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教員紹介


水谷 悟 准教授写真

水谷 悟

MIZUTANI Satoru
 

准教授

文化政策学部 国際文化学科

E-mailアドレス s-mizu@suac.ac.jp

キーワード:
日本近現代史、「大正デモクラシー」、民主主義と大衆社会、近代日本の新聞・雑誌メディア、地方青年の言論空間

出身地 東京都世田谷区
学歴 筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科(史学(日本史)専攻)単位取得退学(2003年)
学位 博士(文学)
経歴
  • 東洋英和女学院中学部・高等部 社会科専任教諭(2004年から2016年)
  • 静岡文化芸術大学文化政策学部国際文化学科 准教授(2016年から)
担当授業分野 歴史学、日本史学、文化交流論
研究分野 日本近現代史
研究テーマ 集団の思想史(政治・思想・メディア・教育・地域社会)
研究業績 著書
  1. 単著:『雑誌『第三帝国』の思想運動―茅原華山と大正地方青年』(ぺりかん社、2015年)
  2. 共著:『図説 伊奈の歩み―伊奈町史通史編』(茨城県つくばみらい市、2007年)
  3. 共著:『カナダ婦人宣教師物語』(東洋英和女学院、2010年)
  4. 共著:『近代日本の思想をさぐる―研究のための15の視角』(共著、吉川弘文館、2018年)

論文・解説
  1. 「茅原華山の『長野新聞』主筆時代」(単著、『日本歴史』626号、日本歴史学会、2000年)
  2. 「雑誌『第三帝国』と茅原華山」(単著、『メディア史研究』11号、メディア史研究会、2001年)
  3. 「茅原華山の「益進主義」思想」(単著、『社会文化史学』42号、社会文化史学会、2001年)
  4. 「茅原華山の西洋経験」(単著、『史境』44号、歴史人類学会、2002年)
  5. 「『極東新聞』と越川芳麿―地方新聞から見る昭和期の銚子」(単著、『歴史地理学調査報告』10号、筑波大学歴史地理学研究室、2002年)
  6. 「自治体史編纂事業と歴史資料の保存・活用」(中野目徹と共著、『町史研究伊奈の歴史』6号、伊奈町史編纂委員会、2002年)
  7. 「第十二回総選挙における「模範選挙」運動の位置―雑誌『第三帝国』の政治的実践をめぐって」(単著、『近代史料研究』2号、日本近代史研究会、2002年)
  8. 「雑誌『第三帝国』と金子洋文―「種蒔く人」の思想形成―」(単著、『年報日本史叢』2002年、筑波大学大学院人文社会科学研究科歴史・人類学専攻、2002年)
  9. 「雑誌『第三帝国』の地域的基盤―秋田県内における益進会支部を事例として―」(単著、『秋田近代史研究』46号、秋田近代史研究会、2005年)
  10. 「野村隈畔における「自我論」の展開―雑誌『第三帝国』の「思潮評論」を中心に―」(単著、『史境』55号、歴史人類学会、2007年)
  11. 「茅原華山の「戦後第一声」―『東日本新聞』の言説を中心に―」(単著、『近代史料研究』9号、日本近代史研究会、2009年)
  12. 「丸山真男『日本の思想』を読む会の記録(前)」(単著、『論叢』30号、東洋英和女学院中高部、2012年)
  13. 「生徒との対話~シティズン・シップの形成をめざして―丸山真男『日本の思想』を読む会の記録(後)―」(単著、『論叢』31号、東洋英和女学院中高部、2013年)
  14. 「中学校社会科教育における歴史的分野と公民的分野の接続に関する授業検証研究―「大正デモクラシー」を事例として―」(坪井龍太と共著、『東洋英和大学院紀要』9号、東洋英和女学院大学大学院、2013年)
  15. 「新学習指導要領に対応した中学生のための博学連携へのアプローチ―郷土への理解を深める試み―」(坪井龍太と共著、『人文・社会科学論集』30号、東洋英和女学院大学、2013年)
  16. 「投書欄にみる大正地方青年の言論空間―雑誌『第三帝国』を例として―」(単著、『近代史料研究』13号、日本近代史研究会、2013年)
  17. 「中学校社会科教育における表現力向上の考察―大正デモクラシーを例にして―」(単著、『東洋英和女学院大学教職課程』5号、東洋英和女学院大学、2013年)
  18. 「教師教育における中等教育と高等教育の接続の可能性」(単著、『東洋英和女学院大学教職課程』6号、東洋英和女学院大学、2014年)
  19. 「石田友治と雑誌『第三帝国』―大正期「思想集団」継承の一事例として」(単著、『史境』70号、歴史人類学会、2015年)
  20. 「古代文化史学習におけるアクティブ・ラーニングの一考察―高等学校地理歴史科日本史Bでの実践研究」(坪井龍太と共著、『東洋英和女学院大学教職課程』7号、東洋英和女学院大学、2015年)
  21. 「日露戦争期の本郷教会―「会員原簿」と雑誌『新人』の分析から―」『近代史料研究』17号(単著、日本近代史研究会、2017年)
  22. 「地方の青年雑誌資料―「足で書く」メディア史をめざして」(単著、『メディア史研究』45号、メディア史研究会、2019年)
所属学会・団体 歴史人類学会、日本思想史学会、日本歴史学会、社会文化史学会、地方史研究協議会、メディア史研究会、日本史研究会、秋田近代史研究会、日本社会科教育学会、静岡県近代史研究会

 

メッセージ

これまで私は、近代日本における思想集団の活動とそれを支持した読者の実態を、政治史・思想史・メディア史・地域史等の観点を取り入れながら解明してきました。なかでも注目してきたのが、明治後期・大正期に旺盛な言論活動で文名を博したジャーナリスト茅原華山(1870年から1952年)の存在と彼が雑誌『第三帝国』(大正2年創刊)によって展開した思想運動でした。従来、吉野作造を代表として中央の学者・思想家=「発信者」の側から捉えられてきた「大正デモクラシー」期の思想・社会状況を、言論を受容・変容していく地方の青年読者たち=「受信者」の側をも内包する形で捉え直し、地域の固有性に基づく自生的な「デモクラシー」像、新しい青年層による「社会変革」の集合体として位置づけてきたのです。
思想や言論の内容を重層的かつ多角的に捉えることは、日本の文化や社会の本質をつかむ上で重要であり、思想家や言論人の存在は当時の政治・法律・経済・教育・生活・メディア・地域社会などの発達や動向と深く関わっています。今後も、地域社会と「中央」(さらには「世界」)をつなぐ存在として雑誌メディアに注目し続けながら、「集団の思想史」研究を築いていこうと考えています。そのためにも、思想史研究で疎かにされがちであった基礎的な史料の調査・整理を実施し、とりわけ静岡県内におけるフィールド・ワークに取り組み、地域資料論ならびに地方ジャーナリズム論の分析を継続していきます。
また教育の面では、担当授業を通して歴史・日本史を学ぶ大切さと面白さを伝え、学生の皆さんが講義を聴き、議論を重ね、自らの意見を書き表すことによって、それぞれに「考える力」を養い、社会に役立つ人間へと成長していけるように指導していきたいと思います。共に頑張りましょう!