教員紹介

小杉 大輔KOSUGI Daisuke

教授 教務部長

  • 文化政策学部 文化政策学科
キーワード:
社会的認知、学生支援、教育工学、因果的認識
出身地 静岡県静岡市
学歴 京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了(2002年)
学位 博士(文学)(京都大学、2002年)
経歴 日本学術振興会特別研究員(PD)(2002年から2004年)
静岡理工科大学理工学部助手・助教(2004年から2008年)
静岡理工科大学総合情報学部講師(2008年から2010年)
静岡文化芸術大学文化政策学部講師(2010年から2013年)、准教授(2013年から2020年)、教授(2020年から)
資格 公認心理師、産業カウンセラー資格、専門社会調査士
担当授業分野 心理学、社会心理学、組織心理学 など
研究分野 社会心理学、臨床発達心理学、産業・組織心理学
研究テーマ 社会的認知とその発達、学生支援、ワーク・モチベーション
研究業績 著書
  • 『実験で学ぶ発達心理学』(共著、ナカニシヤ出版、2004年)
  • 『他者とかかわる心の発達心理学』(共著、金子書房、2012年)
論文・解説
  • 「大学生におけるインターネット上の自己のパーソナリティ特性の認識:現実の自己および理想の自己との比較」(単著、日本教育工学会論文誌、Vol.41(suppl.)、2017年)
  • 「ARを用いた児童用地図学習教材の開発と評価」(共著、日本教育工学会論文誌Vol.36(suppl.)、2012年)
  • "Nine- to 11-month-old infants’ reasoning about causality in anomalous human movements"(共著、Japanese Psychological Research Vol. 51、2009年)
  • 「Augmented Realityを用いた児童用教材の開発」(共著、電子情報通信学会論文誌 Vol.J92-D No.11、2009年)
  • "Ten-month-old infants’ inference of invisible agent: distinction between causality in object motion and human action"(共著、Japanese Psychological Research Vol.45、2003年)
  • "How do 8-month-old infants recognize causality in object motion and that in human action?"(共著、Japanese Psychological Research Vol.44、2002年)
受賞歴
  • 発達科学研究教育奨励賞(2009年)
  • 日本心理学会優秀論文賞(2010年)
  • 静岡文化芸術大学学長奨励賞(2017年)
所属学会・団体 APA(American Psychological Association)、日本心理学会、日本社会心理学会、日本産業組織心理学会、日本発達心理学会、日本教育心理学会、日本教育工学会
社会的活動 静岡県袋井市放課後子どもプラン運営委員会委員(2007年から2013年)
静岡県浜松市子ども読書推進会議委員(2011年から2015年)
静岡県立浜松湖南高等学校 学校評議員(2012年から)
静岡県浜松市立図書館協議会委員(2017年から)

メッセージ

心理学的研究で人間や社会を理解する

心理学は、「心のはたらきに関する科学」であり、認知、言語、対人関係、社会的行動、教育・発達、感情、性格、心理臨床など、多様な研究領域があります。また、それぞれの領域の中で、たくさんの魅力的な研究テーマがあります。

その中で、私は、人間が社会の中で、どのように感じ、考え、行動し、発達するのかについて研究しています。たとえば、私はこれまで、とくに因果的認識(ものごとの原因と結果に関する認識)や社会性の発達(他者理解や対人関係のスキルの発達)に注目し、乳幼児から大人まで、さまざまな年齢の人々を対象にした研究を行なってきました。心理学の研究では一般に、実験や質問紙調査などによってデータを集め、それをコンピュータの力も借りながら統計的に分析する、という方法によって、心のはたらきに関する事実を明らかにすることを目指します。私にとって人の心はわからないことだらけであり、細かい実験や調査をひとつずつ重ねていくこと(そして、場合によってはさらにわからなくなること)は面白く、やりがいを感じます。

また、私は、地域子育て支援事業に携わるようになって以来、地域の子育て・教育に関連した研究にも取り組んできました。たとえば、児童用地図学習教材の開発をしたり、地域における子育て支援の現状と課題について現場での調査をおこなったりしています。そして、このような調査を通じ、たとえば、子育て支援や少子化への対策には、働き方の見直し等の企業・組織におけるワーク・ライフ・バランス施策の推進が必要であることを、より強く実感しました。文化政策学科における学びのエッセンス(政策・経営)は、このような取り組みの中にも見つけることができるのです。

これからも私は、学生のみなさんとともに、地域社会のさまざまな事象を心理学的に研究し、その取り組みを通じて地域貢献をしていきたいと思っています。私はこれまで、保育所、幼稚園、小学校、子育て支援センターなどの施設や企業に出向いて、現場の声をうかがいながら多くのことを学んできました。みなさんにも、身近な地域の様々な現場に自ら出向き、多くのことを実践的に学んで欲しいと思います。私は、講義やゼミ活動などを通じ、みなさんのそのような学びを全力で支援したいと思っています。