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教員紹介
中田 健太郎NAKATA Kentaro
准教授
- 文化政策学部 国際文化学科
フランス文学、シュルレアリスム、視覚文化論、マンガ
出身地 | 東京都 |
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学歴 | 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了 |
学位 | 博士(学術)(東京大学、2015年) |
経歴 | 日本大学経済学部非常勤講師(2013年から2019年) 國學院大學文学部兼任講師(2015年から2019年) 高千穂大学兼任講師(2016年) 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻フランス小地域研究室教務補佐員(2017年から2018年) 東京大学教養学部非常勤講師(2017年から2019年) 早稲田大学社会科学総合学術院非常勤講師(2017年から2019年) 立教大学文学部兼任講師(2019年) 静岡文化芸術大学文化政策学部国際文化学科講師(2020年から2023年)、准教授(2024年から) |
担当授業分野 | フランス語コミュニケーションⅠA、フランス文化論、国際文化入門C など |
研究分野 | フランス文学、視覚文化論 |
研究テーマ | アンドレ・ブルトンにおけるオートマティスムの概念 シュルレアリスム以降の現代詩・現代美術 マンガなどをめぐる視覚文化論 |
研究業績 | 著書
|
所属学会・団体 | 日本フランス語フランス文学会、表象文化論学会 |
社会的活動 | 日本フランス語フランス文学会『関東支部論集』編集委員(2018年から2019年) |
メッセージ
私は、フランスではじまった文学・芸術運動である、シュルレアリスムについて研究をしています。とくに調査対象としているのは、シュルレアリスムの根本概念とされる、オートマティスム(自動現象)です。シュルレアリスムの詩人・芸術家たちは、このオートマティスムの概念にもとづき、意識をはなれて自動的に生まれてくる詩や美術を探究していました。
「自動的に生まれてくる詩や美術」などというと、まったく浮世ばなれをした話に思われるかもしれません。とはいえ、社会のさまざまな面が機械化し、自動化するなかで生きている現代人にとって、オートマティスムはなじみ深いものでもあります。たとえば、ぼんやりとスマホの画面をいじりながら、思わぬようなことを書いてしまった、といった話はよく聞かれます。インターネットに接続された家電によって、思わぬうちに電気がつき気温が調節され、生活自体がいくらか自動的になったと感じている方もおられるでしょう。情報技術によって、オートマティックな言葉や行動の領域は、日に日に拡大しているとも言えます。
私の研究はこのオートマティスムを出発点としながら、シュルレアリスム以降の現代文学や現代文化へと広がってきました。たとえば、エジプトの現代詩人について研究をしてきましたし、いまは、ハイチ出身の現代画家について調査をしています。また、シュルレアリスムがさまざまな視覚文化と関係をもってきたことを念頭におきながら、マンガやアニメーションについても批評文を書いています。シュルレアリスム以降の現代文学・文化にたいするこうした研究が、オートマティスムの概念を現代の人間性にかかわる問題として引きうけるものになればと願っています。