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教員紹介


横山 俊夫 学長写真

横山 俊夫

YOKOYAMA Toshio
 

学長 

President

キーワード:
文明、節用集、日用百科書、18世紀日本社会、文化交渉史、表現力、科学術語
 
出身地 京都市
学歴
  • 京都大学大学院法学研究科政治学専攻 修士課程修了(1972年)
  • オックスフォード大学大学院近代史専攻 博士課程修了(1983年)
学位 哲学博士/D.Phil.Oxon(1983年)
経歴
  • 京都大学人文科学研究所助手(1972年から1981年)
  • 同、助教授(1981年から1998年)
  • テュービンゲン大学エルヴィン・フォン・ベルツ客員教授(1993年)
  • 京都大学人文科学研究所教授(1998年から2012年)
  • オックスフォード大学ペンブローク学寮客員講師(1999年)
  • 京都大学大学院地球環境学堂教授・三才学林長
  • (上記研究所教授職と両任、2002年から2011年)
  • 京都大学副学長(併任、2005年から2008年)
  • 京都大学国際交流推進機構長(併任、2005年から2009年)
  • 京都大学名誉教授(2012年から)
  • 滋賀大学理事・副学長、附属図書館長(2012年から2016年)
  • 静岡文化芸術大学学長に就任(2016年から )
専門分野
  • 文明学
  • 日本文化史
  • 日欧文化交渉史
研究テーマ 18、19世紀の日本の町や村で使われた部厚い「節用集」(和漢字引、礼儀作法指南、教養入門、占法手引きなどを合わせた日用百科書)のことを調べて20年あまりになります。全国に残る実物の〝手擦れあと〟を見ますと、お上品になろうとした人、物見遊山に熱心だった人、神仏の罰におののいて暮らした人など、さまざまな顔が、地域や職業の差を越えて見えてきます。それらの知見は、文明学の立場から、どのように解釈できるのでしょうか――これがただ今の主な研究テーマです。
研究業績
主な著書
  • Japan in the Victorian Mind 』(London: Macmillan Press, 1987年)
  • 『視覚の一九世紀 ― 人間・技術・文明』(編著、思文閣出版、1992年)
  • 『貝原益軒 ― 天地和楽の文明学』(編著、平凡社、1995年)
  • 『二十一世紀の花鳥風月』(共編著、中央公論社、1998年)
  • 『鮫島尚信在欧外交書簡録』(共編著、思文閣出版、2002年)
  • 『ことばの力 ― あらたな文明を求めて』(編著、京都大学学術出版会、2012年)
  • 『達老時代へ ― 〝老いの達人〟へのいざない』(編著、ウェッジ、2013年) など

論文・解説
  • ”In Quest of Civility: Conspicuous Uses of Household Encyclopedias in Nineteenth-Century Japan”, 『Zinbun』 (Kyoto), No.34, 2000.
  • 「大雑書考―多神世界の媒介―」、『人文学報』(京都大学)86号、2003.
  • ”On the Civilizing Role of Ôzassho, the Household Encyclopedia for Divining in Premodern Japan”, 『Zinbun』 (Kyoto), No.37, 2004.
  • ”Even a sardine’s head becomes holy: the role of household encyclopedias in sustaining civilisation in pre-industrial Japan”, 『Sansai, An Environmental Journal for the Global Community』(Kyoto), No.1, 2006.
  • ”Civility in a Polytheistic Environment: A Perspective from the Japanese Experience”, 『Zinbun』 (Kyoto), No.42, 2011.
  • ”A Glimpse of the Modestly Literate Picnic Lovers of Old Japan”, 『Carmen Blacker, Scholar of Japanese Religion, Myth and Folklore』(Folkestone, Kent: Renaissance Books, 2017) など

注:上記は2000年から近年までの間の主な論文です。なお、1973年から2012年までの著作目録は、「横山俊夫教授 略歴・著作目録」、『人文学報』(京都大学)103号、2013 をご覧下さい。著書・編著31、翻訳8、論文66、編集定期刊行物7、国際会議録9、辞典項目7、書評12、その他(抄)275、英文シリーズ記事監修3、を掲載しております。京都大学学術リポジトリでご覧になれます。

作品・プロジェクト
主要科学研究費補助金研究(代表)
  • 基盤研究(A)「久米島における東アジア諸文化の媒介事象に関する総合研究」(課題番号08309006)(1996年から1999年)
  • 基盤研究(A)「前近代久米島文化の復元」(課題番号11309005)(1999年から2001年)

その他の活動
招待講演など(抄)
  • ヨーロッパ日本研究協会(EAJS)第11回総会 基調講演(ウイーン /  2005年8月)
  • ヘブライ大学主催「The 21st European Conference」 招待講演(プラハ / 2008年3月)
  • 「2013 カルメン・ブラッカー講義」(ロンドン、ノリッジ /  2013年7月)
受賞歴 情報処理学会研究賞(1993年)
所属学会・団体 ヨーロッパ日本研究協会(EAJS)(1978年から)、国際東アジア科学技術医学史学会(ISHEASTM)(1993年から)、情報処理学会(1993年から2006年)、日本18世紀学会(2009年から)、近世京都学会(2011年から2015年)
社会的活動(抄)
  • 国際日本文化研究センター創設準備委員会専門部会委員(1986年)
  • 公益財団法人京都市生涯学習振興財団専門委員会委員(1997年から)
  • 日本アイ・ビー・エム株式会社主催「比叡会議」世話人会 世話人(2002年から)
  • 滋賀県立琵琶湖博物館協議会委員(2002年から2008年、座長2004年から2008年)
  • 京都大学・京都府・稲盛財団共催「京都文化会議」企画委員会委員(2003年から2010年)
  • 三才学林主催「はんなり京都嶋臺塾」肝煎(2005年から2012年)
  • 京都市国際化プラン策定員会委員(座長、2007年から2009年)
  • 京都国立博物館「京都と日本の伝統と文化を学ぶセンター機能に関する懇談会委員(座長、2007年から2008年)
  • 総合地球環境学研究所運営会議委員(2007年から2013年)
  • 静岡県「富国有徳の理想郷“ふじのくに”づくり リーディング・アドバイザー(2009年から2017年)
  • 公益財団法人世界遺産賀茂御祖神社境内糺の森保存会理事(2009年から)
  • 公益財団法人京都市国際交流協会評議員(2012年から)
  • びわ湖環境ビジネスメッセ実行委員会委員(2012年から2016年)
  • 京都ブランド推進連絡協議会「京都創造者大賞」選考委員(委員長、2013年から)
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会評議員(2015年から)
  • おうみ学術出版会、運営会議委員(2015年から2016年)、同 編集会議委員座長2015年から2016年)
  • 公益財団法人静岡県文化財団評議員(2016年から)
  • 賀茂真淵翁遺徳顕彰会特別顧問(2016年から)
  • 公益財団法人京都市生涯学習振興財団理事(2016年から)
  • ふじのくに子ども芸術大学実行委員会委員(2016年から)
  • 浜松商工会議所顧問(2016年から)
  • 京都市国際化推進プラン点検委員会委員(2016年から)
  • 静岡県文化政策審議会委員(2017年から)
  • 方広寺奉賛会特別顧問(2017年から)

 

メッセージ

日本文化への私の関心は、1970年にインドネシアのジャワ島滞在中に芽生えました。親しくなった村人たちからの質問が増えるうちに、自分が自国のことをよく知らないことに気づかされたのです。帰国して、浜松の賀茂真淵が18世紀後半にあらわした『国意考』の太平持続策に出会ったのが研究生活の始まりです。

東アジアで古くから言われる「文明」とは、〝文(あや、うつくしい織物の様)をなして明るく輝く世〟を意味しました。地球規模でかかわりあう現代社会は、あたらしい技術につき動かされ、利便だけでなく闇をも増殖させております。「文明」と呼ぶにはほど遠いままです。他方、江戸中期の日本社会はある程度まで明るく安定していました。小規模な文明化の体験があったと言えます。その事跡には、これからの人類社会を明るくするヒントがありそうです。

近年、科学や技術の用語が専門外の世界ではますます通用しにくくなっています。このままでは、さまざまな対話が広がり、互いに「文」を織りなすことは困難です。かたや、芸術家や工芸家の表現力は時に多くの人びとの心をつなぎます。双方の世界が近づいて、あたらしい大切な知識を世に広めるための工夫はないものか、共に考えてゆきたいものです。