カリキュラム一覧
人間的素養・基礎力の養成 |
専門領域へのアプローチ |
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専門能力の確立 |
全学科目
導入教育
教養
必修外国語
実践演習
スポーツ活動
総合 |
共通科目
デザイン基礎
デザイン技法
ユニバーサルデザイン |
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専門科目
学科専門
領域専門
卒業研究 |
人間的素養・基礎力の養成
全学科目
導入教育 |
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教養 |
人文科学
社会科学
自然科学
芸術とデザイン
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必修外国語 |
英語
中国語
日本語(留学生のみ)
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実践演習 |
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スポーツ活動 |
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総合 |
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文化芸術体験演習
全ての学生は、入学後最初の必修科目としてこれを履修する。受講は基本的にクラスに分かれて行い、各種の本格的な芸術・文化の体験とゼミナール形式による講座の受講によって、知性とともに感性を磨き、本学での学び全体の基盤となる素養を身につける。講座では、学内外の各種の専門領域にわたる幅広い知見を学ぶとともに、これらを通じて、入学後の早い段階から自身のキャリア形成や社会的自立につながる意識を涵養することも目指す。
学芸の基礎
全ての学生は、入学後最初の必修科目としてこれを履修する。受講はクラスに分かれて行い、大学で学ぶ意味を本学の理念を通じて理解するとともに、高等教育課程での学びの基礎や方法、基本的なリテラシーの素養を身につける。主な内容は文献等の読み方、情報検索や資料収集、報告・討論、レポート・論文作成の基礎知識、口頭発表の技法や討論方法、高度情報社会への対処法など、大学で学ぶ上で、さらに社会で活躍する上で必要とされる基礎的な能力を養う。
文学
日本の古典文学を主たる契機として、記紀神話、王朝物語、軍記文学、縁起などを学ぶ。とくに全学科目としての位置付けを考慮して、文学の“広がり”と“奥行き”を重視した講義内容を目指す。文芸作品をそのまま読んで鑑賞するのではなく、民俗、祭祀、信仰、伝承といった事例との多視的な比較や、海外の文芸との比較を手がかりとして、文学の展開とその奥行きの深さを考える機会とする。
哲学
人間が自然環境や社会をどのように認識し、受容あるいは対置などの思考や行動の原理としてきたかについて、帰納や演繹といった論理的な思考、分析的あるいは包括的・構造的な認識の方法、倫理や道徳の課題など、我々が人間である限り避けて通れない論理、認識、知識等にかかる問題を取り上げ、こうした問題を先人たちはどのように考えたかを解説し、我々自身が今日に生きて出会う様々な問題をどのように考えたらよいかを学ぶ。
心理学
この講義では、「心のはたらきに関する科学」としての心理学が、人の心についてどのように考え、何を問題にし、それらについてどのような手法で研究しているのかについて講義する。人の心に関する多面的、客観的な視点を養うことがこの講義の目標となる。おもに、人の情報処理(認知)、発達、性格、心理臨床などの基礎的なトピックにおける最新の知見について、社会的な事象と関連づけながら概観する。また、簡単な心理実験や質問紙調査の演習をあわせて実施する。
宗教学
人類のあらゆる文化や歴史の広がりの中で、基本的な宗教の概念および定義やその意味、宗教形態に関する概要を概観し、それらを踏まえて宗教がもつ本来の役割とは何かを考察する。合わせて、日本人の物の見方や行動様式について、それがいつ、どのように成立し、また変容していったのかについて、具体的な事例をあげながら考察する。特に日常生活に密着した年中行事や人生儀礼、地域社会と人々の関わりを考える。また、現代社会における宗教紛争やカルト、生命倫理問題などにも言及する。
歴史学
歴史学について、その全般を学ぶ。歴史学の科学的手法を前提に「史料」から、歴史像がいかに導き出されるかを、具体例をもとに講義していく。歴史学の分野について、政治外交史・社会経済史・文化芸術史などがあることを紹介し、時代区分として、古代・中世・近代などがあり、空間的には、地域史・一国史・人類史など、さまざまな歴史叙述の形態が存在することを論じる。文化の多様性と人類の文化芸術活動の背景となった社会の歴史的なあり方に重点をおいて講義する。
文化人類学
諸社会の社会構造、価値観、社会的行為など、文化の諸局面にみられる多様性を示すとともに、文化の差異の根底に横たわる普遍性についても論じる。世界にはいかに多様な「当たり前」があるかを認識し、自文化を絶対視せずに異文化を理解するための基本的な視角が身につくように解説する。文化人類学の学説史上の主な展開についても概説し、同時代を生きる地球上の人々と意思疎通する時に求められる文化的背景の捉え方について考察する。
日本文化論
人々の日々の生活から生み出された事象すべてを文化ととらえ、日常生活に密着した年中行事や人生儀礼、あるいは衣食住の特徴、動植物との関わりなどを文化の事例としてとりあげる。かつ文化は時間的にも空間的にも社会的にも一様ではないという観点に立ち、日本人の物の見方や行動様式が、いつ、どのように成立し、また変容していったのかについて考察する。その際、東アジアをはじめとする諸外国との比較や文化移入のあり方をみることによって、より日本文化の特徴を明らかにしていく。
静岡学
本学が立地する静岡県、並びにその近隣地域について、歴史、地理、文化、社会、政治、経済などの多面的なアプローチで学ぶ。特に、静岡県とその周辺地域の置かれた地理的条件、歴史的発展の経緯や、地域産業の特性、自治体のビジョンなどについて、各々の専門の講師による講義も交えながら、本学と地域との連携による学習や実践にもつながるような知見を身につける。
法と社会
この授業では、「法」について学ぶにあたって必要となる基礎的な知識や、法的思考力・法的判断力を習得することを目的とする。法とは何か、法の適用・解釈、法の分類についての概説を経て、犯罪と法、家族と法、財産と法、労働と法など、法が規律する社会のさまざまな場面ごとに、関連する法制度をより具体的に検討することで、社会において法の果たしている機能を明らかにしていく。
経済学基礎
現代社会で生きていくためには経済現象に関する深い理解が不可欠であり、その経済現象を正確に理解・分析するためには経済理論の知識がどうしても必要である。この授業では、全体として経済理論の前提となる経済に関する知識の習得に主眼を置く。具体的には、文化政策の理解に不可欠な市場メカニズムや市場の失敗を扱うミクロ経済学、景気・失業・物価・金融・為替レートなどを扱うマクロ経済学の基礎を講義し、経済理論や経済政策の学習への橋渡しを行う。
現代の国際社会
「現代の国際社会」の特質を把握するためには、国際社会の歩みについて深く理解することが重要である。この授業では、21世紀の国際社会が直面する諸問題の歴史的理解を深めることを目的に、第2次世界大戦後の国際政治の歩みを概観する。この分野は、関連する一次資料の公開や発見とともに通説が見直され、議論の継続する分野でもある。入門的な知識の習得と同時に、最前線で行われる研究方法の一端に触れることも授業の目標とする。
現代社会と教育
現代社会と教育の関係について、主に教育社会学の研究視角から、問題の所在を明らかにし、これからの社会における教育のあり方を考える。具体的には、「いじめ問題」「不登校問題」「ひきこもり問題」等の教育問題について、「子どもの社会化」という観点を中心にして、家庭教育・学校教育・社会教育等の教育環境の課題と可能性を明らかにする。各種映像資料の提示や受講生による報告・討議等を多く取り入れ、教育に関する受講生自身の考えを拡張させ深化させたいと考えている。
社会学概論
社会を「人間がつくりだす人と人とのつながり(関係)」とするならば、この関係性を維持するためには「規範」がなくてはならない。社会学は、こうした規範が所与のものとしてあるのではなく、社会によってつくり出されたものであり、この規範が当たり前や常識として個人に刷り込まれていくと考える。つまり、社会学では、個人は社会によって決定されるという前提に立つのである。そこで、この授業では、こうした規範を問い直すことによって社会の成り立ちや仕組みを考え、社会学の基本的・基礎的な考え方を習得する。
社会調査論
社会について科学的に情報を得る(知る)方法の基礎を学びます。まず社会調査の意義と主要な方法について学び、次に方法論について理解し、その後、質問紙法、面接法、観察法、内容分析などの具体的方法とその特徴を学ぶ。方法の技能を学ぶだけでなく、調査目的と対象により最も適切な方法が選べるよう、調査の特性と限界についても解説する。最終的には、実際に使われている様々な社会調査の信頼性と長所・短所を評価し、かつ基本的な調査が自ら実施出来るようにする。
情報社会論
現代社会はIT化の進展に伴いそのメディア環境を大きく変容させ、それにより生じた高度情報化社会は私たちの日常生活や文化にも大きな影響を与えている。この授業では、こうした高度情報化がもたらした社会の諸現象に着目し、その特質や問題点を理解することを試みる。さらにその理解にもとづき、情報化が進展していく社会における人々の行為やコミュニケーションのあるべき方向性を考察し、その社会において生活していくことの可能性や倫理を検討する。
人権論
この授業では、現代社会において生じている、あるいは未解決のままに残されているさまざまな問題を、わたしたちの「人権」にかかわる問題として認識し、それらについて理解を深めることを目的とする。そもそも人権とは何かについての総論的な概説を経て、個々の問題・事例について、国内外の状況に目を向けながらより具体的に検討することで、現代社会において目指すべき人権保障のあり方を考察する。
人間科学特論
大学ネットワーク静岡が主催する「静岡県西部7大学共同授業」の単位認定科目とする。「人間と環境」を総合的なテーマとして、静岡県西部地域の7大学協力のもと、各大学の教員によりオムニバス形式の共同授業を行う。
単位認定校から授与された単位を本授業の単位として認定する。
数学概論
本講義では、大学の授業で必要となる数学の基礎を学ぶことを目的とする。高等学校で学んだ内容を発展させて、数学における基本的な概念や原理・法則の理解を深め、数学的・論理学的な見方や考え方のよさを再認識し、事象を数学的に考察し処理する能力を高めることを目標とする。同時に、さまざまな社会問題やデザインにおける課題を解決する際に要求される論理的思考力を身につけていく。
統計学基礎
統計は自然科学ではもちろんのこと、社会科学でも基本となる知識である。さらに、社会制度が複雑化し情報量が急速に増加している現代社会を生きる市民にとって、統計の知識は、企業の広告や宣伝、自治体や国の政策、そして調査研究などの正しさや信頼性を判断するために必須の教養ともいえる。そのために、統計の初心者を対象に、平均やばらつきの意味などから始めて、データの読み方や統計手法についての基礎的な知識を、テレビの視聴率や選挙の出口調査などの具体的な事例を用いながら、わかり易く説明する。
食と健康
わが国は世界トップレベルの長寿国である。この要因として医学の進歩や衛生状態の改善が挙げられるが、日々の食事内容も健康と寿命に密接に関係している。栄養バランスに優れた日本食は米を主食とし、魚介類と野菜を副食とし、大豆や穀類で作った醸造品を調味料とする和食が原点である。しかしながら、洋風化が進んだ現代の食生活の中では、肥満、高血圧、糖尿病、脳・心疾患、アレルギー、ガンといった生活習慣病で苦しむ人が増えて医療費の増加が国家財政を脅かす状況になりつつある。ここでは、食生活と生活習慣病の関係および予防策を学び、健康長寿を達成するための基本を身につけることを目的とする。
科学技術論
現代社会のさまざまなシステムやモノには科学技術が不可欠であることを前提に、科学技術が広範かつ深遠な影響を人間社会に与えていることの認識を深めて、現実の科学技術を正しく理解する力を養うことを目的とする。今日に至る科学技術の発達経緯を概観するなかで、現代の科学技術の特質・潮流を考察するとともに、科学技術と社会との関係のなかで生ずる摩擦や諸問題など、科学技術を取り巻くさまざまな環境変化について検討する。
エコロジカルデザイン
今の地球の現状を知り真実のエコとライフスタイルを見つめ直し、地球の未来の為に各自が今できることを考え、エコロジカルな考え方や物の見方を自分の生活・設計に活かしていく手法を習得する。映画「不都合な真実」や「水の世紀」などの現在、まさに起こりうる地球環境問題、エコハウスやエコキャンパスなどのエコロジカルなデザイン手法、ビフォーアフターやスマートライフなどの現世代に内包された課題の解決、海底都市や空中都市などの近未来的デザインを通したノスタルジーなどについて幅広く学ぶ。
スポーツ科学
スポーツ科学の基礎的な知識である、医学や健康科学、解剖生理学といった幅広いインテリジェンスを習得し、運動をすることの人体のメカニズムと、運動をすることによる人体への影響とについて考察する。具体的には現代の高齢社会に求められているスポーツのあり方や、それぞれの年齢や体力、健康増進や生活習慣病予防などの目的に応じてトレーニングの方法を運動生理学、トレーニング科学の視点から解説する。
音楽と社会
音楽は社会と密接に関わり、新たに生成され、変化していく。こうした音楽と社会のダイナミックな関わりを考察するために、19世紀後半から20世紀にみられた大衆社会の形成、市場経済の成長、マスメディアの発達という視点からアメリカを中心に発展していったポピュラー音楽と日本のポピュラー音楽について概観することが本講義のねらいである。なおこの講義では、ラグタイム、ジャズ、ブルース、リズム&ブルース、ロック、フォークなどの多様なジャンルを取り上げる。
芸術と社会
人間にとって芸術とは特別な意味を持つものである。この科目では人間の行う表現行為がどのように芸術というものに形づくられていくのか、芸術が人間にとってどのような意味を持ち、またどのように展開するのかについて、芸術の多様なジャンルの中から具体的な事例を示しながら考察する。さらに、人間の表現が時代や場所の異なるところでさまざま展開を遂げ、現在のように豊かな様相を見せている状況を、芸術諸分野における最新の情報を交えつつ概観する。
色彩・形態論
デザイン分野に応用される色彩と形態の基礎について、自然、絵画、人工物など多様なデザイン事例を取り上げ、さまざまなデザイン分野における色彩と形態の適用事例に接することで、その機能や役割を理解する。基本的な属性や視覚特性、意味作用に加え、色彩見本を使用し、色相、明度、彩度による色の伝達方法、配色手法、および色彩心理学などを学習する。さらに、近年対応が重視されるカラーユニバーサルデザインについても学ぶことで、実務における実践的な活用方法や構成手法などについて学ぶ。
映像メディア論
TV、PC、タブレット、スマートフォン等を通して日々膨大な量の映像を消費する現代社会。多彩で刺激的な表現を競うように変貌を続ける映像メディアの可能性と問題点を包括的に検証する。映像メディアの変遷とそれに同期して人間自身の内部で進行している変化に着目し、<メディアは身体性の拡張である>という視点から、近未来へ向けた人とメディアの関係性について考察する。視聴覚資料を効果的に使用し、学生自身が感じ、考えながら問題意識を深めてゆくための授業構成を目指す。
空間とデザイン
「空間」とか「デザイン」とかいう言葉を用いる時、その言葉はどのような事を意味しているのか、具体的な事例を提示しながら考えていく。そして、「空間をデザインする」ということは自然や人間社会に対してどのような役割を担っているのか、その楽しさや重要性を学びます。空間デザインを理解することによって、空間は生活の中の様々な時間を創造してくれることに気づき、その要因の歴史的背景や現代における表現手法を読み取る感覚を育てる。
ユニバーサル/インクルーシブデザイン概論
全ての人が住みやすい社会をつくるには、一般には多数派とされている健康な成人だけでなく、子どもや高齢者、そして障害者を含めた多様な人の存在を意識しなければならない。どんなに異質であっても社会的な活動から排除されないようにすること、これは世界的な合意であり、また教育から就労、そしてレジャーなどの活動に至るまで、あらゆる場面で保障されなければならない人間としての権利である。それをできるだけ特殊解でなく一般解として実現すべく、製品から構築環境、そしてサービスなどのソフトな仕組みに至るまで、あらゆるもののあり方を考える。
英語コミュニケーションⅠA・ⅠB
[英語コミュニケーションⅠA]
高校までに習得した英語の語彙、文法、表現を基礎として、「聞く・話す」ための運用能力を高めることを主な目的とする。聞く面では、自然な速さの平易な英語を大量に聞き、その概要および特定の具体的な情報を聞き取れるようになることを目指す。また、話す面では、これまで学習してきた英語の基礎的な言語知識を使って、特に自分の経験や関心のある具体的なトピックについて積極的に話し、会話を続けることができるようになることを目指す。そのため、少人数での授業を行う。
[英語コミュニケーションⅠB]
高校までに習得した英語の語彙、文法、表現を基礎として、「読み・書く」ためのさらなる知識と運用能力を高めることを目的とする。読解能力を高めるために、必要に応じて辞書を利用しながら比較的幅広い分野の英文を大量に読み、その概要と具体的な情報を読み取れるようになることを目指す。また、書く面では、既習の基礎的な英語を広く使ってまとまりのある文章が書けるようになることを目指す。そのため、少人数での授業を行う。
英語コミュニケーションⅡA・ⅡB
[英語コミュニケーションⅡA]
英語ⅠAで身につけた「聞く・話す」ための運用能力をさらに伸ばすことを目的とする。自然な速さの英語で話される内容を聞き取り、同時に、その情報を自分自信の考えと照らし合わせながら内容を理解できるようになることを目指す。また、授業で扱うトピックに関して、英語で自分の考えをまとめ、その内容を話せるように繰り返し練習することで、英語による情報のやり取りが滞りなくできるようになることを目指す。
[英語コミュニケーションⅡB]
英語ⅠBで身につけた「読み・書く」ための運用能力をさらに伸ばすことを目的とする。さまざまなトピックの英文を、文章の構成を意識しながら読み、複数の視点の相違点や共通点を考慮に入れながら、自分自身の解釈ができるようになることを目指す。また、新しく出会う英語の語彙や表現などに気を付けながら、今までに身につけた英語の知識をベースに辞書を適切に使いこなし、自分の考えをできる限り詳しく英語で書くことができるようになることを目指す。
英語コミュニケーションⅢA・ⅢB
[英語コミュニケーションⅢA]
英語を「聞く・話す」面の発展的な力を養うことを目的に、授業はすべて英語で行う。一般的な分野からニュースなど幅広いトピックについて言語的な調整がなされていなくても、話者の意図が理解できるようになることを目指す。また、現代の問題など一般的に関心の高いトピックであれば、自分自身が調べた情報の詳細を提供し、関連する自分の考えをできる限り正確かつ流暢に表現し、議論できるレベルを目指す。
[英語コミュニケーションⅢB]
英語を「読み・書く」面の発展的な力を養うことを目的とする。一般的な内容から、新聞記事やレポートなどの専門的記事までの英文の概要を素早く読み取り、状況に応じて深く読む必要がある場合は読む速さや読み方を変えながら正確に読めるようになることを目指す。また、自分の専門分野であれば、情報の正確さ、感情の度合いなど、ある程度複雑な英語表現を身につけると同時に、それらを用いて適切な英文を書くことができるようになることを目指す。
英語コミュニケーションⅣA・ⅣB
[英語コミュニケーションⅣA]
英語ⅢAで学んだ英語を「聞く・話す」面の流暢さと正確さをさらに高めることを目的に、主として英語によるディスカッションやディベートを通して学ぶ。一般的に関心の高い分野から複雑なトピックまでを扱い、英語を通して自ら情報を収集し、それらを一定の観点で展開し、明瞭な論理的な構成を持って英語で発表するとともに、話し相手の英語を正確に理解しながら、かなり詳しく議論し適切な結論に達することができるようになることを目指す。
[英語コミュニケーションⅣB]
英語ⅢBで学んだ英語の「読み・書く」力を専門的な分野を扱えるレベルまで高めることを目的とする。専門的記事から文学作品や論文まで長く複雑な内容を、文体の違いを認識しながら深く理解し読めるようになることを目指す。そして、複雑な手紙、説明文、レポート、報告記事、批評、論文などを、論理的に明確な構造で、読み手に議論のポイントや重要な点がわかるように、明瞭かつ適切な文体で書けるようになることを目指す。
マルチメディア英語Ⅰ~Ⅲ
[マルチメディア英語Ⅰ]
LL教室で、擬似体験型の英会話トレーニングソフトを使い、スピーキング能力、リスニング能力、コミュニケーション能力の増強をはかる。正しい発音とイントネーション、流ちょうさ、会話によく使われる表現、言い回し等を身につける。内容的には、「海外渡航に使う英会話」を学ぶが、会話表現と同時に英米の文化や生活習慣も学ぶ。学期の最後の授業では、クラスメートとペアになって自由に英語のスキットを作り、英会話を楽しむことでコミュニケーション能力を伸ばす。
[マルチメディア英語II]
LL教室で、擬似体験型の英会話トレーニングソフトを使い、スピーキング能力、リスニング能力、コミュニケーション能力の増強をはかる。正しい発音とイントネーション、流ちょうさ、会話によく使われる表現、イディオムを身につける。内容的には、「日常生活に使う英会話(基礎編)」を学ぶが、会話表現と同時に英米の文化や生活習慣も学ぶ。学期の最後の授業では、クラスメートとペアになって自由に英語のスキットを作り、英会話を楽しむことでコミュニケーション能力を伸ばす。
[マルチメディア英語III]
LL教室で、擬似体験型の英会話トレーニングソフトを使い、スピーキング能力、リスニング能力、コミュニケーション能力の増強をはかって、グローバル人材にふさわしい英会話能力を身につける。正しい発音とイントネーション、流ちょうさを身につけ、自発的な自由会話力を伸ばす。内容的には、「日常生活に使う英会話(応用編)」を学ぶ。学期の最後の授業では、クラスメートとペアになって自由に英語のスキットを作り、大学生として内容のある英会話を楽しむ。
ビジネス英語Ⅰ・Ⅱ
[ビジネス英語Ⅰ]
グローバルなビジネス社会で活用されているビジネス英語と文章作成方法の基礎を身につけ、国際的なビジネスの現場で通用する英語能力を身につける。具体的には、英文レターの形式、ワンレターワンサブジェクトの原則、句読点の慣用、レターの折りたたみ方など商用英文レターの基礎知識を中心に学習する。次に、ビジネス社会でよく使われている英語ビジネス文章の例文の学習と分析、それらを活用して学生が自分で書いた文章の分析、間違った表現の訂正作業などを通じて実践的な英文レターの書き方を習得する。
[ビジネス英語Ⅱ]
ビジネス英語で実務レベルでさらに実践的な文章作成法を学ぶとともに、海外・国内で外国人と交流する際に必要なマナーを見につける。具体的には、いくつかの実務状況を設定して学生に英文レターを作成させ、それらを分析しながら効果的なレターの書き方、論旨の進め方を習得する。さらに、外国人と交流する際の常識的なマナー、文化や習慣の違いからくる注意点、儀礼(プロトコール)、およびそれらの場合の英語表現を、実践的な場で使えるような学習を目指す。
中国語コミュニケーションⅠA・ⅠB
[中国語コミュニケーションⅠA]
中国語の難点とされる発音を十分に練習し、単語の発音をベースに、ローマ字表記(ピンイン)を見て正確に発音できるようにする。漢詩や中国語の歌を適宜取り入れ、中国語の発音とリズムに慣れていく。また、日本語の常用漢字と異なる中国語の簡体字に習熟する。文法については、中国語の基本的構文パターンの習得を中心に、文法の仕組みを学び、簡単な文章を読み、基礎的な文を組み立てる能力を伸ばしていく。文法項目が単なる項目の羅列に終わらないよう、折に触れて復習を行い、体系的に把握できるようにする。
[中国語コミュニケーションⅠB]
平易なテキストを基に、基本文法、よく使う文型、日常生活で使用される頻度の高い中国語の言い回し(センテンス)を中心に学習する。さらに、CD・テープなどの聴取訓練、また教員と学生、学生相互の対話練習を繰り返すことで、基本文法の習得とともに、「聞く、話す」能力をバランスよく身につけ、暗唱テストを適宜取り入れることで運用能力を高める。基礎的な聞く・話す能力を生かし、挨拶から始まって、簡単な自己紹介と日常会話ができることを目標とする。
中国語コミュニケーションⅡA・ⅡB
[中国語コミュニケーションⅡA]
中国語コミュニケーションⅠに引き続いて、文法に重点を置き、テキストに基づき、複合的な中国語文の構造について学んでいく。テキストに出ている中国語文を日本語に翻訳し、そして日本語から再び中国語に翻訳することを重ねて、文法の運用能力を高める。中国語の仕組みの全体を徐々に把握するとともに、平易な雑誌・新聞記事等の読解を試みる。基礎的な文法と雑誌、新聞記事の情報を基にした簡単な作文ができるよう練習を重ねていく。これらの学習を通じて、中国の社会や文化に対する理解も同時に深める。
[中国語コミュニケーションⅡB]
中国語コミュニケーションⅠに引き続いて、語彙力を高めつつ、より複雑な中国語の言い回し(センテンス)を習得する。テレビ・ビデオなどの視聴覚教材を適宜取り入れ、運用能力を高める。テキストの音読練習を十分行ったうえ、テキストと視聴覚教材の内容を踏まえてテーマを設定し、教員と学生、学生相互の対話練習を重ね、より実用的な会話能力・ヒアリング能力の育成を図る。これらの学習を通じて、中国の社会や文化に対する理解も同時に深める。
中国語コミュニケーションⅢA・ⅢB
[中国語コミュニケーションⅢA]
中国語コミュニケーションⅠ、Ⅱで身につけた文法の運用能力を高め、より高度な語彙と複雑な表現で構成される中国語の文章を解読する。文法の解説はテキストに基づいて行うが、文法の理解を深め、運用能力を高めるために、毎回の授業でテキスト以外の文法書から関連する文法の宿題を出す。また、中国の政治・経済・文化・社会に関する中国語の新聞・雑誌記事を適宜授業に取り入れ、辞書を引きながら新聞・雑誌を概ね理解できるレベルを目指す。
[中国語コミュニケーションⅢB]
中国語コミュニケーションⅠ、Ⅱで中国語の正しい発音とリズムを習得した学生に対し、授業では、テープ・CDなどの視聴覚教材を積極的に利用し、ヒアリング能力の更なる向上を図る。また、中国の政治・経済・文化・社会に関する中国語の新聞・雑誌記事の内容からテーマを決め、教員と学生、学生相互の対話練習を重ね、スピーキング能力の向上を図る。与えられたテーマで学生が自分から積極的に発話できるよう練習し、コミュニケーション能力の向上を目指す。
中国語コミュニケーションⅣA・ⅣB
[中国語コミュニケーションⅣA]
中国語コミュニケーションⅢAに引き続いて、高度かつ豊富な語彙と複雑な表現を身に着けながら、さらに高度な中国語の文章を読解していく。語彙や表現を深め、高度な文法を確実にするため、中国語コミュニケーションⅢAと同様に、毎回の授業でテキスト以外の文法書から関連する文法の宿題を出す。中国語ニュースの内容を適宜授業に取り入れ、それを解読すると共に簡単なコメントや感想文を正確に書けるように目指す。単に、知識としての言葉ではなく、現代中国社会を理解するツールとしての中国語の習得に特に重点をおく。
[中国語コミュニケーションⅣB]
中国語コミュニケーションⅢBに引き続いて、授業では視聴覚教材を積極的に利用し、中国語のニュースを適宜取り入れることでより高いレベルのヒアリング能力を育成する。また、中国の政治・経済に関するニュースの内容からテーマを設定し、教員と学生、学生相互の対話練習を重ねていき、特定のテーマをめぐって比較的論理的に会話できるようにする。単に、知識としての言葉ではなく、現代中国社会を理解するツールとしての中国語の習得に特に重点をおく。
マルチメディア中国語
LL教室を活用し、各種視聴覚教材を取り入れながら、まず中国語の正しい発音を徹底する。それから語彙力、ヒアリング能力の向上を図りながら、日常生活の様々な場面に応じた会話表現を学び、自然な生活中国語を習得する。中国語での学生相互の対話練習を極力進める形で、感覚的に中国語を捉えられるようにすることを目標とする。また、関連する視聴覚教材から宿題を出し、学生が授業以外でも発音の練習、語彙力の強化、ヒアリングの訓練をするよう促す。
ビジネス中国語Ⅰ・Ⅱ
[ビジネス中国語Ⅰ]
日中ビジネス習慣の違いを理解しつつ、ビジネス場面で使用する中国語の語彙と言い回しを習得し、一般的なビジネス会話の基礎をしっかり身に着ける。ビジネスシーンのある視聴覚教材を適宜取り入れることで、ヒアリング能力の向上を図りつつ、特定のビジネスシーンをテーマにし、教員と学生、学生相互の対話練習を重ねていく。更に、ビジネス文章を作成する基礎知識を学び、商用メールやレターの書き方を練習し、実用的なビジネス中国語を身に着けるよう目指す。
[ビジネス中国語Ⅱ]
日中ビジネス習慣の違いへの理解を深めつつ、ビジネス場面で使用する中国語の語彙力を更に高め、ビジネス関連の言い回しを正確に言えるようにする。商談の実例をテキストとして使用し、アポイントの取得から、コミッションの相談、事業提案などさまざまなテーマに応じてビジネス中国語を習得する。リアルの商談に基づく授業を通じて、中国ビジネスの現場を体験し、ビジネスで求められる高度なコミュニケーション能力の育成を目指す。
日本語コミュニケーションⅠA・ⅠB
[日本語コミュニケーションⅠA]
社会で役立つ日本語コミュニケーション能力を身につけることを目指す。人との距離や相手の立場に配慮した、円滑なコミュニケーションができるようにする。具体的には、リスニング、作文、ロールプレイなどを通して、社会に出て必要とされる、迅速でかつ正確な会話、そして、論理的なコミュニケーション スキルを身につけていく。また、日本人の常識、マナー、距離の取り方も勉強していくことで、異文化理解も行っていく。
[日本語コミュニケーションⅠB]
日本語による高度な読解力を身につけることを目指す。学術的な書物や論文を読解するために必要な、語彙力の向上、要点把握、正確で詳細な内容把握 のストラテジーやスキルの向上を目指していく。さらには、批判的かつ論理的な表現で発言するために必要なコミュニケーションスキルも身につける。また、日 本文化を中心とした日本事情についても学んでいく。さまざまな日本事情をとりあげることで、日本人と日本社会を理解する契機とする。
日本語コミュニケーションⅡA・ⅡB
[日本語コミュニケーションⅡA]
ビジネス場面に即した日本語コミュニケーション能力を身につけることを目指す。実践的なビジネス会話、ビジネス文書作成、ビジネス知識、ビジネス マナーなどビジネスライフにおけるコミュニケーションスキルとビジネスライフの基礎を総合的に学ぶ。特に、ビジネス場面に応じた敬語使用や語の選択につい て重点的に学習し、ビジネスに対応できる日本語表現力を身につけていく。ロールプレイを取り入れ実践的に学んでいく講義である。
[日本語コミュニケーションⅡB]
優れたレポ-ト作成能力を身につけることを目指す。具体的には、論理的表現、客観的表現、根拠、引用方法、また、レポート構成などといった、より 高度なライティングスキルを身につけていく。講義では、必要な文章表現技法を解説し、その後に、受講生がその演習と反復練習を行い、ライティングスキルを 高めていく。実際に多くのレポートを取りあげ、それらを読み、参考にすることでスキルアップを図っていく。
地域連携演習A・B
地域での実践的な活動を通して地域の特質や地域課題について理解すると共に、地域のネットワークの中に身を置いて現実社会と関わりながら学ぶ意義を理解する。外国人児童・生徒の学習支援、国際理解や芸術活動体験のワークショップ、地元自治体や商工団体との連携イベント等、地域連携型の特色あるメニューを複数用意するが、年間を通じての現場での活動や集中型のイベントなど、週1コマの授業形態にこだわらず柔軟に展開する形態を取る。
自主課題演習A・B
多文化共生やユニバーサルデザイン、文化芸術等の広範な領域において、特定のテーマを定めて大学内外の組織や団体等と連携して行う実践的な活動を通して学ぶ。教員の特別研究費やイベント・シンポジウム開催費でのプロジェクトに組み込まれた学生の活動のみならず、学外でのデザインイベントや文化芸術イベント、海外でのNPO・NGO活動等のように、学生自身による自主的な企画・イベント等についても、一定の条件を満たすものについては単位認定の対象とする。
企画立案演習A・B
政策策定やプロジェクトの企画、立案のプロセス、合意形成や情報発信の手法を学び、卒業後に社会で活躍するためのキャリア形成に資することも含めた実践的な知識とスキルを身につけるための演習である。受講生数人からなる小グループによる作業を基本とし、多文化共生、ユニバーサルデザイン、アートマネジメント、地域の課題解決などの領域を中心に、課題の抽出や設定から、実施の方法、成果の評価、プレゼンテーションなどについて、実社会でのワークショップやタスクフォースといったオン・ザ・ジョブ・トレーニング方式を応用した総合的な演習とする。
スポーツ活動A・B
[スポーツ活動A]
生涯にわたりスポーツを生活の中へ取り入れていくことができるよう、健康・体力問題に関する専門的な知識を習得し健康マネージメントを確立できることを目的とし身体活動の意義について実践を通して理解する。主にラケットを使用した種目、卓球、硬式テニス、バウンドテニスを通してコミニュケーションスキルを学び、自発的に人と関わろうとする機会を提供する。
[スポーツ活動B]
スポーツや健康・体力に関する各人の興味と関心をより深く掘り下げることを目的とし対人交流ならびに円滑なチーム運営方法の学習に基づき集団スポーツの特性を理解する。主にバドミントン、バレーボール、ネットスポーツ、バスケットボール、フットサルを実施することでチームの成員が協力して行動するための、戦略、組織運営を習得する。
デザイン概論
デザインを初めて学ぶにあたって、本講義では近・現代のデザイン思想や様々なデザイン領域における試行の歴史的な変遷を通して、デザイン行為の基本となる発想や考え方を体系的に学修する。多様化する生活様式・モノづくり・情報伝達・住環境・社会システムを踏まえ、各領域(デザインフィロソフィー、プロダクト、ビジュアル・サウンド、建築・環境、インタラクション)のデザイナーとしての職能やそのあり方、活動分野、今後の展開を考える。
デザイン史Ⅰ・Ⅱ
[デザイン史Ⅰ]
本講義では、デザインの歴史を俯瞰しながら、デザインの成り立ちから現在に至るまでのデザインにおける主要な出来事や知識を学ぶことを目的とする。社会環境や技術開発、美術や文学、音楽を含む各種の文化活動など幅広い人間の営みが、様々な時代でどのようにデザインと結びつき、どのようなものが作られてきたか、それらがどのような意味を持つのかを探り、デザインの世界の奥深さや魅力を考えていく。
[デザイン史Ⅱ]
本講義では、デザインの歴史を俯瞰しながら、デザイン活動をおこなっていく上で役立つ、事象に対する視点や考え方、そこにある造形的な仕組みを読み取り、デザインとして展開する方法を修得する。歴史的な流れを紹介しながら、デザイナーにとって常識である基本的な人名やさまざまな運動、用語などを学んでいく。特に、デザイン史上に表れた人間とモノとの多様な関係のありかたを手がかりにして解説を行う。
現代デザイン論
業界の先端で活躍する複数の講師によって展開される講義である。毎週系統建てて設定されたテーマに基づき、その専門の講師が担当する。多様化するデザイン業界の状況を知り、個性あふれる講師陣の実体験や持論を理解することで、デザインの世界の幅の広さや深さ、学生本人の将来像を考えるきっかけにするための知識を深める。デザイン学部の各領域の関係性や分野の関連、デザイナーの役割、職業や職種についての知識、プロフェッショナルとしてのポリシー、デザイン実務の内容など学生にとって知られざる現実を知る。
情報処理基礎
情報社会におけるデザイン業務に必要とされる、情報リテラシー(情報の収集、分析、問題解決、発信するための能力)を習得し、デザインにおける課題解決やプレゼンテーションに応用できる能力の修得を目的とする。コンピュータによる文章作成、データ処理、および図形処理スキルを身に着けるとともに、コンピュータのハード・ソフト、ネットワーク等の基礎的な概念も合わせて学習することで、デザインの専門教育や卒業研究・制作など大学で学ぶ上で必要な知識と技術を身につける。
情報処理A・B
[情報処理A]
現代のデザイナーにとっては、外観や形状だけでなく、内部構造や機能そのものまでもがデザインの対象となる。多様な機器において、機能を実現するための核となるのは「情報処理」である。本科目では、この「情報処理」を理解し、「情報処理」の知識やセンスを活かし、現代に求められるデザインを実践できる能力を育成するための情報リテラシー教育を行う。情報処理の歴史、情報処理技術が活用される最新の現場の状況、アルゴリズムの基礎等について学習する。
[情報処理B]
プラットフォームとしてのコンピュータ/インターネットの理解、「HTMLソースを読める/書ける」基礎的理解、JavaScript等の活用、スタイルシート(CSS)による統一されたデザイン作成、サウンドやマルチメディア・コンテンツの活用手法など、ウェブデザイナーとして高度なコンテンツを実現するための情報処理的な背景を理解していく。あわせてセキュリティ・プライバシー・知的財産権について基礎から最新状況までを理解する。
造形芸術論
造形芸術のあり方を認識する為に造形作品及び作家等を具体例として紹介することで、その歴史や活動内容また現代に於ける評価や影響等を考察し、それらの造形表現に伴う技術及び技法・様式や素材等にも焦点を当て理解を深める。またそれら造形作品及び作家等に関係もしくは影響のある作品や人物、さらに古代~現代に至る美術や文化等も考察することにより造形芸術への理解を深め、現代社会に於ける造形芸術のあり方を学ぶことを目的とする。
デザイン思考
デザインの現場をはじめとして、技術開発、企業経営、ブランディング、フィールドリサーチなどの現場で有効にはたらくデザイン思考の事例を概観し、ブレインストーミング、ワークショップ、エスノグラフィーなどの方法論をとりあげて体験学習する。さらに、発想や開発に関わる、視覚化・協同・自己表現・身体化、企業経営やブランディングに関わる、領域横断・総合化・構造化・共感、フィールドリサーチに関わる、観察・参与・感情移入・仮設推論などのデザイン思考の手法を論ずる。
デザイン産業論
デザインには産業・業務としての営為と趣味ないし教養としての営為があるが、ここでは前者の観点からデザインの現状やあり方について論じていく。産業としてのデザインの領域や規模、諸特性や近年の動向、産業社会における役割やポジション、デザイン振興政策、デザイン運動、現代デザイン史などについて概括するとともに、これからのデザイン産業の展開やデザイナーの職能のあり方、デザインを核にした創造型産業の可能性などについて論じていく。
くらしのデザイン
人々の様々な暮らしの中から創造されるデザインについて、住まう・使うなどの生活行動を中心に、ヒトとモノの関係性、モノとモノの関係性がデザインの大切な要素であることを学ぶ。また、街並みや公共空間、住宅や製品などのデザイン事例から、生活者の不満・不足・願望の抽出を行うことで改善点を求め改良がなされたこと。そして、それらが新たなアイディアやデザインへ導かれたことを学ぶ。さらに、くらしの中に内在する諸問題点・課題点の発見と抽出を行い、デザインの要素・要件を導き出す生活起点発想のデザインを学ぶ。
くらしのデザイン
人々の様々な暮らしの中から創造されるデザインについて、住まう・使うなどの生活行動を中心に、ヒトとモノの関係性、モノとモノの関係性がデザインの大切な要素であることを学ぶ。 また、街並みや公共空間、住宅や製品などのデザイン事例から、生活者の不満・不足・願望の抽出を行うことで改善点を求め改良がなされたこと。そして、それらが新たなアイディアやデザインへ導かれたことを学ぶ。 さらに、くらしの中に内在する諸問題点・課題点の発見と抽出を行い、デザインの要素・要件を導き出す生活起点発想のデザインを学ぶ。
情報環境論
情報技術と社会、情報技術と暮らし、および情報技術と産業の関わりについて、電子メディアや情報処理、通信ネットワークなどの変化動向を概括しながら、情報化社会における社会環境や生活環境について、具体的な技術開発、標準化、およびマーケティング事例を含めて学習する。それらを、情報社会全体としてとらえ、デザインの役割と合わせて考えて行くことで、新しい情報化社会において、生活文化・産業に寄与できる基本的な考え方を身につける。
色彩計画論
配色がもたらす効果や実際のデザイン現場での色彩の利用法等、より実践的な理解を促すことを目的とする。色彩知覚のしくみや色の三属性、マンセル表色系といった基本事項の理解をベースとして、各色相系がもたらす心理的効果や配色のテクニック等、実際の制作に反映できる内容を修得する。加えて、印刷媒体、パッケージ、プロダクト、インテリア、都市環境等、各領域での色の使い方の代表事例を紹介しより身近なツールとしての「色」を意識できるようにする。
技術史
有史以来、道具や技術の発明に支えられた私たちの生活文化の革新史は、ものづくりの文化史ともいえる。ものづくりにおいて、人々が何を考えてきたのか、またつくられたものや思考から現代の私たちの暮らしに繋がるものは何かについて考える。本授業では、技術の進歩によって何がもたらされたのか、単なる技術的な発展に止まらず、多角的に考えることを通して、現在のものづくりやデザインへの接続点、私たちが取り組むべき問題を見出していく。
デザインマネジメント
現代社会におけるデザインの果たす役割について、消費者の動向や企業の活動実態を事例として取り上げ、デザインマネジメントの視点から製品の企画、開発、設計、デザイン、生産から販売活動に至るまでのトータルなプロセスとデザイン組織の管理、意思決定、および評価の構造を学習する。それにより、拡大するデザイン活動とその対象領域を把握し、ビジネスにおける新たな価値創造を実現するための、戦略的なデザインマネジメントの重要性について理解し、考察する力を身につける。
英語プレゼンテーション
クリエイションの意図を第3者に分かりやすく説明することを前提とした表現技法を学習する。情報の収集と発信を基本に、いかに読み取っていかに伝えるか?という視点で、情報の整理・要約・表現という具体的な作業と共に、誰に向かって発信するのかを念頭に何が重要なのかを考える。個人でも企業でもデザイナーに求められる能力の大きな部分としてコミュニケーション力が有る。この授業ではグローバルな視野から英語によるプレゼンテーションに取り組む。
デジタルプレゼンテーション
コンピュータを活用したデスクトップパブリッシングを中心に、ビジュアルデータ(文字及び文章、記号と図形、表、イラスト、写真、映像や音等)を解りやすく、正確に、無駄なく伝える手法を学ぶ演習。媒体別の表現方法の違いを意識しながら、同時に口頭でのプレゼンテーション能力も高めることを目的としている。講義、演習、プレゼンテーション実践を相互に組み合わせながら、プレゼンテーションツールを習得、特徴を把握していく中で、最適な手段、戦略を模索していく。最終的には、プレゼンテーションデータと合わせて、ポートフォリオ等を制作する。
表現技法Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
[表現技法Ⅰ]
すべてのデザインの基礎となる、造形表現に不可欠な観察力と描写力を身につけるための実習をおこなう。これにより、日常生活で触れる対象 に対しての、ものの見方を変えるための「気付き」を体得する。具体的に目にするモノを、手描きで正確に表現できるようになるために、自然なパースを理解するための観察描写をくり返して行う。基礎的な図面からの描き起こしスケッチ等も体験し、頭に思い浮かべた造形を、正確に紙に描けるようになることを学ぶ。
[表現技法Ⅱ]
造形の三要素(形・色・質感)を用いて「かたち」を視覚化する平面構成に取り組み、グラフィックデザインの基礎概念を学ぶとともに、デザインの基本となる色彩、タイポグラフィ、エディトリアルなど様々な課題制作を通じて、二次元の世界で表現法であるモノや空間の見方、捉え方を習得する。それにより、文字や色彩などの要素からなる内容が、様々なメディアに定着され、見られ読まれる事によって成立するグラフィックデザイン分野の役割を理解する。
[表現技法Ⅲ]
デザイン検討やプレゼンテーションにおいて必要なデジタルツールを用いた立体の二次元表現を学ぶ。コンピュータ上で行うデジタルスケッチをはじめとし、手描きスケッチ・写真・CGレンダリング等の加工技術を学び、デザイン開発ステージやプレゼンテーションの目的に合わせた様々な表現技法を習得する。
立体造形Ⅰ・Ⅱ
[立体造形Ⅰ]
デザイン・建築などあらゆる分野で必要とされる、基本的な立体造形力を身に付けるため、立体構成の基礎を学ぶ授業。立体造形感覚を養うため、表現方法や扱い方が異なるいくつかの素材を用いて、カービングやモデリングなどその素材に合ったアプローチの仕方を模索しながら立体作品を制作する。実際の制作を通し、平面表現とは異なる立体としての形の緊張感とバランス感覚、視点の移動による立体の見え方の変化、素材による特性、表現の多様性や展開力の重要性などを学ぶ。
[立体造形Ⅱ]
木材や金属、プラスティックなどの実材を用い、デザインに必要な素材の持つ特性を理解する事を主眼に立体的な課題創作を行う。実際にデザインの世界で形ある実在の製品を制作するにはマテリアル(素材)の選択がとても重要な問題である、自ら実材を使い素材の特性を生かしたデザインを考え、自ら工夫して物を制作する作業を行い、そのプロセスを通して、その特性、加工法、組み立て法などを理解し、今後のデザインワークの知識、経験として基礎力を習得する。
図学・製図
図学では、基本的な図形要素としての直線と角・多角形・円と円弧・うずまき線・輪転線などの平面図形と立体の展開図とその応用を学び、立体のイメージ表現のための透視投影法(一点透視図法・二点透視図法)を学習し、透視図を作図する。
製図では、三面図による立体の表現、製図の記号、寸法の記入および規則について学び、演習絵は製品の三面図を作図する。
建築図学・製図
建築設計製図に必要な図学的把握と適切な表現のための製図技術を習得する。図面の表現と意味を理解することにより、正確な図面表現力を身につけデザインを伝達する技術を獲得するとともに、図面を正確に読み理解する、図面の読解力も身につけます。図学では、図形の正確な描き方、立体の平面的表現方法について論理的に学び、製図では建築製図の諸規則等を学び、具体的事例の図面の作図等を通じて、建築設計製図表現技法を習得する。
デザインドローイング技法
空間デザインの作品表現に関わる基本的な知識と技術を学ぶ。設計課題やデザインコンペの作品制作に関わるプレゼンテーションについて、事例研究と実践的試行を通じて修得する。コンセプト表現や図面ドローイング、スケッチ、模型表現等基礎的な技法を修得するとともにその表現の可能性を理解し、説得力のあるコミュニケーションを実現する、作品表現に適した豊かな表現力を身につけることを目標とする。
描画表現
現代のデザインに関わる領域は多岐にわたるが、基本には常に造形表現というものが有る。デザイナーが心地よいフォルム、美しい形を作り提案することが大きな責務である。その基には美しく的確な描写と、造形表現力が欠かせない。観察したことの無いものを表現することは出来ないし、その造形を考察することも出来ない。そのために観察から描画へ、描画から表現、表現から造形へと磨きをかけるステップを実践する。
フォトグラフィックス
デザインのためのフォトグラフィック技法の理解を目的とした基礎的演習である。授業作品等具体物の撮影やポートフォリオ、プレゼンテーションパネルに使用する写真等、デザインプロセスのための写真撮影を中心に撮影技法を習得する。デジタルカメラ、フィルムカメラで撮影したデータを、デザインに使用するための写真加工ソフトで加工・調整し、グラフィック編集に適した加工を体験する。これらのテクニックを習得するために作品制作を行う。
デザインCAD
3次元形状のモデリング手法(フィーチャベースモデリングやブーリアン演算)を理解し、CADによる造形技法(モデリングプロセス)、レンダリング(マテリアル、カメラ、照明)やアニメーションによる表現技法(コンピュータグラフィックス)、および3Dプリンターによる造形技法について学ぶ。演習では、介護福祉機器、プロダクト製品、3次元キャラクター、インテリア、建築模型など幅広いデザイン領域に展開できる基礎的なデジタルスキルを習得する。さらに、3次元CADデータの管理、運用、活用についても学ぶ。
生活環境論
人の知覚・機能は一様ではない。様々な要因によって機能・特性が異なる場合が多々あり、生活に支障が生じた状態が「障がい」と呼ばれる。人の多様な特性や障がいについての解説と、当事者ゲスト講師からのお話などを通して、異なる特性を持つ人の生活環境における様々な状況やバリアの課題を探り、日頃当たり前だと思っていたことが当たり前でないこと、デザインに何ができるか、などについて考察する。講義を通じて「相手の立場に立って理解し配慮する」というデザインの基本スタンスを習得する。
生体機能論
できるだけ多くの人にとってより良いモノや空間をデザインするためには人間の差異や変化について幅広い知識を持ち、人間の持つ種々の特性について理解を深める必要がある。この授業では人間工学や人類学の観点から人間の形態的特徴、感覚・知覚の特性、それらの環境に応じた変化、加齢による変化、各地域における差異等の既存データや知見を基に、様々なデザイン活動において必要とされる見識を深め、ユニバーサルデザインへ繋がる考え方を養う。
ユニバーサルデザインⅠ・Ⅱ
[ユニバーサルデザイⅠ]
能力や年齢・文化・性別などの違いを越え全ての人に適合させることが可能な製品・サービス・環境を目指すユニバーサルデザインの理念を実現するために必要な考え方や、どのようなことについて配慮をすれば良いのかを学び、具体的に進めるためのプロセス・手法を実践的に習得する。演習においては日常生活における人・物・空間などの事例をとらえて、様々な特性を持つ人の視点に立って調査・検証を行い、問題を発見し、課題解決に向けた考察、提案を行う。
[ユニバーサルデザイⅡ]
異なる特性を持つユーザーを想像や表面的に理解するのではなく、デザインの対象者としてチームメンバーに迎えるユーザー参加型演習を行う。行動を共にして生活の一部を観察する中から、対象者の行動や身体の特性の理解、気持ちの共有、課題や潜在的なニーズの発見から、解決策となるデザインを考え提案を行う。演習を通じて、全てのデザインの基本となるユーザー観察・分析の手法、人間中心デザインのプロセス、ユニバーサルデザインの解決手法について体得する。
人間工学
人間にとってよりよいモノや空間をデザインする際に必要となる人間工学の概念や手法について学ぶ。人間工学に関する研究の歴史的背景や現代の企業における応用例などを通し、使用者を中心に据えた製品や空間について企画・検討する力を養う。また、人間工学分野で活用されている各種の測定手法や設計時に使用される既存データに関して、生物学的側面および心理学的側面から概説した上で、その具体的な取得の手順についても解説する。
フィッティングデザイン
使用者が個々に持つ身体的特性や心理的特性に道具や空間のデザインをより適合させるため、多数の使用者を想定するのではなく個人の使用を想定するというフィッティングデザインの概念や実現するための手法について学ぶ。既存製品を例にフィッティングデザインとユニバーサルデザインの概念の違いおよび共通する部分について理解を深め、さらに個々の特性・状況を捉えるための人体寸法、姿勢・動作、心理反応、生理反応等のデータ取得方法について習得した上で、それらのデータをデザインに活かすための対応手法について学ぶ。
健康・福祉のデザイン
超高齢社会にあって人は今まで以上に健康・福祉に向かい合って生きていくことになり、健康・福祉を支える機器の重要度が増している。また環境の変化や人々の生活の変化などから新たなニーズが生まれ、技術進化とともに様々な機器が開発されている。講義では健康や福祉に関する代表的な製品や新しく開発された製品を例に取り上げて、社会的背景、開発プロセス、製品の特徴、使用状況の実際を理解する中から、社会と人と製品とのデザインの関係を考察し、プロダクトデザイン開発に必要な要件について学ぶ。
基礎演習A~F
[基礎演習A]
デザイナーに必要な幅広い知識と総合的な判断力、豊かな人間性と創造性を養うためデザインの基礎を学ぶ演習である。ここでは、「産業としてのデザイン」「生活におけるデザイン」「人間の特性とデザイン」「コンピュータによる造形デザイン」「デザインの歴史的変遷」「情報のデザイン」などデザインを論理的にとらえるため、初めに、我々の生活に内在する諸問題を明らかにして、その解決方法を導きだす考え方を学ぶ。次に、製品・器具・道具などについてその操作などから内在する諸問題を導き解決方法を明らかにする考え方を習得する。
[基礎演習B]
プロダクトデザインの目的、デザイン方針の立て方、スケッチ描画やモデル制作の基礎的な手法、およびプレゼンテーションまで、一連のデザイン作業の概要を体験する。主に人間が使う道具を教材として、体に触れる部分はどのような形状が機能的で、美しく、使いやすく、そして心地良いのかを考察し、それらを実現するために必要な考え方や、どのようなことについて配慮をすれば良いのかを学び、プロダクトデザインの要点を習得する。
[基礎演習C]
「ビジュアル・サウンド」領域を学ぶための基礎として、まず「グラフィック」と「サウンド」に関する専門科目への展開を紹介した後に、主として「映像」関連の専門科目を学んでいくための基礎を演習によって学ぶ。具体的には、三次元CGの基礎概念とCGアニメーション制作のワークフローについて、モデリングと動きの設定、ライティングや質感設定を経て最終的にレンダリングによって動画ファイルに仕上げるまでの工程を学ぶ。加えて作品の演出法やカメラワーク等、映像表現全般に共通する基礎的なテクニックについても学習する。
[基礎演習DⅠ]
建築・環境設計実技のスタートとなる最も重要な演習のひとつである。都市の中心部にある具体的な公園敷地において、機能が限定されている小規模な公共施設物、複数の機能が含まれている中規模公共施設物、そして多様な機能を有する私的単体施設物という3つの課題に対する設計行為と各自がデザインした作品の発表を経験して、計画理念の重要性とプレゼンテーション(相手にわかる発表行為)としての製図の役割を知り、空間デザインの厳しさと楽しさを学んでいく。
[基礎演習DⅡ(2年前期のみ)]
基礎演習DⅠでの学習を展開し、建築・環境に関する基礎的な空間構成の手法と、それらの表現方法を修得することを目的とする。建築・環境の空間構成に関する基礎的な演習課題についての検討・計画・設計と、それらの作品としてのとりまとめ、プレゼンテーション等を通じて、建築・環境に関する設計の基礎知識、基礎技術を修得するとともに、設計意図を模型、図面等により表現するための基礎技術を修得する。
[基礎演習E]
人間の行動を的確に捉え、意味づけすることで、製品やシステムと有機的に結びつけることを目的とするインタラクションデザインについて、ユーザー(ヒト)に働きかけるデザイン対象(モノ)としての「デジタルエレメント」をテーマに、自らの手で制作する基礎的な電子工作を含む演習を通してその概念を学習する。それにより、ハード(外観デザイン)とソフト(インターフェースデザイン)の関係性に配慮した人間中心設計の基本的な思想を理解する。
[基礎演習F]
日本の伝統建築や伝統工芸に関する知識と技術の概要を学習し、匠領域の学びに向けた基礎的な演習を行う。伝統技能の初歩的体験を通して、日本の風土に合った素材や技法、デザイン、さらに「ものづくり」と向き合う姿勢について学ぶ。日本の伝統の上に、新しい空間やデザインを創出し、各産業分野と協働して展開するための素養を身につけることを目標とする。
アニメーション基礎
<ものに生命を吹き込む魔法>としてのアニメーションの基礎を学ぶ。手描きアニメーションにおけるキャラクターの動きがどのように設計され映像的シーケンスとしてどのように実現されるかを、作画を通して体験することによりCGやFLASHなど様々な映像手法へと応用可能な<動きのデザイン>の基本原理を習得する。描いた原画を中割りして動きをつけてゆく基本的な作画工程の実習に加え、ストップモーションやピクシレーション等手描き以外のアニメーション技法についても体験的に実習する。
建築デザイン論
建築デザインの実現にかかわる様々な要素、技術及びそれらの背景となる思想について学び、建築デザインの理解や設計に生かすことを目的とする。近代から現代を中心とした具体的な建築物の事例を周辺環境とのかかわりや構造形式、機能との関係など、多様な視点からの分析によって学習することを通じて建築デザインへの理解を深めるとともに、建築を設計する際に考えるべき課題とそれらを具体的に空間に反映する方法・手法について学ぶ。
素材加工演習a・b
日本の伝統工芸・伝統建築に使用されてきた素材あるいは現代的な素材を知り、それらの特性に合わせて技法を応用し、作品を制作することで、素材に応じた造形を学ぶ。鍛金、鋳金、彫金、陶芸、ガラス、プラスチック、木工芸、染織の8技法の中から選択して体験することで、その素材や技法の魅力を発見することを目標とする。
デザインコンセプト論
デザイン作業のなかでコンセプトの立案は特に重要である。デザインの目的・意味を確認し、独りよがりではなく、人々に貢献するコンセプトをどうやって生み出すのか、その考え方を学ぶ。また、発想・アイディア展開については感覚的に行われる場合が多い。この授業ではアイディア展開について、科学的な側面からの考察に基づいた様々な手法を体験学習する。思い付きを待つのではなく、意図的に要求に応えるコンセプトを生み出す手法を学ぶ。
グラフィックデザイン概論
グラフィックデザインの歴史的な背景や構成要素である造形や概念を踏まえ、具体的な事例を通してCI・VI・パッケージ・エディトリアルなど各専門領域の果たすべき役割や最近のデザイン動向について概説し、紹介する。学生自身がそれらをヒントにして、グラフィックデザインによって視覚化された数多くの情報を理解できるようになることで、多様なメディアにむけた様々なデザイン活動への取り組みに応用できる力を身につける。
映像デザイン演習Ⅰ・Ⅱ
[映像デザイン演習Ⅰ]
制作手法や使用ツールの違いで2D系と3D系に大別されるCGアニメーションについて、それぞれの特徴を生かした制作技法を学ぶことで専門的な映像制作への理解を深める。<2D系>としては、レイヤーワークによるアニメーションやモーショングラフィックス、モーションタイポグラフィーの制作手法、<3D系>としては、骨格構造(スケルトン)を用いたキャラクターアニメーションの制作手法を学ぶ。最終課題として<2D/3D>いずれかの手法を選択しオリジナルのショートムービーを制作する。
[映像デザイン演習Ⅱ]
<映像デザイン演習Ⅰ>での理解と経験を踏まえ、さらに高度で実践的な映像制作技法を学ぶ。実写素材とCGの合成手法やフォトリアルなレンダリング手法、映像の編集・加工技術などを学びながら、課題制作を通してアイデアの立案から演出、編集までの一連の映像制作の流れを習得する。映像分野への進路選択を視野に入れた実践的なトレーニングに重点を置きつつ、既存の技術にとらわれない斬新な映像表現を開拓できる構成力の開発を目指す。
映像撮影技法
実写撮影の基本となるビデオカメラと照明機材の扱いを学習する。スタジオ撮影、オープン撮影それぞれにおけるカメラのフレーミング(構図)やレンズ(画角)の選択、移動撮影が生み出す効果、あるいは照明による演出効果の違い等について実習を通して検証する。さらに映像編集のセオリーと多彩な視覚効果を生み出すための合成手法を体系的に学ぶことで、断片としての撮影素材からひとつの作品が成立するまでのプロセスについて包括的理解を深める。
サウンドデザイン
人間の「聴覚」について学び、マルチメディアの重要な要素であるサウンドメディアの理解と活用を目指す。具体的には、(1)音響学と「聴覚」とディジタルオーディオの基礎の理解、(2)サウンド・プログラミング環境を活用したサウンドの編集/操作、(3)サウンド・プログラミング環境を活用したアニメーションの自動生成、(4)音楽編集/制作ソフトの効果的な活用、(5)音楽演奏情報MIDIやインターネットや映像メディアとの結びつき、などを学ぶ。
インタラクションデザインA~C
[インタラクションデザインA]
ウェブやゲーム等のインタラクティブなデザインを題材に、コミュニケーション表現技術と、そのインターフェイスのあり方を考察し、体験的に理解する演習である。Adobe FlashやHTML5、JavaScript等のインタラクティブな表現を実現するツールを扱って、参考例を挙げて構築の方向性を考察しながら、各自でアイデア・コンセプトを模索し、最終的には、画像や映像、音といった要素を扱って、ウェブサイトやウェブアニメ等、インターネット配信に対応した表現技術を習得する。
[インタラクションデザインB]
インタラクティブな表現を扱って、アニメーションやゲーム、Webサイトデザイン構築のための技術の理解を深める演習である。インタラクションデザインⅠで習得したアニメーションやゲーム制作技術に加えて、ActionScriptやHTML5、JavaScript他、インタラクティブな表現を実現するスクリプト制御を扱うことで、さらに高度なインタラクションの実現を目指し、ゲームに留まらず、インスタレーション制作のためのコンセプトワーク、アイデア具現化のプロセスも並行して理解・考察していく。
[インタラクションデザインC]
新しい製品・サービスの開発や、新しいエクスペリエンスを産み出す上で、重要となるインタラクションをデザインする能力の育成を目標とする。インタラクションデザインを構成する諸要素を学習して基礎的な知識を得るとともに、インタラクションデザインを効果的に用いる特徴的なアート形態である「メディアアート」について学習することで応用力を身につける。インタラクションデザインの要素を含む、新しいプロダクト、新しい空間演出、新しい広告宣伝形態等を手掛けることのできる人材を育成する。
ゲームデザイン論(領域5)
人類は、長い歴史の中で多くの「ゲーム」を発明し、改良してきた。ゲームは素朴な子供の遊びから、高度な技能や智恵を駆使する洗練された娯楽まで多種多様である。特に現代においては、携帯端末を含むコンピュータやネットワークによって実現される新しいタイプのゲームが定着し、大きなビジネスを形成している。これらの多様なゲームの中から、特徴的なものを選び、それらのルール、歴史、普及状況、社会への影響等について学習するとともに、ゲームに関連する様々な理論、科学に触れることにより、ゲームをデザインする能力と、ゲーム性を活用して魅力的なデザインを生み出す能力を身につける。
ランドスケープ計画
20世紀も後半に入り地球規模での環境を考えなくてはならないことがようやく周知されてきた。21世紀は、ユニバーサルで多様性を持つ循環型の世界の在り方が問われています。このような視点に立って、自然と文化両面における指標である景観(ランドスケープ)の価値を正しく理解し、ランドスケープの基本的な考え方とランドスケープデザインの計画に関する方法論を古代から中世、近代、現代にいたるまで通時的、地中海地域からヨーロッパ、アフリカ、インド、中国、日本にいたるまで共時的に学んでいく。
空間計画
建築の計画・設計に必要な基礎的知識について、次の3点を主な内容として学ぶ。まず気候や地形などが、そこに成立する都市や建築におよぼす影響や、計画上注意すべき点を確認する。次に計画と設計のプロセスについて、空間の形態と機能、寸法と規模の関係といった観点を含めて学ぶ。そして、空間形成のエレメントの設計について、人間の知覚と行動の特性も交えて、具体的事例を通して紹介する。
インテリアデザイン論
私たちの生活の周囲をかたちつくる空間としての環境や「住まいの道具」を対象として、その意味・役割を知り、素材や製法などのデザインの基本作法を考えていく。インテリア計画に必要な法的知識や人間工学を学び、最新事例からトレンドを研究したり、実例をもとにさまざまなトレンドや設計の勘所を理解していく。ここでは必然として生じた歴史と流行を系統建てて身につけ、常に時代に影響されてきた空間デザインの姿を知る。
空間演出計画Ⅱ
空間演出計画Ⅰで学んだ、初源的な空間構成要素である色・光・音の空間演出計画を基にして、住宅やパブリックスペース、商環境、店舗内空間のディスプレイを考えていく。また作庭・緑について基本的な知識を習得する。日々進化を遂げる空間演出の先端を具体的な事例をもとに解説し、その考え方と手法を学ぶ。インタラクティブな演出や映像、水、匂い、グリーンなど五感で感じる空間のあらゆる演出を学び、演習に活かせる知識を習得していく。
空間演出演習Ⅱ
空間演出計画Ⅱで学んだ知識・考え方・手法に基づいて、空間演出のデザイン演習をする。高度な演出技術を検討し、美しさのメカニズムや演出効果にこだわって新しい空間表現や他分野に通じる先端的空間表現にエクスペリエンスな演出に挑戦していく。コンセプトを表現するための演出を追求し、日進月歩の技法を研究していく事、提案時には伝える事が困難な演出をいかに表現するかというプレゼンテーションについても議論していく。
地域産業デザイン論
地域産業の概況や発信型、集客型など地域デザインの枠組みを概観しつつ、地域振興・産業振興に果たすデザインの意義や可能性への理解を深める。地域資源の発掘・活用からの産業システムや連携システム構築のシナリオや、デザイン活動の活発化等を通じた地域振興のデザインの方法・プロセスについてケーススタディーを中心に論じていく。近年重要性を増すコミュニティビジネスや起業支援・インキュベーション、地域ブランドなどにも視野を広げていく。
商品戦略論
消費社会の変遷や現在の諸特性について理解を深めるとともに、生産から流通、小売りに至る商品流通の基本的な仕組みなどを概観する。デザインオリエンテッドな新商品企画、商品リサーチや市場分析の基本的手法や企業のブランド戦略、デザインマーケティング、セールスプロモーションの実際を、大手企業や中小企業、生活用品や業務機器等のケーススタディーなどを通じて学んでいく。国内産業を中心に扱うが、欧米市場やアジア諸国への展開も視野に入れていく。
ものづくりのシステム
社会生活に欠かせない「もの」の意味、価値を「ものづくり」という視点で、プロセスや取り組み方など多角的に考察し学習する。客観的にどんな流れになっているのか?という仕組みを知ることと同時に、どんな意思を込めてものづくりをするのか?そしてその意図をプロセスの中でどのように一気通貫させてメッセージを劣化させずに使い手に届けることができるのかを考える。取り上げるテーマは地場産業、伝統工芸、少量生産、大量生産、特注物等。
木のデザイン
日本人は昔から木の家に住み、木を用いた家具や道具などの木工芸品に囲まれて生活してきた。木には様々な種類があり、色、香り、表情、性質などが異なっているが、先人たちは木の特性を活かして木工芸品を作ってきた。木を使い続けてきた生活環境と素材の特徴を理解し、今日まで受け継がれてきた木工芸の技術を学ぶことで、木のもつ魅力を引き出す、新しいデザインについて考える。
移動のデザイン
今日におけるパーソナルトランスポーテーションの代表となっている自動車を中心に移動機器についてのデザインを学ぶ。具体的な進め方としては、現在の社会で使われている既存プロダクトへの理解を深めながら、それらの背景にある意義や課題を共有し、分析と立案のプロセスを通して新たな問題解決や価値を個々に提案させるとともに、移動機器特有の機能、構造、レイアウト等に触れながら、造形やデザイン表現の技法に関する学習を行う。
プロダクトデザイン演習Ⅰ~Ⅱb
[プロダクトデザイン演習Ⅰ]
ドライヤーなどの家電機器を題材に、製品デザインの入門的な演習を行う。市場調査、機能・構造の理解、コンセプト立案、アイデア展開、モデル製作・検証、プレゼンテーションに至る製品デザイン開発のプロセスを体験し、プロダクトデザイン開発に必要な知識とスキルを習得する。
[プロダクトデザイン演習Ⅱa]
製品のデザイン開発を進める上での基本的な情報収集、分析、整理に加え、具体的な検討内容や方法、プロセスについて、課題演習を通じて体験的に学ぶことを目指す。特に、設定したユーザーの心理や行動、ライフスタイル、価値観などへの理解を元に発想し、ふさわしい仮説を立てて演習する。何が求められているかに応える側面と、気がつかなかったけれど欲しかったと思えるような新しい価値を発見し、提案できるような柔軟な発想とその具現化を目指す。
[プロダクトデザイン演習Ⅱb]
製品デザインの基本的な方法を学ぶ。具体的には既存プロダクトの体験、コンセプト立案、アイデア展開、デザイン表現、プレゼンテーションなどのプロセスを通し、新たなデザイン価値の創造と提示を目的としながら、試乗や分解/組み立て、グループワークによるコンセプト立案、スケッチやモックアップ作成等、課題演習を基本とした体験的な学習を行う。この科目では例えば製品のニーズ開拓やシステム提案などをテーマとして取り扱う。
コミュニケーションプロダクツ
IT化により急速に進んだテクノロジーをどのようにして人間生活の充実に役立てるのか、そのニーズ開発が重要である。すでに技術は消費者のニーズを超えている部分も多く、現在の延長線方向の技術開発では魅力的な製品を生み出すことが難しい。デザイナーには、人間の願望を見直し、隠れている要求を発見する力が求められている。人とモノのコミュニケーション、人と人のモノを通してのコミュニケーションを考えることにより洞察を深める。
キネマテクス
本講義では、動きを伴う玩具やゲームマシン、ロボットなど物理的な動きが必要となるプロダクトデザインやインタラクションデザインでの表現手法として、メカニズムの基礎を修得することを目的とする。教材とテキストを併用した体験学習を通じて、リンク機構やカム、歯車などさまざまなメカニカルな動きの特徴と動力伝達の仕組みを理解することにより、デザイン対象物を自由自在に運動表現できる知識の修得と思考力を養う。
インターフェイスデザインⅠ・Ⅱ
[インターフェイスデザインⅠ]
日常生活で用いられる家電製品や通信機器、公共機器の情報化や高機能化が急速に進んでおり、それらの操作方法も大きく変化している。ユーザーがわかりやすく、使いやすい製品機器を提供することがデザイナーにとって重要な課題のひとつとなっている。本講義では、具体的な事例を取り上げながら、使いやすいユーザーインターフェイスの実現に必要な要素技術の理解と、それらを活用したデザイン手法の基礎を修得してもらう。
[インターフェイスデザインⅡ]
本講義では、生活機器と生活環境におけるインターフェイスのデザイン手法の応用力を身につけることを目指す。各種機器や環境でのユーザーインターフェイスをより分かりやすく使いやすくするために、ユーザーの行動分析からアイデア発想を行い、ペーパープロトタイピングに至るまで一連のデザインプロセスを理解してもらう。そしてその結果に基づいて、魅力的で親しみやすさの感じられるインターフェイスデザインを提案してもらう。
映像技法演習
ビジュアルコミュニケーションという視点から、制作者の意図したメッセージを観客に確実に伝達するための映像制作上のルールについて講義と演習を通して学習する。具体的には、広告表現において中心的な役割を担うCMを例に、業界で活躍する一流演出家を招いた講義によってプランニングから収録、編集に至るCMの制作過程とその要点について理解を深める。演習作業としてはシナリオとストーリーボード(絵コンテ)の制作法について学び、自作のオリジナルシナリオに基づいた作品制作を行う。
グラフィックデザイン演習A・B・C
[グラフィックデザイン演習A]
授業の前半では、グラフィックデザインの基礎についての理解の深化を目的に、デジタル媒体に向けたコンピューターを活用した表現方法について、形と色を用いたイメージを視覚伝達方法を学ぶ。授業の後半では、ショップで扱うブランドのトータルイメージの表現・演出をテーマとして、人々の印象に残る店づくりを、基本と実用の両面から、市場調査を含め視覚伝達を基盤とするパッケージデザイン、CI・VIデザイン等トータルデザインのプランニングや課題制作による応用的手法を学ぶ。
[グラフィックデザイン演習B]
グラフィックデザインについて、漠然と表現するのではなく、「何のために」「誰に」「何を」伝えるかというデザイン本来の目的性を踏まえた学習を第一義とする。「ビジュアル・セルフプロモーション」をテーマに、自分を知らない第三者に自分を伝えるグラフィックツールづくりを課題とする。文字、レイアウト等の基礎的演習後、「自分」を表すシンボルマークとそれを展開したステーショナリー類と自己紹介のためのリーフレットを制作する。手書きでのイメージ展開過程を重視し、客観性をもった表現力と考察力を修得する。
[グラフィックデザイン演習C]
ブックデザインを通して、調べる→考える→つくる→伝える、というデザインのプロセスを体感するとともに、企画とアイデア出し、編集、イラストレーションづくり、文字組みとレイアウト、印刷、製本など、グラフィックデザインに必要な基礎力を身につける。すぐれたブックデザインから色・かたち・コンテクスト・構造・物語・ユーモアなどをまなび、みずから編集およびデザインをおこなうことで、さまざまな局面に応用できる構成力を養う。
メディア数理造形演習
「サウンドデザイン」で学んだサウンド/音楽のプログラミングを発展させて、聴覚と視覚の両方をアルゴリムによって生成するデザイン手法(数理造形)を学ぶ。具体的なテーマとして、(1)サウンド・プログラミング環境によるリアルタイム・マルチメディア生成、(2)物理法則/フラクタル/カオスなどを活用した数理的な「美」のデザイン、(3)自然界の物理量や人間の身体動作に対してインタラクティブに反応するシステムのデザイン手法、(4)ビジュアル・プログラミング環境によるグラフィック生成とネットワーク連携、などを学ぶ。
メディア産業論
様々な産業において、メディア技術の進展によってどのような変化が起きたのか、ということについて学ぶ。そして、それぞれの産業における具体的なデザイン上の課題を題材にして、メディアを活用したソリューションの提案を行う。学習の題材として取り上げる業界は、楽器等を扱うプロダクト業界、紙媒体やWEB媒体を扱うグラフィックデザイン業界、空間のデザインを扱う展示業界、様々なメディアを駆使して広告、広報、商品企画を行う広告代理店等である。なお、本科目は文化政策学部の研究分野との接点を持つことから、授業の運営において文化政策学部との連携も行う。
インタラクティブプロダクト演習(領域5)
本科目は、基礎演習の延長線上に位置する科目として、電気回路、プログラミング、メカトロニクス、デジタルファブリケーション、ユーザインタフェース等に関する基本的な知識を学習する。また、これらの学習した知識を活用して、インタラクティブな要素を持つ具体的な工作やサービス等について、学生が自ら、企画、設計、製作、評価、ドキュメンテーション等の作業を行うことで、インタラクティブなシステムを構築する能力を体得的に身につける。
環境計画
地球環境問題、エネルギー資源の枯渇という地球規模の課題から、持続可能な社会形成、快適な室内環境形成という身近な課題まで幅広く取り扱い、建築環境的側面から建築・デザインの知識・技術を学ぶ。光・色・熱・空気・水・太陽・風・音などの人間生活を取り巻く自然環境と建築環境とを融合させた設計・デザイン手法、パッシブデザイン・再生可能エネルギー・燃料電池などの省エネ・創エネ・蓄エネの観点から環境に配慮した設計・デザイン手法を習得する。
建築CAD
建築設計デザインの表現手段としての、CAD(コンピュータ製図)について、基本的な知識と技術を習得することを目的とする。建築CADソフトを使用しての実践的な演習を通じて、CADソフトについて、図面作成手法・作図作法を学習し、基本的知識と表現技術、プレゼンテーションワーク技術を身につける。最終的にはCADソフトを使用した作図、プレゼンテーション資料作成によって効果的な設計表現が自由自在に可能となることを目指している。
都市デザイン論
都市・地域とその環境について、具体的事例を通じて学び、デザイン手法を身につけることにより、良好な都市・地域環境、生活環境の創造に生かすことを目的とする。都市や地域、生活環境をその構成や成立背景等様々な視点から理解し、また、それらの成り立ちの原理や手法を学習する。これらの学習を通じて、都市・地域の景観や生活環境づくりに際し、考えるべき課題を見極め、それらを計画に反映する方法を考察していく。
世界建築史
私たち人類が日常生活を送ってきた都市・集落には様々な形式をもつ建築が存在してきた。ランドスケープ・都市・集落・広場・公園・街路・建築・インテリアなど大小の規模をもつ空間を対象に、古代から現代にいたる世界の多彩な空間造形の歴史を俯瞰する講義である。受講者はある建築形式がいつどのようにして生まれ、使われてきたか、また各時代の背景となる社会的、地域的条件との関係などを探究し、現代社会における意義を考察する。
モノ・コト論(領域2)
豊かで快適な暮らしの為のデザインとは、いわゆる製品に代表される「モノ」のみならず、それらを通して得られる経験や物語と言った「コト」が重要な位置を占めている。そんなモノ・コトについて考え、新しい価値を提案して行く上で必要な考え方や技術、手法についての基礎を学ぶ。人と物とそれを取り巻く生活環境との関係を基本に、人々の生活に潤いを与えるデザイン提案の為の基礎的能力の獲得・向上をモノ・コトの両面からはかる。
音楽情報科学
「メディア数理造形演習」で学んだマルチメディア・プログラミングを発展させて、「インタラクション」領域での作品制作に繋がる、センサ群とヒューマンインターフェイスを活用したインスタレーション/パフォーマンスなどのメディア・アートへの展開を目指す。あわせて、(1)聴覚/視覚の融合とマルチメディア錯覚、(2)メディア心理学実験と認知科学、(3)音楽情報科学の世界先端の研究、(4)作曲/編曲のための音楽理論・コード理論についても紹介する。
エンターテイメントデザイン
五感を刺激するエンターテイメントシステムを題材に、未来のコミュニケーションメディアのあり方を考察する講義と演習で構成する。メディア・アート、映像産業・ゲーム業界、そして広告の現場で展開する、ゲーム、ウェブ、映像、マンガなどのエンターテインメントシステムの最新事例を題材に、自分で実現するためのフローチャート、シナリオ、コンテ等を制作し、実践していく。実現するためのツールの開拓も含めて、その表現技術の可能性を探り、自由でオリジナルな発想でアイデア・コンセプトを考察する。
スペースインタラクション演習
パブリックデザイン、商業環境デザイン、情報デザイン、パブリックアートなどにおけるインタラクションの事例から、公共と個人、ICTと空間、場所とメディア、都市と芸術などの相互作用を考察し、フィールドワークによって地域の課題を発見した上で、複数のデザイン領域(空間、メディア、プロダクト、エクスペリエンスなど)が融合した解決案をデザイン提案する。中間でのクリティックを含めて提案に対する講評を十分に行い、提案と評価の相互作用も活性化させる。
設備設計
低炭素な社会づくりとサスティナブル建築の実現に向けた省資源・省エネルギー化を図る最先端の技術・システム理解し、建築・デザインの立場から快適な環境を創造する為の建築設備の知識・技術・設計手法を学ぶ。建築における意匠・構造・設備との関わりから建築設備の役割と責任を学び、給排水衛生設備・空調換気設備・電気設備における基礎知識や設計・デザイン手法、並びに建築設備における実務や建物の運用管理まで幅広い知識と技術を習得する。
構造力学Ⅰ・Ⅱ
[構造力学Ⅰ]
建築物や工作物・道具などの設計に必要な、デザインのための構造力学の基礎を学ぶ。なかでも建築デザインにとって、力の流れを直観的に感じ取る構造的なセンスは欠かすことができない。集中荷重や等分布荷重等の簡単な荷重に対する片持ち梁・単純梁・トラスなどの基本的な静定構造物の応力を算定し、安定・不安定や形体・サイズ、或いは力の釣り合いなどの直観力を養う。また、形態と力学的要素の関係を、多くの実際の構造物をみることで理解する。
[構造力学Ⅱ]
建築構造物の大部分は、力の釣り合いのみで応力を求めることができない不静定構造物である。構造力学Ⅰで学んだ静定構造物は直観で力の流れを捉えることができるが、複雑な形態を持つ実際の建築物を力学的に直観で捉えることは難しい。まず、外力に対するフレームの力の流れを実感するために、外力によって構造物がどのように変形するか視覚的に理解する。そして、たわみ角法や固定法の原理を学び、手計算によって応力を求めることで不静定構造物の力の流れに対する感覚を養う。
構造計画Ⅰ・Ⅱ
[構造計画Ⅰ]
空間設計の基礎知識として、構造物の構成法や骨組みの特性を理解し、デザインの表現手法としての構造計画を学ぶ。木構造・鉄筋コンクリート構造・鉄骨構造やハイブリッド構造等の構造種別の骨組み構成を視覚的に捉え、デザインと構造計画が密接に関係していることを理解する。また、教材として多くの著名な建築物を構造的視点で見ることによって、デザインと構造の関係性を理解し、時には実際の現場を訪問・観察することでさらに理解を深める。
[構造計画Ⅱ]
先端的な建築物の実例を通して、デザインと構造計画の関係性がいかに重要か理解を深める。ロングスパン構造・超高層・免震構造・制振構造といった先端的な技術の仕組みを理解し、設備計画と合わせたエンジニアリングの重要性を学ぶ。また、近未来の地震・津波による大規模災害に備えるため、地震のメカニズムを知り、先端技術の有効性を学ぶ。さらに、全体とディテールの安全性を考えたデザインをすることが、デザイナーとしての責務であることを学ぶ。
地域計画論
行政施策としての「計画」の概念を論じるとともに、様々なジャンル別の地域計画の考え方を理解する。特に、都市や農山村など地理的な立地条件の違いや、歴史的経緯などを踏まえた地域計画を概説し、そこで果たしてきた「計画」の意味、主体、可能性と限界などについて、具体的な事例を取り上げながら考える。また、戦後日本の国土・地域・都市の計画の系譜をたどり、その延長線上で、環境、自然、歴史・文化などの今日的課題に対応した地域計画論の方向性についても言及する。
空間・住居論
住まうこととは…古代より現代に至る空間概念の系譜をたどりながら、住まうことと、空間のあり様について考察してゆく。このような視点に立ち空間について学習・考察することによって、これから切り開くべきあらたな空間の可能性を模索する。住居は建築家にとって入門であり、終生の課題とも言われる。住まうことの本質を問い、現在のあり様を問い、そしてこれからの時代は何を求めているのかを学習してゆく。
プロダクトデザインプロセス
デザインを製品として具体化して行く上で必要となる要素を学習する。「家電」「通信機器」「生活設備」「自動車」等、様々なプロダクトデザイン分野を想定し各々の特徴ある業務プロセスや表現技術、専門知識、必要とされる技能などを中心に製品デザイン現場の実際を学ぶとともに、関連する国内外の市場情報や文化情報、技術情報等の紹介も行う。将来の進路選択も視野に入れて、デザイン業務の現場に於ける実際の作業内容や作業環境への理解を深める。
インダストリアルグラフィックス
都市空間の中のサインや看板などに書かれている文字標識やマークデザインの扱い方、工業製品であるパッケージ、バイク、電車、スポーツ関連機器などの色、文字、模様のグラフィックデザインを紹介・解説した上で、それらの社会的背景や文化、時代などを比較・考察する。それにより、プロダクトデザインや建築から都市空間までの、広い人間の生活環境に及ぶグラフィック領域と諸分野と密接の関わりについて理解し考察する力を身につける。
建築法規
建築基準法及び関連法規について、必要な基礎的知識を学習するとともに、建築士として備えるべき社会的役割と責任を理解することを目的とする。将来一級建築士取得を目指し、建築設計や監理の建築活動に携わる者にとって必要な知識である建築基準法並びにその関連法規等を身につけるとともに、我が国の建築行政と建築関連法規の体系とその背景を把握することにより、建築士として備えるべき社会的責任を理解し、実社会で活躍する人材を育成する。
施工計画
設計図に表現された建築物が、どのような手順で施工されていくか、工程図・準備工事・仮設工事・土工事・基礎工事・躯体工事・仕上げ工事等基礎的な知識を習得する。施工プロセスにおける施工計画の重要性や施工管理の方法、施工技術の概要を学ぶ。代表的な工事種別である「鉄筋コンクリート工事」および「鉄骨工事」の品質管理・工程管理・安全管理等の概要や施工技術、さらに建物保全と長寿命化、環境配慮、引渡しとアフターケアについても横断的に学修する。
建築材料
建築を構成する、木材・石・煉瓦・コンクリート・鉄・アルミニューム・ガラス等のさまざまな建築材料の基本的な性質を学ぶ。建築空間を適切に構成するためには、各種素材の特徴を知りその性質を生かす必要がある。そのためには、材料の物理的特性を理解しなければならない。「鉄筋コンクリート構造」等、素材の長所の組み合わせによって特徴ある空間が構成されることを知り、さらに素材の視覚的な特徴、肌ざわりなどの特性とその効果的な利用方法について学ぶ。
建築設計演習Ⅰ
基礎演習DⅡでの体験を展開して、より多様な用途の建築の設計に取り組む。演習は前半と後半から構成されており、前半は個人で進める課題として、設定した複数の用途の中から一つを決定して、単体の建築物を設計し、後半ではそれらをまとめてグループで一つの複合用途の建物として再構成してデザインを行う点に特色がある。建築の用途として、不特定多数の人が訪れる施設を設定することによって、それらに必要な諸室の配置についても学ぶ。
領域専門演習(領域1,2,3,5)
本演習では学生が所属する領域に関係する基礎的なデザイン知識や方法の深化を目的とする。所属領域におけるテーマや課題を選び、各担当教員の指導の下でテーマに即した調査検討や課題制作等を通じて、既習の知識・方法について展開・応用する手法を学ぶ。これまでに履修した講義や演習の成果を応用する第一歩であるとともに、「総合演習Ⅰ」につながる自発的な研究および制作のための予行演習の位置づけである。
総合演習Ⅰ(領域1,2,3,5)・Ⅱ(領域1,2,3,5)
[総合演習Ⅰ(領域1,2,3,5)]
本演習では、3年前期までに修得したデザインに関する知識・技術・経験に基づき、個人の創意と工夫により、各領域に関係するテーマや課題を企画・立案し、担当指導教員の指導のもとで、演習形式として研究・制作する。これまでに履修した講義や演習の成果の応用篇であるとともに、「総合演習Ⅱ」及び「卒業研究・制作」へつながる前段階の自発的な研究および制作演習である。より高度で専門的な能力を、各学生が個別に修得するプロセスと位置づける。
[総合演習Ⅱ(領域1,2,3,5)]
本演習では、3年後期までに修得した知識・技術・経験に基づき、個人の創意と工夫により、各領域に関係するテーマや課題を企画・立案し、担当指導教員の指導のもとで、「総合演習Ⅰ」の経験を踏まえてさらに高度な演習形式として研究・制作する。これまでに履修した講義や演習の成果の具体的な応用篇であるとともに、「卒業研究・制作」へつながる前段階として、テーマの企画、立案、日程管理、予備的実験及び試作などを行う自発的な研究および制作演習である。高度で専門的な能力を修得する学習プロセスの最終的な段階と位置づける。
建築設計演習Ⅱ(領域4)
1年・2年・3年を通して学んできた空間である都市、建築、インテリア、地域環境、景観を対象として、担当教員が設定する複数のテーマから課題を選択し、設計をおこなうことによって、これ以降の総合演習で取り組む各自の専門的な課題の探求の導入的な位置づけを持つ。この演習では、よりテーマに沿った分析と思考がもとめられますが、完成作品については担当教員全員が講評をおこなうことにより、各分野とは異なる分野からの視点も学ぶ。
建築設計総合演習Ⅰ(領域4)・Ⅱ(領域4)
[建築設計総合演習Ⅰ(領域4)]
総合演習Ⅰは、領域の全教員がそれぞれ設定した課題からテーマを選択することによって、設計演習Ⅱで取り組んだ専門領域の課題について、より多様で深い内容からの考察を行う内容となっており、この考察を通じて、課題への幅広い対応力を身につけます。課題の選択について、設計演習Ⅱ、総合演習Ⅰ、総合演習Ⅱでの専門領域の統一は求められませんが、思考の過程や作品の中で、各自が社会的問題や人間性への考察を行うことが重要なポイントとなる。
[建築設計総合演習Ⅱ(領域4)]
1年・2年・3年を通して学んできた空間である都市、建築、インテリア、地域環境、景観を対象として、担当教員が設定する複数のテーマから課題を選択し、設計をおこなうことによって、これ以降の総合演習で取り組む各自の専門的な課題の探求の導入的な位置づけを持つ。この演習では、よりテーマに沿った分析と思考がもとめられますが、完成作品については担当教員全員が講評をおこなうことにより、各分野とは異なる分野からの視点も学ぶ。
卒業研究・制作
4年間の総合的な学習効果を自分の選んだテーマで作品または論文とする。1)卒業研究・制作テーマ設定、2)既存の関連研究・デザイン情報の収集、3)研究・制作方法の決定と資料の収集、4)研究・制作、5)研究・制作の結果得られた成果に対する考察の手順で研究を遂行します。演習Ⅱで捉えた問題意識や創造的思考をもとにテーマを企画立案し、期間内に遂行することで、学年末に最終作品または卒業論文の形にまとめるとともに発表を行います。
デザイン美学
デザインの歴史を、デザインに関わる諸概念から俯瞰することで、事象に対する視点や考え方、造形の仕組みの読み方を学ぶ講義である。受講者は、様々な時代、様々な立場の考え方がどのようにデザインと造形に結びつき、どのようなものが作られたか、それらにどのような意味が込められたのかを探究し、デザインの世界と私たちの人間や社会に対する認識との関係について考察する。
Design English
グローバル市場に対応するデザイン開発に必要な英語コミュニケーション、特に辞書や学習書だけでは習得の難しいデザイン表現のための英語を学ぶ。
デザイン検討やプレゼンテーションに使われる英語を中心に、色・形・機能などのカテゴリー毎に学習し、各カテゴリーに関するディスカッション能力を身につけ、デザインの目的や手法についてプレゼンテーションを行う。
建築CAD
建築設計デザインの表現手段としての、CAD(コンピュータ製図)について、基本的な知識と技術を習得することを目的とする。建築CADソフトを使用しての実践的な演習を通じて、CADソフトについて、図面作成手法・作図作法を学習し、基本的知識と表現技術、プレゼンテーションワーク技術を身につける。最終的にはCADソフトを使用した作図、プレゼンテーション資料作成によって効果的な設計表現が自由自在に可能となることを目指している。
表現技法Ⅲ
デザイン検討やプレゼンテーションにおいて必要なデジタルツールを用いた立体の二次元表現を学ぶ。コンピュータ上で行うデジタルスケッチをはじめとし、手描きスケッチ・写真・CGレンダリング等の加工技術を学び、デザイン開発ステージやプレゼンテーションの目的に合わせた様々な表現技法を習得する。
空間演出計画Ⅰ
身の回りの基本的な空間把握に大きな影響を及ぼす視覚、聴覚のテクノロジーを理解していく。様々な目的に合わせて、空間を演出しようとする時には、色彩・照明・音響が重要な要素となるが、かたちや姿のない空間の要素を計画していくことは方法論や独特の指標、計画の知識が無ければ解けない場面がある。これらについての特性を学び、空間演出の基本的な知識を習得する。更に、具体的な空間演出事例を知り、空間演出の考え方と手法の基礎を学ぶ。
空間演出演習Ⅰ
空間演出計画Ⅰで学んだ基本的な知識・考え方・手法に基づいて身近な空間を題材に実践していく。色・光・音をテーマにして、実際に空間演出を目的とした作品を制作し、作品発表を行う。発表では空間演出独特の表現技法を学ぶ。実際に計画をおこなう事で論理的であった要素の感覚を体験し、今後のさまざまなプロジェクトで空間演出を検討していく意識を身につけます。色・光・音の各テーマごとに専門の教員が指導にあたる。
基礎演習F
日本の伝統建築や伝統工芸に関する知識と技術の概要を学習し、匠領域の学びに向けた基礎的な演習を行う。伝統技能の初歩的体験を通して、日本の風土に合った素材や技法、デザイン、さらに「ものづくり」と向き合う姿勢について学ぶ。日本の伝統の上に、新しい空間やデザインを創出し、各産業分野と協働して展開するための素養を身につけることを目標とする。
グラフィックデザイン演習C
ブックデザインを通して、調べる→考える→つくる→伝える、というデザインのプロセスを体感するとともに、企画とアイデア出し、編集、イラストレーションづくり、文字組みとレイアウト、印刷、製本など、グラフィックデザインに必要な基礎力を身につける。すぐれたブックデザインから色・かたち・コンテクスト・構造・物語・ユーモアなどをまなび、みずから編集およびデザインをおこなうことで、さまざまな局面に応用できる構成力を養う。
ビジュアル表現基礎
表現を通してビジュアル・コミュニケーションについて学び、グラフィックデザインに必要な基礎的素養を身につける。キャラクターデザイン、構図、色彩、コラージュ、モンタージュ等のイラストレーション表現と、タイポグラフィ、紙面構成、ブランディング等のグラフィック表現に関する知識・技法を、短いスパンの課題を通して修得する。本科目で身につけた基礎力を、後期に開講されるグラフィックデザイン演習A・B・Cでの学びへと発展させる。
デジタルコンテンツ演習
インタラクティブな表現を学び、アニメーションやゲーム、Webサイトデザイン構築のための技術の理解を深める演習である。アニメーション技術、ゲーム制作技術、インタラクティブな表現を実現するスクリプト制御等を習得することで、さらに高度なインタラクションの実現を目指し、インスタレーション制作のためのコンセプトワーク、アイデア具現化のプロセスも並行して理解・考察していく。
インタラクションデザイン
新しい製品・サービスの開発や、新しいエクスペリエンスを産み出す上で、重要な要素となるインタラクションをデザインする能力の育成を目標とする。インタラクションデザインを構成する諸要素を体験的に学習して基礎的な知識を得るとともに、インタラクションデザインを効果的に用いるアート形態の一つである「メディアアート」について学習することで応用力を身につける。インタラクションデザインの要素を含む、新しいプロダクト、新しい空間演出、新しい広告宣伝形態等を手掛けることのできる人材を育成する。
ゲーム・遊びのデザイン
人類は、長い歴史の中で多くの「ゲーム」、「遊び」を発明し、改良してきた。それらは素朴な子供の遊びから、高度な技能や知恵を駆使する洗練された娯楽や、国家間で競われるスポーツまで多種多様である。特に現代においては、携帯端末を含むコンピュータやネットワークによって実現される新しいタイプのゲームが定着し、大きなビジネスを形成している。これらの多様なゲームについて、ルール、デザイン、歴史、社会への影響等について学習するとともに、ゲームに関連する数理的な要素にも触れることにより、ゲーム自体をデザインする能力のみならず、ゲーム性や遊びの要素を様々なプロダクトやサービスを魅力的にするために活かすことのできるデザイン能力を身につける。
日本伝統建築
日本の伝統建築は、古代、中世、近世、近代とその時代の歴史や文化を背景に様式を確立し、継承してきた。その建築様式と技術の歴史、さらに建築を構成する木材や石材、漆、鉄、紙等の材料や、建築を造り上げてきた鑿、鉋、鋸等の道具について幅広く学ぶ。また文化財政策の歴史と現状、伝統建築の保存・修理・活用に関しても理解を深め、静岡県の文化資産ともいえる伝統建築の在り方も考える。
テキスタイル概論
人類は太古の誕生間もないころから自然界にある繊維をまとい、やがて自ら織り、染めてきた。衣服としてだけでなく居住環境にも応用することで、生活を豊かに、快適に、美しいものにしてきた。そのような人と繊維の関係に関する歴史、文化、技術、産業の変遷を通してテキスタイルに対する理解を深めるとともに、新たなテキスタイルの可能性について学ぶ。
匠造形演習
素材加工演習の体験を基に、鍛金、彫金・装飾金物、陶芸、木工芸(漆)、染織の5技法から自分に合った1技法を選択して、作品の制作に取り組む。専門的な技法や道具の扱い方を学ぶことで造形能力をさらに高め、素材を活かした新たな造形の可能性についても考えます。
伝統建築技術演習
日本伝統建築を学ぶには、近世・近代まで継承されてきた建築の基礎を理解することが基本である。伝統建築の実測調査と図面作成の演習によって、構法や意匠について学ぶ。さらに伝統建築に関わる匠(技能者)の技の実演と体験から、受け継がれてきた技能・技術に関する理解を深化させ、新しい創作においても、文化財保存においても、匠と協働するための素養を身につける。
木造建築演習
日本の風土から生まれた木造建築の空間・意匠等の様々な特徴を理解し、木造建築の構法と大工技術について学ぶ。また、文化財建造物・木造住宅の耐震化については大きな課題であり、木造建築の構造や耐震化についても理解を深める。最終的に木造建築の設計課題を通して木造建築の構法と特徴を理解し、森林国日本における建築の在り方について考える。
文明と観光
訪日外国人観光客の関心は、その人の生活域やいわゆる文明圏によって異なる。例えば、東アジアから訪れる人の多くは、アジアの中でいち早く近代化した日本像を求めると言われる。他方、ヨーロッパからの人なら、情報化時代にもかかわらず、エキゾチックな世界を期待して訪れることも少なくない。この講義では、まず「文明」と「観光」の概念が多様であることを概観し、その上で現代の日本や地域に望ましい「文明」を考えつつ、「観光」を論じる。
ユーラシア文明論
ユーラシア大陸で興亡した西アジア文明、南アジア文明、ヨーロッパ文明、東アジア文明といった諸文明を、地域的・時間的に広く展望しながら、日本語で「文明」と言い表わされている現象を理念的に捉え直す。特に、時間的に先行し、地域的にも中心の位置を占める西アジア文明に焦点を当て、古代オリエント文明を取り上げ、それがイスラーム文明やヨーロッパ文明に継承されていく過程を論じる。
デザイン史
デザインの歴史を俯瞰することで、近代デザインの成立から現在に至るまでの主要な出来事や知識、社会における役割を学ぶ講義である。受講者は、科学技術、産業、政治経済、芸術など先端的または広範な人間の営みと文化が、様々な時代でどのようにデザインと結びつき、どのようなものが作られたか、それらにどのような意味があるのかを探究し、デザインの世界に私たちの生活から切り離せない幅広さと社会的意義があることを考察する。
特別共同授業A・B・C
ふじのくに地域・大学コンソーシアムの「西部地区共同授業」、「短期集中単位互換授業」等の単位認定科目とする。「西部地区共同授業」は、静岡県西部地域の7大学協力のもと、各大学の教員によりオムニバス形式の共同授業を行う。「短期集中単位互換授業」は、静岡県内の地域資源等に関するテーマで短期集中授業(フィールドワークを含む)を行う。実施単位認定校から授与された単位を本授業の単位として認定する。