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武田 淳TAKEDA Jun

准教授

  • 文化政策学部 国際文化学科
E-mail アドレス  j-takeda@suac.ac.jp
ホームページURL https://jun-takeda-lab.com/
キーワード:
国際協力、環境問題、貧困、フェアトレード、SDGs
出身地 埼玉県
学歴 横浜国立大学大学院 環境情報学府 博士後期課程修了(2016年)
学位 博士(学術)(横浜国立大学、2016年)
経歴 (株)JTB関東(2008年から2010年)
コスタリカ共和国環境エネルギー省(青年海外協力隊)(2010年から2012年)
日本学術振興会 特別研究員(DC2)(2014年から2016年)
青山学院大学 国際政治経済学部 非常勤講師(2014年から2020年)
人間環境大学 人間環境学部 助教(2016年から2018年)、講師(2018年から2019年)
静岡文化芸術大学 文化政策学部 講師(2019年から2020年)、准教授(2021年から)
担当授業分野 持続可能な社会論、フェアトレード論、フィールドワークの手法
研究分野 開発人類学、環境と開発
研究テーマ
  • 環境保全をめぐる国際協力
  • 貧困削減とフェアトレード
研究業績 著書
  • 「パプアニューギニア・カーテレット諸島における「環境難民」の小史」(『産官学民コラボレーションによる環境創出』、本の泉社、2022年)
  • 「環境化するフェアトレード」の現在コーヒー廃棄物(カスカラ)の利用を巡る実践」(『産官学民コラボレーションによる環境創出』、本の泉社、2022年)
  • 「自然を守ることで経済発展を遂げた国コスタリカ―自然保護区の参加型管理と生態系サービス」(『産官学民コラボレーションによる環境創出』、本の泉社、2022年)
  • 『スルタナの香りとともに―スルタナのレシピとレストランガイド』(翻訳、日本ラテンアメリカ開発協会、2022年)
  • 『スルタナ―ボリビアにおけるコーヒーチェリーティーの歴史と現在』(翻訳、日本ラテンアメリカ開発協会、2022年)
  • 「なぜ自然保護区は麻薬取引を助長するのか」(『アヘンからよむアジア史』、勉誠出版、2021年)
  • 「フェアトレードタウン」(『都市科学事典』、春風社、2021年)
  • 「コスタリカのウミガメ保全を巡る近年の動向」(『人と海洋の共生を目指してー150人のオピニオンⅧ』、海洋政策研究所、2017年)
論文・解説
  • 「コーヒーチェリーはいかにして「食べ物」となったか―中南米におけるカスカラ再評価運動を事例に―」(『静岡文化芸術大学研究紀要』第22巻、2022年)
  • 「日本向けカスカラティーの開発および市場ニーズに関する調査報告」(『静岡文化芸術大学研究紀要』第22巻、2022年)
  • カリブ海諸国におけるCOVID-19の影響―観光モノカルチャーの処方箋としてのフェアツーリズムへ向けて」(『日本国際観光学会論文集』5、2021年)
  • 「EUによる域内観光振興に関わる資金支援政策の研究 ― 主要関連基金を対象に」(共著、『日本国際観光学会論文集 』28、2021年)
  • 「EUにおける観光セクター関連公的支援プログラムの多元性 ― “EU FUNDING FOR THE TOURISM SECTOR 2014-2020” を手がかりに」(共著、『日本国際観光学会論文集』28、2021年)
  • 「消費を通じたSDGsへの貢献 ―『環境化するフェアトレード』を事例に」(日本環境学会『人間と環境』46(3)、2020年)
  • 「withコロナ時代の環境研究の意義」(日本環境学会『人間と環境』46(3)、2020年)
  • 「『平和でないと観光は成り立たない』という言説は正しいか?―治安と観光の関係性をめぐる試論」(日本国際観光学会『日本国際観光学会自由論集』4、2020年)
  • 「Biodiversity in Costa Rica」(NHK高校生講座編『コミュニケーション英語Ⅲ 学習メモ』、2020年)
  • 「What is carbon neutral?」((NHK高校生講座編『コミュニケーション英語Ⅲ 学習メモ』、2020年)
  • 「Clean energy policy in Costa Rica」(NHK高校生講座編『コミュニケーション英語Ⅲ 学習メモ』、2020年)
  • 「Costa Rica; peace and nature conservation」(NHK高校生講座編『コミュニケーション英語Ⅲ 学習メモ』、2020年)
  • 「『自然』の観光資源化の変容過程―ガイドブックの逐語分析を通じた試論その1」(『日本国際観光学会自由論集』3、2019年)
  • 「コスタリカのウミガメ観光における地域ガバナンスー積極的平和構築のツールとしての観光研究に向けて」(『日本国際観光学会論文集』25、2018年)
  • 「岡崎市宮崎地区における林野の形成ー針葉樹林の出現と共有地の再編成ー」(共著『地域活性化研究』17、2018年)
  • 「額田地域・男川流域の神社や針葉樹林におけるムササビの生息状況」(共著『地域活性化研究』17、2018年)
  • 「ネオリベラル国家における観光の役割ーコスタリカにおけるコミュニティ・ベースド・ツーリズムを事例に」(『日本国際観光学会論文集』24、2017年)
  • 「海洋保全を巡るポリティクスーコスタリカにおける海洋保護区を事例にー」(『人間と環境』7、2016年)
  • 「権力化する『環境』と地域社会の戦略的順応ーコスタリカ自然保護区制度の構造と実際」(横浜国立大学大学院環境情報学府 博士論文、2016年)
  • 「協働型資源管理にみるエコ統治性ーコスタリカにおけるウミガメ保全事業を事例に」(共著『沿岸域学会誌』27(3)、2014年)
  • 「環境法化する開発法ー『エコ統治性の法的地平』研究序説」(共著『大原社会問題研究所雑誌』673、2014年)
  • 「コスタリカにおける『エコツーリズム』イメージの創造と近年の変化」(『日本国際観光学会論文集』19、2012年)
作品・プロジェクト
  • エシカル消費教材『私もできる!エシカル消費!』(浜松磐田信用金庫発行、2021年)
  • 環境系フェアトレード商品の開発「カスから生まれるプロジェクト(2020年から2021年度)

研究助成・補助金
  • 科学研究費補助金 基盤研究(B)研究課題「積極的平和構築のツールとしての観光研究―中米地域におけるエコツーリズムを事例に」(研究代表者:武田淳 2020年から2023年度)
  • 科学研究費補助金 基盤研究(B)研究課題「EUによる域内観光振興に関わる資金支援政策の研究-ギリシャを事例に-」(研究代表者:石本東生 2020年から2024年度)
  • 科学研究費補助金 挑戦的研究(開拓)研究課題「パプアニューギニアにおける気候変動適応についての文理融合的共同研究」(研究代表者:川崎一平 2020年から2022年度)
  • 味の素食の文化センター 食の文化研究助成 研究課題「コーヒーの果肉・果皮をめぐる新たな食文化の創造過程―コスタリカ中央高地における廃棄物活用運動を事例に」(研究代表者:武田淳 2020年から2021年度)
  • 浜松磐田信用金庫 受託研究事業「エシカル消費教育・教材づくりプロジェクト」(監修:武田淳 2020年度)
  • 科学研究費補助金 若手研究(B) 研究課題「海洋保護区と麻薬取引のミッシングリンク―犯罪抑止のツールとしての自然保護区研究」(研究代表者:武田淳 2017年から2019年度)
  • 岡崎大学懇話会 産学共同研究助成「額田地域における自然観光資源の再評価―生態知と生活知のシナジー」(研究代表者:立脇隆文・武田淳 2017年度)
  • 旅工房・日本国際観光学会助成研究「環境・貧困・犯罪―積極的平和構築のツールとしての観光研究」(研究代表者:武田淳 2017年度)
  • 科学研究費補助金 特別研究員助成事業 研究課題「権力化する『環境』と地域社会の戦略的順応―コスタリカ自然保護区制度の構造と実際」(研究代表者:武田淳 2014年から2016年度)
受賞歴
  • 公益財団法人消費者教育支援センター 消費者教育教材資料表彰・優秀賞(2021年)
  • 日本沿岸域学会 論文賞(2015年)
  • 日本沿岸域学会 優秀講演賞(2015年)
所属学会・団体 環境社会学会、日本国際観光学会、日本環境学会
社会的活動 (一社)日本フェアトレードフォーラム  フェアトレード大学推進チーム(2020年10月から)
日本環境学会  常任幹事 (2019年6月から)
NPO法人ラテンアメリカ開発協会 理事(2019年4月から)

メッセージ

私は、開発途上国の環境問題と貧困問題を研究してきました。研究地域はコスタリカ(中米)とパプアニューギニア(オセアニア)。専門は文化人類学です。これまで合計4年間ほど現地に住み込みで調査をしながら、現地の人々にとって国際協力とはどうあるべきかを考えてきました。

最近の研究テーマは大きく2つです。一つはビジネスを通じた国際協力です。フェアトレードやエコツーリズムなど、市場メカニズムを活用した問題解決の可能性を探っています。最近は、学生と共同で新たなフェアトレード商品の開発をしたり、地元企業と協働でエシカル消費に関する教材を作成するなど、実践活動も行ってきました。

もう一つのテーマは、文化に関することです。私がフィールドワーク中に実感するのは、文化の中に、相互扶助のシステムや自然を守るための知恵が内包されていることが多いということです。ですから、文化を守ることも持続可能な社会の実現に資するかもしれません。社会の「発展」の仕方は多様であっていいはずです。「持続可能な社会」のヒントを一緒に考えましょう。