教員紹介

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内尾 太一UCHIO Taichi

准教授

  • 文化政策学部 国際文化学科
  • 大学院 文化政策研究科
E-mailアドレス t-uchio@suac.ac.jp
ホームページURL https://uchiotaichi.com/
キーワード:
災害復興、多文化共生、人間の安全保障、チリ(イースター島を含む)
出身地 岡山県
学歴 東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了
学位 博士(国際貢献)(東京大学、2017年)
経歴 文教大学 非常勤講師(2014年から2017年)
麗澤大学 講師、助教、准教授(2015年から2022年)
中央大学 非常勤講師(2018年から2022年)
星槎大学 非常勤講師(2018年から)
武蔵野大学 非常勤講師(2018年から2023年)
東京大学大学院 非常勤講師(2019年、2020年、2022年)
立命館大学 環太平洋文明研究センター 客員協力研究員(2020年から)
日本大学 非常勤講師(2022年)
静岡文化芸術大学 准教授(2023年から)
資格 専門社会調査士、防災士、スペイン語技能検定3級、Python3 エンジニア認定基礎試験合格者
担当授業分野 文化人類学、多文化とエスニシティ、多文化社会論
研究分野 文化人類学
研究テーマ
  • 現代社会における尊厳概念の諸相の解明に向けた人類学的研究
  • 3.11の津波に関する国際地域研究
  • デジタルメソッドを取り入れたフィールドワークの方法論的探究
研究業績 著書
  • 『復興と尊厳:震災後を生きる南三陸町の軌跡』(単著、東京大学出版会、2018年)
  • 『共生科学概説 共生社会の構築のために:教育・福祉・国際・スポーツ』(共著、星槎大学出版会、2019年)
  • マイケル・ローゼン『尊厳:その歴史と意味』(共訳・筆頭、岩波書店、2021年)
論文・解説
  • 「多文化共生 2.0:『日本人/外国人』の二分法を越えて」(単著、『第29回昭和池田賞受賞論文集』、2010年)
  • 「東日本大震災の公共人類学事始:宮城県三陸地方における被災地支援の現場から」(単著、『文化人類学』78巻1号、2013年)
  • “Micro-politics of Identity in a Multicultural Japan: The Use of Western Colonial Heritages among Japanese Filipino Children (JFC)” (単著、『国立民族学博物館研究報告』40巻1号、2015年)
  • 「『東日本大震災』の脱構築:チリ辺境にある 3.11 の津波被災地から」(単著、『麗澤大学紀要』100巻、2017年)
  • “A Comparative Study of Moai Tourism between Minami Sanriku Town and Easter Island”(単著、『麗澤大学紀要』102巻、2019年)
  • 「持続可能な養殖漁業の継続要因に関する人類学的探求―宮城県南三陸町におけるカキ養殖のASC認証取得を事例に―」(単著、『環太平洋文明研究』第7号、雄山閣、2023年)
  • 「1-2 復興の倫理/被災者の尊厳」(単著・項目執筆、日本災害復興学会編『災害復興学事典』朝倉書店、2023年)
  • 「災害ナラティブのオンライン収集とマッピング:西日本豪雨の被災地を事例に」(単著、『じんもんこん(人文科学とコンピュータシンポジウム)2023 論文集』2023年)
  • “Japanese and Easter Island – Ecotourism and the Relationship with Local Residents”(共著・筆頭、The Japanese Journal of Policy and Culture, 32、2024年)
  • “Bicoastal Resonances: Toward a Cultural Anthropology on JTMD, Debris Hitchhikers, and the Extended Effects of 3.11” (単著、『環太平洋文明研究』8号、雄山閣、2024年) 他
研究助成
  • 生協総合研究所生協総研賞助成事業「東日本大震災における被災者の尊厳と自立―援助漬けからの脱出を課題に」(代表、2012年度)
  • 京都大学地域研究統合情報センター地域研究方法論プロジェクト「物語を基にしたコミュニティづくりを目指す地域研究」(分担、代表者:笠井賢紀、2013年度から2014年度)
  • 科研費若手研究「尊厳の発現メカニズムの解明:東日本大震災の復興過程を通じて」(代表、2020年度から2022年度)
  • 科研費基盤研究B「東日本大震災の復興過程に関する公共人類学的研究-レジリエントな社会モデルの構築」(分担、代表者:関谷雄一、2020年度から2022年度)
  • りそなアジア・オセアニア財団「現代イースター島社会におけるラパ・ヌイ文化の尊厳に関する民族誌的研究」(代表、2022年度から2023年度)
  • 科研費若手研究「震災起因漂流物と瓦礫ヒッチハイカーの文化人類学」(代表、2024~2026年度)
  • 国立情報学研究所公募型共同研究「Google Mapsのレビューの自動収集プログラムを用いたフィールドワークの情報学的転回」(代表、研究区分:自由提案公募型、2024年度)
受賞歴 第29回昭和池田記念賞優秀賞(2010年)
東京大学平成23年度一高記念賞(2012年)
所属学会・団体 日本文化人類学会、人間の安全保障学会
社会的活動 千葉県浦安市国際センター第三者評価委員(2015年、2019年)
茨城県境町総合計画審議会委員(2018年から2020年)

メッセージ

これまでの研究者としての歩みには、2011年3月11日の東日本大震災が大きく関わっています。元々、大学院の修士課程から、現代日本の多文化共生に関する人類学的研究をしていました。ところが博士課程に進学した後、東日本大震災が発生しました。この状況で人類学に何ができるかを問いながら、被災地支援のNPO活動を続けました。その経験を含む5年間の震災復興のフィールドワークを基に、博士論文を書きました。
このように博士課程では予想外のことが起こりましたが、結果的に、多文化共生と震災復興という2つの社会的課題への見識と人類学の専門性を磨くことができました。さらに最近では、津波災害を契機とする国際交流や国際協力の事例として、日本とイースター島を含むチリ共和国との結びつきに注目しています。
上記の研究を通じて理論的に深めてきたのは、尊厳(dignity)へのまなざしです。国の内外を問わず、移民や難民、自然災害の被災者、高齢者や障がい者、貧困や社会的孤立に陥った人々を取り巻く状況には、尊厳の視点が欠かせません。フィールドワーカーにとって尊厳は、当事者が何を守ろうとしているのか、何によって傷つくのかを発見する枠組みになります。他者の尊厳を思考する訓練は、高等教育を通じた人格形成という点でも重要といえます。
静岡文化芸術大学では、浜松市の外国籍住民の数や地震・津波対策の重要性に鑑み、これまでの経験を活かして地域社会に貢献したいと思っています。