科目「学芸の基礎(文化政策学科)」にて卒業生の講話が開催されました

全学科目導入教育「学芸の基礎」は、本学入学後の必修科目として各学科ごとに開講されています。大学で学ぶ上で、さらに社会で活躍する上で必要とされる基本的な能力(情報検索、資料収集、討論方法等)を学びます。

7月5日の文化政策学科の講義では3名の卒業生による講話が開催され、それぞれがどのような学生生活を送り、現在に至るのかをお話いただきました。招かれたのは、髙井麻莉菜さん(2017年度文化政策学科卒業)、中山杏奈さん(2020年度国際文化学科卒業)、中野七海さん(2021年度文化政策学科卒業)で、中野さんは津市からオンラインで参加されました。

大学の学び・学生生活・就活・現在の仕事について

講話の内容は主に次の4つ、「大学の学び・学生生活・就活・現在の仕事」についてお話しいただきました。それぞれの実体験やエピソード、大学生活のヒントから就活に繋がるお話に、学生たちは興味深く耳を傾けていました。

髙井麻莉菜さん(2017年度文化政策学科卒業)

髙井麻莉菜さんの写真
髙井さんは現在、浜松市役所の職員として勤務。生まれ育った浜松に貢献したいという思いから、学生時代の就職活動は市役所などの行政職に絞って応募をしていたそうです。
在学中は田中啓教授(文化政策学科)のゼミで主に行政学を学び、サークルやボランティア、ワークショップ、講義のアシスタントから活動に関わった会社でのアルバイトなど、様々な経験をされたそう。髙井さんは学生生活を振り返って、「明確な答えの出ない課題について考える訓練をするのが大学での学び。私は幅広い知識を得ようと、専攻に捕らわれず色々な講義に顔を出していました。「またいるの!」とよく言われたものです。同級生や先生方、学外関係の方々と繋がり、点が線になるように、知識も人も繋がっていくのが面白かったです。是非、大学時代の時間を有効活用して没頭できるものや人との繋がりを大切にしてほしいです」と伝えました。

中山杏奈さん(2020年度国際文化学科卒業)

中山杏奈さんの写真
中山さんは大学ではフランス語、多文化共生、文化人類学などを専攻し、ゼミではフランスの文献読解などを学ばれていました。授業の合間の時間では、外国籍児童の学習支援活動をする「ぴよぴよクラス」や「SAT(Super Assistant Teacher)」、フィリピンとの文化交流を促進する「HANDS」などのボランティア活動に精を出すなど、学生時代は「やりたいことは全部やる」精神でどんどんチャレンジしたそう。また、2018年の2月から3か月間、フランス中部の都市ディジョンに語学留学。ホームステイで体験したフランスでの生活について話されました。
現在はスズキ株式会社の調達・物流関係の事務職のお仕事に携わりながら、仕事以外でのプライベートの時間も大切にしているという中山さん。「教員との距離が近いこの大学で、与えられた機会を最大限に利用してください。就職活動は自分のこだわりを持って取り組み、ありのままの自分を出していました。経験がなくても、興味を持った仕事は受けてみてください。It's alright!」と締めくくりました。

中野七海さん(2021年度文化政策学科卒業)

中野七海さんの写真

現在、NHK津放送局で勤務している中野さん。オンラインで登壇してくださいました。
浜松市内の高校で放送部に所属し、山間地佐久間地域の地域の方々に取材を行っていた中野さんは、新聞記事で舩戸教授(文化政策学科)のゼミ活動の記事を見て、本学への志望を決意。舩戸ゼミでは耕作放棄地を耕してお米作りをしたり、調査を行ったりすることで、地域の課題に取り組む活動をしています。

入学後は休日は畑を耕し、平日は講義に出るというサイクルを通して、現場で見聞きしたことを座学で確認するという「知と実践」を体現するような生活を送り、自分の体を動かして地域の方々との関係性をつくっていきました。
そんな在学中の学びから、就職活動はマスコミを志望。「現場主義」「人間関係づくり」「コミュニケーション力」という4年間で培った経験と力を糧に、NHKの記者として地域の課題に向き合っています。

入学して約3ヶ月がたった在学生に向けて、「学びは机の上だけでは完結しない。やりたいこと、興味のあることが見つかっていない人は、いろいろな授業をとってみてほしい」と励まし、「在学中は自分の苦しい、悲しいという気持ちにしっかり向き合い、自分にとって何が大切なのかを見つけてほしい」と進路選択にもつながるアドバイスとしてくださいました。
業務でお忙しい中、後輩に向けて貴重なお話をしていただきました。3名の卒業生にあらためてお礼申し上げます。

発行部署:企画室