デザイン研究科

社会を見据え、新たなデザインを探求する
いまデザインは、深く社会にかかわり、問題を美しく解決するための方法として大きく期待されています。人間や社会、地球環境に対する深い造詣とモノづくりへの情熱をベースに、 企画立案能力から実務的設計能力まで、これからのデザインプロフェッショナルに必要な専門知識と応用能力を高め、社会の要請に応える人材を養成していきます。
研究分野
高度情報化、循環型社会への転換、そして高齢化の進展など、大きく変化する時代環境にあって、デザインに要請される内容は多様化し、デザイナーには専門的な能力が幅広く求められるようになっています。デザイン研究科では、そのような社会的要請に応えるために、皆さんがこれまでに身につけたデザインあるいはその他の分野の専門性をベースにして、より高度なデザインの力を磨くための実践的な研究の場を提供します。

カリキュラムの特徴
デザイン研究科のカリキュラムは3つの段階で構成されています。
1.特論科目
各デザイン分野に対応した少人数制の専門科目により構成されます。学生は、各特論科目の履修を通じ、高度な専門知識の習得を図ります。また、学際的な研究能力を高めるために分野を横断する科目履修を基本とします。2.特論演習科目
特論演習とインターンシップ等により構成され、特論科目の学修内容を深化・発展させるとともに、実践的な能力を身につけます。特論演習は各特論科目に対応して開講され、 学生は、各自の研究計画に沿って科目を選択して履修を進めます。3.特別研究
指導教員の指導のもと、大学院在学期間を通して研究活動を推進し、その成果を修士論文または修了制作としてとりまとめ、2年次後期に提出します。
デザイン研究科において、所定の単位を修得すれば、一級建築士免許登録要件の実務経験2年として認められます。
修士論文・修了制作テーマ(2025年度実績)
- 一富士市の魅力を発信するデザイン手法の提案(富士市に伝わるかぐや姫伝説を認知向上のメインコンテンツとする) 一
- コンテキスト指向を用いた「成長するポートフォリオ」の構築手法~WordPressのヘッドレス化による、個人制作資産の長期的運用と多面的展開~
- 静岡県の場所性から構築する住環境デザインの研究一県西部・新居地区を対象とした、生業の場を伴う住空間の設計一
- 自然と共存するための「防災スタイル」を日常に取り入れた教育施設に関する研究
- 建築への風景の取り込み方に関するデザインアプローチの研究
- 光害問題に焦点を当てた子供向けデジタル絵本に関する研究一デジタル絵本と紙絵本の光害認識促進効果の比較検証一
- 藍文化の周知における文化体験空間の提案一新たな藍体験に資する布による喫藍空間を事例に一
- 誰もが心から安心できる住宅一耐震診断に焦点をあてた一般向けツールの制作一
- 燕三条地域の地場産業における認知向上のためのコミュニケーションデザインの研究
修士論文・修士制作要旨は「静岡文化芸術大学学術リポジトリ」をご参照ください。
静岡文化芸術大学学術リポジトリ在学生の声
地域の営みを捉え直し、愛着を育む建築を追求する。

デザイン研究科 1年 松本 文典さん
私は地域の風景や人々の生活環境をより良くしたいと考えてSUACのデザイン学部へ進み、さらに専門性を深めるためにデザイン研究科へ進学しました。現在の研究テーマは、人口減少が進む縮退社会における地域の愛着形成です。都市開発を優先する建築ではなく、過疎地域に住む人々が誇りを持ってその土地で暮らし続けられる空間のあり方を、家具から建築まで多様なスケールで検討しています。
院生として浜松市内の高架下空間を活用したイベント什器の設計提案プロジェクトを主導するなど、実社会と接点を持つ実践的な学びを継続しています。SUACの大学院は少人数制で先生や仲間との距離が近く、異なる専門分野の学生と意見を交わすなかで、自身の専門を多角的に見直せる環境です。修了後は設計事務所へ進み、利用者の目線に寄り添いながら社会の変化に敏感に対応できる設計士を目指します。
内容は取材時(2025年度)のものです。
