教員紹介

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佐藤 良子SATO Yoshiko

准教授

  • 文化政策学部 芸術文化学科
  • 大学院 文化政策研究科
キーワード:
地域文化振興、文化芸術支援、劇場・音楽堂等の運営、舞台芸術創造環境、アートマネジメント人材育成
出身地 兵庫県
学歴 東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程音楽専攻 応用音楽学研究分野修了(2010年)
学位 博士(学術)(東京藝術大学、2010年)
経歴 昭和音楽大学音楽学部 特任助教(2012年から2015年)
昭和音楽大学音楽学部 特任専任講師(2015年から2018年)
一般財団法人地域創造 芸術環境部 職員(2018年から2021年)
静岡文化芸術大学文化政策学部 准教授(2023年から)
担当授業分野 文化政策と法、芸術文化演習、公立文化施設論 など
研究分野 舞台芸術政策論、地域文化振興論
研究テーマ 舞台芸術創造環境と地域社会に関する研究
研究業績 著書
  • 『文化芸術振興の基本法と条例 』(共著、水曜社、2013年)
  • 『公共ホールと劇場・音楽堂法 』(共著、水曜社、2013年)
  • 『文化政策学要説』(共著、悠光堂、2016年)
  • 「海外の学び」(共著、『はじまりのアートマネジメント : 芸術経営の現場力を学び、未来を構想する』水曜社、2021年)
論文・解説
  • 「文化芸術活動を支える地域ネットワークの持続的発展に向けた戦略-三陸国際芸術祭を事例として-」(単著、『芸術文化観光学研究』第2号、2023年)
  • "Historical Overview of Arts Management Education in Japan during the late 1980s to the 2000s"(共著、American Journal of Arts Management Volume 10、2022年)
  • 「公立劇場・音楽堂等におけるインターンシップの類型化の試み : 国内6館の事例にもとづいて」(共著、『音楽芸術マネジメント』第13号、2021年)
  • 「日本のアートマネジメント教育に関する調査研究の歴史とその論点」(単著、『昭和音楽大学音楽芸術運営研究 』No.11、2018年)
  • 「文化政策における『文化の普及』に関する一考察―巡回公演型の施策を中心に―」(単著、『音楽芸術マネジメント』第9号、2017年)
  • 「公立文化施設の建設に対する国庫補助の開始から廃止まで(1):『地方文化施設整備費補助金』のコンセプトとその意義」(共著、『北海道教育大学紀要 (人文科学・社会科学編)』第67巻第1号、2016年)
  • 「札幌交響楽団による北海道内地方公演のこれまでと現在」(単著、『音楽芸術マネジメント』第7号、2015年)
報告書
  • 「文化芸術活動を支える地域ネットワークの持続的発展のための公的支援に関する研究―地域で新たな価値を生み出すアーティスト・文化芸術団体等の活動に寄り添う支援のあり方を中心に」(単著、印刷版発行2023年)
  • 「AAAEのカリキュラムスタンダード Standards for Arts Administration Undergraduate Curricula, Version: March 2018」(共著、2019年)
所属学会・団体 文化経済学会<日本>、日本文化政策学会、日本音楽芸術マネジメント学会、日本アートマネジメント学会
 

メッセージ

文化芸術活動を取り巻く環境や制度は、この30年間で大きく変化しました。私は文化芸術活動の地域における展開とそれを支える制度を主なテーマに、フィールドワークを交えた調査を行うほか、音楽アウトリーチ活動のコーディネートなど実務でも活動し、音楽や舞台芸術などの活動を持続可能なものとするための政策や地域社会との関わりについて研究しています。

地域における文化芸術活動では、アーティストや文化芸術団体、文化施設、地域住民、行政、地元の企業などが互いに協力し、活動を支えあうネットワークが重要な役割を果たしています。そうしたネットワークの形成や維持は、これまで地域住民の方々が自主的に、大切に守り育んできたものですが、財政面や人材面の不足などにより活動の継続は必ずしも容易ではありません。今後は、文化施設の建設や大規模イベントの開催といったいわゆる「ハード」的な基盤整備のみならず、地域の文化芸術活動を支えるネットワークを発展させていくためのきめ細かな支援が求められています。

全国の様々な公共ホール・劇場の運営に実地に接し、仕事をさせていただくことで、地域文化振興の現場では教育・子育て・福祉・まちづくり等幅広い政策分野と関連させた施策を打ち出すことが、文化施設等の存在価値を高めていることを実感してきました。
人口減少に直面するこれからの社会にあっても、地域で個性あふれる創造活動が行われ、多様な分野との連携を通して持続可能性を高めていく方法を、地域の皆様や本学学生とともに探求していきたいと考えています。